エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

道北・・チトカニウシ山 (1445.8m)

2017年03月13日 | 山紀行 (道北)
快晴・無風・終始トレース泥棒の雪山ハイキング
道北・・・チトカニウシ山 (1445.8m)
■ 山 行 日   2017年3月13日(月)    1泊2日
■ ル ー ト   北見峠ルート
■ メ ン バ ー    夫婦登山 №9
■ 登 山 形 態    山スキー
■ 地 形 図   1/25000地形図  「北見峠」
■ 三角点・点名  一等三角点 点名「千登蟹牛山 チトカニウシヤマ」
■ コースタイム   登り 2時間55分  下り 1時間35分
<登り>
 6:50         登山口P出発
 7:20         C950 レーダー塔
 9:45         チトカニウシ山頂上

<下り>
10:15         下山開始
10:50~11:00   C950付近 シールを付ける
11:50         登山口P


★ 今シーズン道北2座目・・・
先月の2月10日「笠山」に続く道北2座目となる「チトカニウシ山」に挑む。
私自身は、2004年3月に初登頂しているが、当時ただ着いて行くだけの冬山で尚且つ吹雪の登山だった。
北見峠の廃屋になったドライブイン横でテント泊し、今回とほぼ同じルートで登ったと思うがその記憶は
もう定かではない。まして吹雪の登頂で景色は無く写真も残っていない。実質今回が初登頂と言っても
過言ではない山行だった。

チトカニウシ山は、夫婦登山として5年ぶり2度目の挑戦になる。
2012年2月に北見峠の南側に位置する「和刈別1033m」と「チトカニウシ山」を計画していた。
生憎天候は悪く北見峠からチトカニウシ山を望むことは出来なかった。それでも少し標高の低い和刈別には
挑戦出来、ルートミスをしながらも何とか初登頂した。
この時泊まった場所が今回と同じ奥白滝の道の駅、厳冬期とあって-20℃越えの車中泊で凍える寒さだった
事が記憶に蘇る。翌朝北見峠で天候の回復を待ったが、結局回復せず山行は中止し帰宅となった。


★ 全道的に快晴の予報・・・
私たちの計画は日・月だったが全道的に快晴の予報で山の選択肢に迷うところだ。
ただ、日曜の出発は仕事の関係で昼からとなるのであくまで移動日である。
気になる山は2座。先月の笠山で迷っていた「渚滑岳」と「チトカニウシ山」。
渚滑岳の場合、宿泊場所を滝上町の道の駅と決めていて距離が長い。登行時間も掛かり
帰宅が遅くなる事は必至だった。一方、チトカニウシ山の場合、宿泊場所は奥白滝道の駅。
愛別ICから奥白滝ICまで無料の高速道路を利用すれば自宅から3時間半の距離。
チトカニウシ山のコースタイムも往復6時間もあれば・・・となれば、結論は早かった。

初日は、途中当麻町の温泉「ヘルシーシャトー」でサッパリしてから奥白滝を目指した。
奥白滝道の駅18:10に到着し、そのまま安着の儀となる。満月の星空は明日の快晴を
占ういい予感でした・・。



3月13日の朝 道の駅「しらたき」の温度計は-18℃を示していた・・・


携帯GPSログ

★ 快晴・無風・貸切・泥棒・・・
月夜で予感した通り今朝は雲一つない快晴に恵まれた。
最近のチトカニウシ山は、山スキーのメッカとしてもメジャーとなり週末には多くのBCで賑わっていたようだ。
それを物語るトレースの数は10人以上で恐らく昨日の日曜日のものと思われる。
くっきりとしっかりと登山口から辿るルート上にあればもう何も考えることなく泥棒させて頂いた。
ただ冷え込んだ朝の雪質は固くモナカ状だったので下りのスキーは楽しめそうになかった。半ば諦めである。

それにしてもこの天気・・・
快晴・無風・貸切の山を贅沢に歩き始めるしあわせ感で最初からテンションは高い。

登山口は、北見峠駐車場から300m程上川寄りに移動すると道路脇に1~2台駐車出来るスペースがある。



登山口から望むチトカニウシ山のズーム


歩き始めてすぐの場所で「ハイポース」


雪山ハイキング気分でトレースを辿る・・・だけ。


C950付近の尾根上に建つレーダー塔

★ ルート失敗・・・
トレース泥棒の罰は山行後に知ったことだが、尾根上を辿ると大きなアップダウンが2度ほどあり
下山時はシールを付けなければ登り返しが出来ない。別ルートを辿れば登り返し無しで下れると知ったのは
帰宅した後「雪山ガイド」を再読した時に判明した。
地形図を見ればレーダー塔の先まで林道が伸びていて、小さなコブを回り込むように辿り北東尾根に取り付けば
下りでの登り返しは無く楽に降りられたのに・・・と悔やんだ。

いつもの失敗はまた繰り返されたのだ・・・(汗)

とは言え、山頂を望みながらトレースを辿るだけの簡単山行はストレス無く気持ち良い汗になる。



表大雪を背に登る爽快感は格別だ!






頂上直下のちいさなモンスターたち


モンスターとのツーショット

★ 360度の絶景!・・・
9時45分 チトカニウシ山頂上
こんなに早く、もう頂上かよ!と小言が出そうな贅沢な直観。
それにしてもなんだこの眺望は!360度遮るものは無く、抜けるような青空と静寂な山頂の空気感。
今考えれば、ここに座ってゆっくりと温かいコーヒーを飲みながら大雪の山々を眺めれば良かったなぁ~と
少しだけ後悔もしている。どうしても登ったらすぐ降りる癖がありジッとしていられない夫婦なのだ。

忙しなくコンデジのシャッターを切りながら取り敢えず望む山を撮る。
山座同定も半信半疑だから「いつかあの山へ」とか「あの山去年登ったね」なんて会話もどことやら。
登頂写真を撮って簡単な行動食を食べたら下山体制だ。


10時15分 下山開始


3/13 チトカニウシ山頂上にて (背景は天塩岳です)


チトカニウシ山頂上にて その2 (背景は東大雪と表大雪です)


表大雪・右から愛別岳、比布岳、北鎮岳など・・・


天塩岳(左)と前天塩岳(右)


来年は登りたい「渚滑岳」


ニセイカウシュッペ山(右)とアンギラス(中央のギザギザ)左は比麻良山

★ 午前中の下山・・・
半ば諦めていたモナカ状の雪は一部に柔らかい場所もありほんの一瞬だけシュプールを描いて滑ることが出来た。
他は大きなジグを切りながらキックターンを繰り返し、足が攣るほどで楽しいとは言えない。
おまけに高度が下がると雪は腐り始めシールが団子化して歩けなくなった。最後の登り返しでは
スキーを脱ぎツボ足で登る始末。後で知った林道ルートが恨めしい・・・。

でもでも、下りは早い。

11時50分 登山口到着
最後まで夫婦で貸切・・結果午前中の下山となり時間的な余裕は出来た。


固いモナカの下りは慎重に恐る恐る・・・


シュプールを描けたのはホンノ僅かでした・・・

【3/23 アップ終了】
★ 回想、一座へのこだわり・・・
登山の楽しさは人それぞれだが、登山計画するだけでその8割を終えると聞いたことがある。
山が厳しければ厳しいほど計画に余念なく集中するもので登る山のイメージは登る前から出来上がっている。
持ち上げる装備・地形図は念入りにチェックし、ザックに入れたり出したりも繰り返す。
テント泊ならアルコールの量を決めるのが一番難儀する問題だったり、不安が募ってつい装備が増えるのも
いまだに治らない病気かも知れない。
あーだ、こーだと言いながら山を想い計画しいる自分が一番楽しいかも知れない。
たとえ本番当日、雨が降って中止になっても計画書と山はそこにある。
悔しい思いに馳せながらいつかまた来るチャンスに計画書は生きてくるのだ。

夫婦の会話に「ダメだったらまた来ればいいっしょ・・」と何度言ったことか。
何度も来てるのになかなかピークを踏ませてくれないから山は難しい。

未踏の一座にこだわるのは、その山が好きだからじゃない。
単純明解、その山に登らなければならない使命感みたいなもの。
だから登ってしまえば忘れてしまうのかと思えばこれが意外と覚えているから不思議だ。

これからも臨む山は多いし一座に何度も通うかも知れないが、夫婦仲良く元気で居れば
ゴールは見えてくるのかな?と思っている。

そして、山紀行がこれからそこを目指すものにとって参考になれば発信者として嬉しい限りだ。

今回のチトカニウシ山、紀行としては参考にならないかも知れないが展望した景色くらい
お裾分け出来れば幸いだ。







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