エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

北海道最高峰をひと回り・・・

2017年07月11日 | 山紀行 (十勝・大雪)
北海道最高峰をひと回り・・・
旭岳 (2291m)間宮岳 (2185m)~裾合平
■ 山 行 日    2017年7月9日(日)   日帰り
■ コ ー ス    姿見駅~旭岳~間宮岳~中岳分岐~裾合分岐~姿見駅
■ メ ン バ ー     エバ 他20名
■ 登 山 形 態     登山道
■ 地 形 図    1/25000地形図  「旭岳」「愛山渓温泉」
■ 三角点・点名   旭岳「一等三角点」  点名「瓊多窟ヌタック」
           間宮岳 三角点・点名無し

■ コースタイム   周回タイム 6時間10分 (休憩含む)
<周回タイム>
06:20        姿見駅スタート
08:20~40     旭岳(2290m)
09:30        間宮岳分岐
09:35        間宮岳(2185m)
09:50~10:05  中岳分岐(休憩)
10:25~11:05  中岳温泉入浴
11:30        裾合分岐
12:25        第三展望台
12:30        姿見駅



ロープウェイ姿見駅からGPSログを元に作成したルート図 (全12㎞でした・・・)

★ 部活第2弾・2017・・・
6月の雌阿寒岳 に続く部活第2弾として開催された計画は、姿見駅~旭岳~間宮岳~中岳温泉~裾合平を
経由して姿見駅に戻る周回ルートだった。
普段ピークハント的登山ばかりをしている私にとってはとても新鮮なルート。
こうした機会でもないと選べるルートでないので参加する事にした。


★ 反省は後回し・・・
前泊は、旭岳青少年野営場でのキャンプだった。
現地に着いたのは午後の2時頃。すでに到着しているメンバーも居て合流後はすぐにランチ&安着だ。
仲間がテントを張っている間に私がランチ担当。今回は「スパゲッティーペペロンチーノ」と赤ワインがメイン。
スパゲティーを茹でてトマト缶とベーコンをフライパンで炒める簡単レシピだ。
一杯、二杯と飲む間に他の仲間たちも到着し、今度は夕食の担当シェフが準備を始めた。

標高約1200mのキャンプ場もこの日の暑さは半端ではない。
進むビールにワイン・・・
気が付けば21時だから、もう7時間も飲んでいた・・。

当然ながら翌朝すっきりと言うはずもなく山行に望むことになった。
体調が悪いのは私だけではなさそうだが、ロープウェイの始発は6時なのでそれなりに朝は早い。
ツベコベ言わず反省は後回しに無料駐車場の確保と始発一番乗りを目指す使命感が先だった。


★ 登山者200名超え・・・
始発のロープウェイを狙っている登山者は私たちだけではなく次から次と車が到着する。
駅下の無料駐車場は工事中のため広さが半減し5時過ぎには30台ほどで満車となった。
私たちのメンバーは全員停める事が出来たので幸いだったが、他の車は有料の駅駐車場を
利用するしかなかった。

次は、始発乗り。
101名乗りのロープウェイなのでちょっと安心していたら私は95番目だった。
でも仲間が後ろにずらっと並んでいるので100名を越えてしまう。15分間隔で運行されるので
第二便でも良いかと列の中に居ると、いつの間にか前列の人たちが居なくなった。
始発前に臨時便が出ることになり私たちの乗った第二便が6時の出発だった・・。

朝イチから200名を超える登山で姿見駅は賑わった。



旭岳山頂より日が登る頃の地獄谷 (提供:Aiki)


朝陽に映える「旭岳石室」・・・宿泊は緊急時のみと制限されている


絶好の登山日和に早朝から200名を超える登山者で賑わう・・・

★ いつものスタイル・・・
ちょっと変わった部活かも?
リーダー・サブリーダーが居て、計画書も作成されている。
しかし、団体行動でありながら個人の意向も重視するところが「ちょっと変わったスタイル」と
言われるかも知れない。ロープウェイの料金は個人持ちで往復2900円也。だから登山口から登りたいと
主張する元気なメンバーもいてOKとなる。姿見駅6:30集合に合わせて下からの登山組は4時40分に出発。
なのに私たちより早く駅に着いていたからつわもの達だ・・。

部員の年齢も30代前半から70代まで幅広い。
登山の経験もそれぞれ違うが、登るペースは個々に任されている。
チェックポイントで先頭が30分以上待つことは常で最後尾のメンバーをしっかり確認して再スタートする。

「団体登山はこうでなければならない」と言う縛りは無く、あくまで個人の力量に合わせて登ってもらう。
仮に途中下山する場合は、状況により他のメンバーが付き添う事や異常時の対応もしっかりしているから
安心だ。ともすればいい加減な山岳部と言われるかも知れないが、これがわが部のいつものスタイルで
大きな事故に繋がった事は一度もない。


★ たまには被写体・・・
早い部員は1時間ちょっとで山頂に着いていたそうだ。
私の登りはいつも遅い。景色を見ながら、花の写真を撮りながらの「ながら登山」である。
ぜいぜい言うような荒げた登山は向きではない。少し登っては止まり「一休み」を繰り返す。

そんな中、同じようなメンバーに写真を撮ってもらった。
いつもの夫婦登山では、被写体は妻ばかりで私が写るのは頂上写真だけだ。
たまには被写体も良いか・・・と思い、今回は要所で撮ってもらった。



たまには被写体その1・・・9合目(背景は頂上)


たまには被写体その2・・・9合目(後方はトムラウシ山)


頂上までもうひと登りだ!


地獄谷を見下ろす・・・

★ 10年ぶり5度目の登頂・・・
私の足で丁度2時間だった。
快晴・微風そして絶景の旭岳は10年前もそうだったかも知れない運の良さを感じた。
下界では30度を超える猛暑の中も2291mの高所では20度前後で気持ち良い。
大勢の登山者で賑わうも広い頂上には余裕すらあった。

最後尾のメンバーを待ち、全員で集合写真を撮る。
そして、あらためて周回ルートへのスタートを切る事にした。

リーダーが出発の号令を掛けた時にはもう何人かいないのもわが部のスタイル。
北斜面の大雪渓を降りて間宮岳分岐を目指すが、駆け降りるというよりは足スキーで
滑り降りるものやビニールを出して尻滑りするメンバーも居て楽しそうだった。
外国から来ていたツアー登山の人たちは、残雪の斜面をまったく降りる事が出来ず
苦慮していたのが、お国の違いを見せつけた場面でもあった。



今回一緒に登った仲間たち・・・21名全員 (提供:Aiki)


たまには被写体その3・・・10年ぶり5回目の登頂だった


頂上からの展望・・・愛山渓側の安足間岳や当麻岳・手前に大塚小塚も


頂上からの展望・・・後旭岳と後方・白雲岳 左の尖りは烏帽子岳


頂上からの展望・・・未踏・熊ヶ岳


周回ルート 頂上から北側の間宮分岐を目指す 白い花はキバナシャクナゲの群落


八分~九分咲きのキバナシャクナゲ


花期の短い花・可憐で優しさに包まれた旬の花たちが可愛い


旭岳北面の大雪渓を爽快に滑り降りる・・・


たまには被写体その4・・・


北面の雪渓を見上げる・・・まだまだスキーが楽しるわ!

いつ来てもカムイミンタラ
大雪の可憐な花たち・・・

ミネズオウ


大輪のチングルマ


エゾノツガザクラ


元気いっぱいのイワウメたち


イワウメ その2


チングルマと白雲岳


チングルマと雪渓のコラボ


大雪の青空に映える花々たちはやはりカムイミンタラそのもの


ミヤマキンバイ

★ もう言葉はいらない・・・
北海道広しとは言え、大雪山系の花々は他に類を見ないほど神々しい。
何故そう思うのか?
先ずは群落の規模が違う。それぞれの花びらが大きい。特にチングルマは大輪を咲かせその群落は地平線だ。
今回はイワウメとキバナシャクナゲの多さにも驚かされた。
あれもこれも・・・もっとゆっくり歩き、カムイミンタラの世界を堪能したかった。
それでも列に遅れず何枚か写真に収められたので満足はしている。

花を語るより見て頂ければもう言葉はいらない・・・。



今回は私も主役? 間宮岳は4回目の登頂だった・・・


お鉢の外輪から望む北鎮岳と凌雲岳


株は少なかったが オオイワツメクサ


イワヒゲたち


中岳分岐で休憩する仲間たちの一部・・・


中岳分岐の標識です・・・

★ 許可する造反・・・
ルートは中岳分岐から中岳温泉に向かい、裾合平を経由して姿見駅に戻る計画だ。
しかし、精鋭部員はこれで満足はしないようだ。
分岐から走って「北鎮岳」を往復するという。
通常なら往復2時間は掛かるが、彼らの足だと往復1時間と掛からないから言葉が無い。

私たちは15分程休憩した後、中岳温泉に向かったが、まだ到着していないメンバーもいるので
何名かは残っている。その間に北鎮組は戻って来たようだ・・・。
それが計算出来るから「許可された造反・・」と言えるのかも知れない。




たまには被写体その5・・・中岳温泉へ向かう


ウラジロナナカマドの花


中岳温泉・・・(提供:Aiki)

★ 天上の温泉で披露しちゃいました・・・
入浴は2回目の中岳温泉、標高は約1850mもある正に天上の温泉だ。
登山者は女性も含めて大勢いるが、グループ行動・一人じゃないから怖くないって感じ。
スコップもあって適度な深さに掘られていた浴槽は二つ。足湯で済ませる登山者をよそに
先輩たちが先陣切って裸になる・・。
すぐ傍から湧き出る源泉は少し熱いが、湯だまりの浴槽だと40℃前後で丁度いい。

自然の中で楽しめるタダの温泉は、やっぱり好きだぁ~!

還暦を過ぎると羞恥心が薄れてしまうのか?
どうせなら見る阿呆より入る阿呆の方が悔いはないだろう・・。

余り見せられる裸体ではないが、気持ち良いので公開しちゃいました。
一緒に並んでいる先輩たちにもちゃんと許可を得ての公開です。チン〇出さなきゃ顔出しOKよ。です。

結局、21名中全裸で入浴したのは9名を数えたが他の登山者で脱いだものは居なかった。
きっと私たちが帰るのを首を長~くして待っていたのかも・・・失礼しました。



入浴必須・・・


気持ち良い・・・なんてもんじゃないよ!


裾合平の手前にあったエゾノリュウキンカ

★ 裾合平の残雪・・・
気持ち良過ぎる天上の温泉を見ていただけの阿呆は、きっと後悔しながらの下山だったと思う。
でも全員が入っていたらここだけでも1時間以上滞在していたかも知れない。
「そんな事も考えて俺は入らなかったんだ・・」と、言う者もいないがまったく考える余地はなかった私。

10年前は、姿見駅から裾合分岐を経て裾合平まで来た。
中岳温泉までは行かずに、旭岳と熊ヶ岳の間にある「月ノ川」の雪渓を辿り旭岳に登った。
時期はほとんど変わらなかったが残雪は、10年前の方が断然多かった。

分岐手前から少しずつ登山道も残雪から顔を出し、エゾコザクラやチングルマも咲き始めていた。
その花を目的にここまで訪れる登山者や観光客も居るというからそんな時期にまた来たいものだ。



中岳温泉を後に裾合平へ・・・


裾合平の残雪・・・


旭岳を背に・・・何回写ればいいんじゃ!


裾合平から旭岳と青空


太陽を一杯に浴びたエゾコザクラがキレイ!


裾合分岐から姿見への登山路


見落としそうなマルバシモツケ


ようやく駅が見えて来た・・・


一面のチングルマについシャッターを切る・・・

★ 周回12㌔楽しいコース・・・
スタートした姿見駅からGPSのスイッチを入れてグルッと周回し、姿見でスイッチを切った。
ログには、12.1㎞と辿った距離が表示されていた。本当に便利な機能である。

夫婦池と呼ばれる「鏡池」と「擂鉢池」に着くともうゴールは近い。
ここまで来ると登山者より観光客の方が多くザックを背負っている人がほとんど居ない。

朝一番のロープウェイを利用して半日コースとして楽しむには丁度良いルートだと思った。
こういう登山もあるんだよなぁ~と・・・自分たちの登山を振り返るキッカケとなったかも?



鏡池に写る旭岳・・・


第三展望台のある擂鉢池と旭岳のコラボ

★ お疲れ様でした・・・
12:30  姿見駅到着
とにかく喉が渇いてビールが飲みたかったァ~~!!!
しかし、コーラでものど越し良く疲れを忘れる旨さだ。
テラスでどっしりと腰を落とし、後続のメンバーが到着するのをゆっくり待った。

精鋭隊は、下山も登山道を駆け降りチーム一番で駅下に着いていた。下りは1時間と掛からなかったようだ。
姿見駅13:00の便で全員無事乗車。ロープウェイ駅下に13:07に着いた。

次の山行は、日高のカムエクを計画しているらしいが、ちょっと都合が悪く参加出来そうもない。

解散後は、湧駒荘で汗を流し旭川市内のラーメン店「天金」で腹を満たして帰宅した。
参加された皆さん、お疲れ様でした。



ようやく姿見駅到着です・・・コーラが旨かった! (提供:Aiki)

★ 締めはラーメン・・・
本当は、温泉を出てすぐに湧駒荘のレストランでラーメンでもと思っていたが、
残念ながらランチタイムは14:00で終了。温泉から出たのが14:10だった・・・。

仕方ないので帰路の途中で探そうと思ったが、これまた近くの店ではほとんど「準備中」の札。

結局、旭川市内まで来て辿り着いたのがらーめんや「天金」四条店だった。

大盛りと餃子を注文・・・大満足の旨さである。



らーめんや天金 四条店の醤油ラーメン大盛800円