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エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

恵庭岳 (1320m)

2014年06月22日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
夫婦で夏道ひさびさ登山・・・恵 庭 岳 (1320m)
■ 山 行 日    2014年6月22日(日)   日帰り
■ コ ー ス    ポロピナイコース
■ メ ン バ ー     夫婦登山 №14
■ 登 山 形 態     登山道
■ 地 形 図    1/25000地形図  「恵庭岳」
■ 三角点・点名  二等三角点  点名「恵庭岳 エニワダケ」
■ コースタイム   登り 2時間45分  下り 1時間50分
<登り>
登山口出発9:55----5合目10:45~50休憩----7合目見晴台11:40----
9合目ニセピーク12:10~17---恵庭岳12:40
<下り>
下山開始13:00----9合目13:15----見晴台13:38~42----5合目14:14
----登山口着14:50


★ 今年初の夫婦で夏道登山・・・
登山靴を履いて夫婦で登る夏道登山は、昨年の12月5日日高のペラリ山以来約6ヶ月振りになる。
今月チーヤンの登山靴を新調していて今日はその履き卸しデビュー山行だった。
6月6日登山口で敗退したオロフレ山は別として、5月8日の奥徳富岳以来の夫婦登山になり山自体が
久しぶりのチーヤンだ。今回の山選びも当初日高の山「久山岳」が第一候補だったが昨夜の飲み会で
早起き出来ず、急きょ変更した山だった。

自宅から登山口まで1時間のアプローチ
出発は遅くなったけど陽が長いこの時期なら何も問題はない。
里山的「恵庭岳」で今日は二人の足慣らしで夏道登山のスタートになれば・・・と出掛けた。


★ エゾ梅雨明け?・・・
6月に入って北海道では異例の長雨が続き、「エゾ梅雨」と呼ばれる現象だ。
札幌では連続16日間雨を観測し観測以来の記録更新中とか。このせいで登山もままならずストレスは
最高潮でプッツンギリギリの愛好家は多いだろうなぁ。

そんな土、日にようやくの晴れ予報となり待ち兼ねた登山者が各地に集まるのは当然かも知れない。
ここ恵庭岳の登山口駐車場もほぼ満車状態で約40台の車が停めてあった。
予想通りと思いつつなんとか車間の隙間を利用して停める事が出来たからラッキーだったが、すぐ後から
来た登山者の駐車スペースは無く別な場所に移動して停めたようだった。

この日登山届に記帳した登山者は少なくても60人は超えていたと思う。



満車状態の登山口駐車場をスタートする・・・

★ 夏日を思わせる快晴に恵まれて・・・
登山開始 9:55
2013年11月に登った恵庭岳は、落葉も終わった晩秋の頃だった。
その少し前に単独の女性登山者が登山道から外れた沢近くで遺体となって発見された遭難事故の
事は記憶に新しい。あの時の登山道にはそれと分からない程の落ち葉が積み重なり場所によっては
本当に見失い違う方向へ行ってしまった事も事実一度あった。
彼女がどこでどう迷って死亡にまで至ってしまったのかと、登山の怖さを考えさせられた一日だった。
(合掌)

再訪となった新緑から鬱蒼と草木茂る6月の登山道は、あの時と全く違っていた。
登山道沿いに生い茂る草と強い日差し、無風状態はまるでジャングルのように思えた。
10分も歩かない内にもう額から汗が流れ落ちる・・・。

事故以来、登山道の一部にはロープが張られピンクのテープはそこかしこに付けらたままだった。

3合目標識でようやく木洩れ日ある樹林帯の登山道となり少しずつ高度を上げて行く。
高度が上がれば風も感じ、振り返れば支笏湖の一部も見え始めて来た。



1合目(標識は確認出来ず)砂防ダムのある涸れ沢から登山路を辿る


3合目でようやく樹林帯の中の登山路を登る・・・

★ 6合目上下一方通行・・・
6合目 11:10
5合目で5分だけ足を止めて水を飲む。
6合目を過ぎて間もなく「登り専用」の標識があり左側が登りコース、右側が下りコースと別れている。
そこは上下とも狭い急斜度の長いガレ場で、コースを分けていなければ渋滞にも成りかねない悪路だ。



6合目を過ぎて間もなくの「登り専用」コース分岐


キツイから楽しいでもあるこのルート最初の核心部?


「ロープは頼るな!」と言いつつ悪路に負けてつい掴む・・・

ここを登り終えるとすぐに下山専用道の分岐がありその奥が見晴台だ。

★ 見晴台・・・
7合目(見晴台) 11:40
ここに来るまで何組かの下山組とすれ違う。
本当の頂上まで登る組は少なく、多くは9合目のニセピークで止めている話だった。

見晴台からの景色も抜群で見上げると頂上岩峰やガスの噴き出す白煙もはっきりと見える。
青い支笏湖やその向こうの不風死岳、イチャンコッペ山や紋別岳もくっきりと展望出来た。
風の向きで吹き出す硫黄の匂いは余計だが青い空と爽やかな風が気持ちいい展望台だ。
登山道に咲く花々もメジャーなマイヅルソウやズダヤクシュ、ツバメオモト、エンレイソウなどの
花期は終えていてすでに実を付けはじめていた。ただ、高度を上げて見晴台から上部では
まだ花を咲かせたマイズルソウの群落は多かった。



マイズルソウ


7合目「見晴台」の溶岩帯


見晴台から見上げる頂上岩峰をズームで・・・


見晴台から支笏湖と湖畔や紋別岳方面を望む絶景・・・


火山活動を知らしめる噴煙と頂上岩峰を見上げる


7合目から上で確認出来る「イワブクロ=タルマイソウ」もまだ蕾だ


ニセピークを過ぎて本峰へ向かう途中から残雪の「余市岳」を遠望する


頂上直下(西側)から見上げる頂上岩峰


ここからの景色もお勧め直下西側の登山路から見下ろすオコタンペ湖と羊蹄山


この景色を見ずしてなんぞ恵庭岳か・・なんて生意気言うと怒られますね(ゴメン)


湖面に映える逆さ不風死岳?・・・

★ 8回目の登頂・・・
恵庭岳頂上 12:40
最後に高さ数メートルの頂上岩峰もロープ無しで登るにはそれなりの経験とやはり確保が必要かも
知れない。今の私なら恐らく登れないだろう・・・(涙)。
それでもいつ切れるか分からない親切な残置ロープに身を預けるしか術は無く何度も確認しながら
大いにロープのお世話になった。

頂上には下山組も含めると10名ほどが登頂を楽しんでいた。
チーヤンは3回目、私は8回目の登頂だった。遅い出発も時間はまだ12時台、上空の変な雲も気に
ならない絶景の360度を楽しんだ。

この場所では初めて観る「イワヒゲ」「イワウメ」「ウコンウツギ」「ミヤマオダマキ」が印象的でした。






花期を終えたウコンウツギも頂上だけは咲いていた・・・


イワヒゲ


恵庭岳頂上にて


頂上から見下ろす噴煙のある東側の噴火口側・・・


岩場に張り付くように可憐に咲くイワヒゲとオコタンペ湖の共演


頂上のイワブクロの蕾・・・これでイワの3兄弟だ!


西側を望む羊蹄山とオコタンペ湖


ミヤマオダマキは数株あった・・

★ 下山も怖いけど・・・
下山開始 13:00
自分で持参したロープとハーネス、エイト環があれば怖い思いもせずに下降出来たかも?
登り以上に下りは怖いもので残置に命託す思いは複雑だった。
わずか数メートルの岩壁だったが、やはりここは誰でも来れるピークではないかもと実感する。
ニセピークの注意書きや寅ロープの重要さは無視してはいけないと・・ちょっと思った。
自己責任と言っては見たものの実際に滑落などの事故をお越しヘリコプターのお世話になって
しまったらまったく洒落にならないなぁ~・・と思った。

個人の感想ではあるが、天気の良い恵庭岳に登るならやはりここまで登ってこそ・・・その達成感と
絶景にも逢える訳で、リスクをカバーするのはそれぞれの力量と慎重さなどで軽減するしかない。
怖いけどスリリングな岩壁の登りと下りはこの山の最後の核心部でした。



頂上直下の下りにて・・・


見晴台で開花していた唯一のイワブクロでした・・・

★ 割引入浴券・・・
登山口駐車場 14:50
千歳JAL国際マラソンの参加賞の一つに「割引入浴券」を貰っていたので帰路ではこれを利用する。
支笏湖湖畔より少し離れた「休暇村」に立寄り半額券はお得感たっぷりだ。
いつもは空いている平日利用が多かったが今日は日曜日で超混んでいた。

久しぶりの夏山は、足慣らしどころか筋肉痛のしごき登山だったから歳は取りたくないなぁ~の反省です。



※ 6/24 アップ終了です。