夕張岳高山植物盗掘防止パトロールに参加
花の百名山・・・夕張岳(1668m)
■ 山 行 日 2020年6月21日(日)
■ コ ー ス 冷水コース~馬の背コース
■ メ ン バ ー 6名
■ 登 山 形 態 登山道
■ 地 形 図 1/25000地形図 「夕張岳」
■ 三角点・点名 一等三角点 点名「夕張岳 ユウバリダケ」
■ コースタイム 登り 4時間 下り 2時間33分
(登山道整備やコースロープ点検作業ありコースタイムは登山の参考にはなりません)
<登り>
06:40 ヒュッテ出発
06:50 冷水コース登山口
07:45~50 冷水の沢
08:07 分岐
08:33~40 石原平
08:50 望岳台
09:10 憩い沢
09:20~30 前岳湿原(作業あり)
09:45 蛇紋岩崩壊地
09:55~10:05 1400m湿原
10:20~25 吹き通し(作業あり)
10:50 夕張岳頂上
<下り>
11:07 下山開始
11:45 蛇紋岩崩壊地
12:00 前岳湿原
12:52 分岐(馬の背コースへ)
13:40 ヒュッテ
新しく建て替えられた新・夕張岳ヒュッテと炊事棟(右側)・・写真は2018年6月
★ 新型コロナの影響大・・・
6月13日の山開きと同日に登山口までの林道が解放され、待ち兼ねたように多くの登山
者が訪れた。しかし、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により山開きとヒュッテ
開きのセレモニーは中止となり寂しいスタートになった事は止む負えなかっただろう。
そして、ヒュッテの運営にも影響があり一般登山者の「今シーズン宿泊自粛」が夕張市と
の協議で決まり、すべてのイベント開催も中止になってしまった。
※ 詳しくは、夕張市のHPまたはユウパリコザクラの会HPをご覧下さい。
更に14日早朝に発生した、林道法面の崩落により14日夕方より車両通行止めという追
い打ちもあったが、早々復旧作業が行われ19日夕方より開通となった。シーズン初めか
ら波乱のスタートになったかも知れないが、夕張岳の自然は変わらず確実に春の訪れを伝
え、花の夕張岳として訪れる登山者の期待に応えてくれたと思う。
夕張岳ヒュッテは、避難小屋としての機能はそのままです。
管理人の常駐はありませんが、小屋(母屋)の施錠はせず、止む負えない緊急時は利用する
事は可能です。また、トイレや水(沢水)の利用も出来るので活用して欲しいと言う事です。
★ エンドレスな作業・・・
夕張岳ヒュッテと炊事棟はほぼ完成と言っても過言ではないようだが、手直しや管理運営
面ではその作業は山積みでエンドレス・・と言う。現在、母屋の薪ストーブ用のエントツ
を新たにレンガ造りにするための工事が始まりスタッフは頭を悩めているようだ・・。
薪そのものは、会長が地元業者などから譲られた原木をコツコツと運びヒュッテで薪割り
している。その作業も膨大だがすでに10年分の薪は確保したと言うから凄い!
他にも遊び心いっぱいに物を作るアイデアもエンドレスでバイオトイレや五右衛門風呂、
ソーラーパネル、クーラーボックスシステム、囲炉裏等々・・北海道ではここだけかも知
れない珍しいアイテムが揃っている小屋である。
ユウパリコザクラの会は、夕張市より小屋の運営管理の委託を受け、夕張岳の自然保護活
動に取り組むボランティア団体だが、次の世代へ繋げていく取り組みもしっかり行いなが
らすでに創立30年を超えるレジェンド団体だから尊敬するところだ・・・。
特に創立時から関わっている会長の藤井さんは、日本の南極観測隊としてこれまで3度に
渡り南極観測船に乗り込み活動を行って来た。その経験と知識がコザクラの会活動に大い
に役立てられマルチな才能が幾多にも生かされている。
今回のは、エンドレスな作業の一端をお手伝い出来ればという思いと、夕張生まれと言う
職場の後輩が「夕張岳に登りたい」依頼を受けての参加だった。
「石原平」のシラネアオイの群生地
満開のシラネアオイが見事に咲き揃った・・・
大花のシラネアオイが見事だった・・・
例年以上に咲く「ツバメオモト」
★ パトロールに参加・・・
出発時は、7名の参加だったが途中から1名が体調を崩しリタイヤ、以降6名となった。
職場の後輩のRくんは、24歳。
2年前にも夕張岳に登ったらしいが、頂上手前で「熊」と遭遇し撤退。
リベンジしたいと今回私に同行の依頼があり受けた形だった。高校時代山岳部に所属して
いたらしく体力だけはありそうな若者だ!無理を言ってボランティア活動のお手伝いを同
行の条件にしたが、前日から一生懸命働いてくれた好青年である。
今日の第2回パトロールの目的は2点、高山植物の盗掘防止と鹿による食害調査のため定
点カメラを取付ける事だった。足の揃ったコザクラのメンバーに私とRくんが付いて行け
るか不安だったが、リーダーがゆっくり登ってくれて助けられた。
コースの中間付近となる「石原平(せきげんだいら)」には、1時間40分程で着き、満開
のシラネアオイに目を見張る感動だった。これまで何度も来ているがこれほど咲き揃った
シラネアオイの群落は始めて見たような気がする。
定点カメラは2箇所に設置。一つは前岳湿原だった。早々準備した機材を湿原内に設置し
たが、私とRくんの出番は無かった・・。もう一つは、吹き通しだったがここもリーダー
ひとりで設置、他のメンバーは頂上を目指した。
パトロールとしては早過ぎる4時間丁度で登頂し、密接が気になる程大勢が頂上で賑わっ
ていた。
憩いの沢付近から見え始めた「エゾノリュウキンカ」
「エゾイチゲ」
「前岳湿原」の手前の登山道・・・
「ショウジョウバカマ」
今日の活動のひとつ・・・鹿定点観察用カメラの設置作業中(設置許可済み)
「ミネザクラ」
固有種「ユウパリコザクラ」・・僅かしか見られませんでした
「シソバキスミレ」
「ハクサンイチゲ」
「キバナノコマノツメ」
「1400m湿原」の木道と残雪
「吹き通し」手前から晴れ渡った夕張岳を望む
固有種「ユウバリソウ」
「ミヤマアズマギク」・・・ユウバリアズマギクと呼ばれるものもある
固有種「ユウパリキンバイ」
「タカネグンバイ」
「ミヤマクワガタ」
山頂直下にある「夕張岳神社」
パトロールに参加したメンバー全員で・・・
★ Rくん、リベンジ成功の初登頂・・・
彼にとっては遅過ぎたのかも知れないほど元気だった。山岳部の現役を卒業してまだ6年
24歳の若さはパワーの塊だ。気温の低い涼し気な朝のスタートから半袖のまま最後まで
その姿で通した。先頭を歩くリーダーにぴったり付いて涼しげな顔で初ピークを踏んだ。
最後に登った私と初登頂の握手はコロナ禍で割愛したが、好天にも恵まれ記念の登頂だっ
たと思う。今後も機会があれば他の山にも登れたらと期待するところだ。
初登頂した後輩のRくんとツーショット
「ミヤマカタバミ」
下山時吹き通しで再会した恩師Kさんのグループとスライドする・・・
ネギ坊主と呼んでいる「シロウマアサツキ」の蕾・・・湿原でこれから真っ盛りでネギの香りが漂う
一株・一輪だけ咲いていた「シナノキンバイ」は夏の花だ!
「ケエゾキスミレ」
「ハクサンチドリ」
「エンレイソウ」
「サンカヨウ」
「シラネアオイ」の白花
芦別岳を望む
★ 掲載した花々・・・
1.シラネアオイ 2.ツバメオモト 3.エゾノリュウキンカ 4.エゾイチゲ
5.ショウジョウバカマ 6.ミネザクラ 7.ユウパリコザクラ 8.シソバキスミレ
9.ハクサンイチゲ 10.キバナノコマノツメ 11.ユウバリソウ
12.ミヤマアズマギク 13.ミヤマクワガタ 14.ユウバリキンバイ
15.タカネグンバイ 16.ミヤマカタバミ 17.シロウマアサツキ
18.ケエゾキスミレ 19.エンレイソウ 20.サンカヨウ 21.ハクサンチドリ
22.シラネアオイ白花
※ 咲いている花のほんの一部です・・・
★ 少しずつ・・・
私自身、ユウパリコザクラの会活動に参加したのは、2年ぶりとなるが、それもたった一
度で終わっていた。その以前は数年間の活動ブランクがありすっかりご無沙汰だったのだ。
会の役員も一新され会長以外の役員はほとんど変わっていたし、新ヒュッテはほぼ完成し
ていて敷居が高かった・・。
これまでに色々なことがあったにせよ、これからは少しずつ会の活動に参加していければ
と願っている。
やっぱり夕張岳は自分にとって「特別の山」、関わって来たヒュッテでの活動は時間(とき)
を忘れる癒しの場所で、遠ざかってしまった事を今更に後悔している・・・。
信頼できる新スタッフには、今後もよろしく・・・とお願いしながら、自分の場所を探し
ていきたいと思っている。そんなスタート地点の思いで参加したボランティアだった。
花の百名山・・・夕張岳(1668m)
■ 山 行 日 2020年6月21日(日)
■ コ ー ス 冷水コース~馬の背コース
■ メ ン バ ー 6名
■ 登 山 形 態 登山道
■ 地 形 図 1/25000地形図 「夕張岳」
■ 三角点・点名 一等三角点 点名「夕張岳 ユウバリダケ」
■ コースタイム 登り 4時間 下り 2時間33分
(登山道整備やコースロープ点検作業ありコースタイムは登山の参考にはなりません)
<登り>
06:40 ヒュッテ出発
06:50 冷水コース登山口
07:45~50 冷水の沢
08:07 分岐
08:33~40 石原平
08:50 望岳台
09:10 憩い沢
09:20~30 前岳湿原(作業あり)
09:45 蛇紋岩崩壊地
09:55~10:05 1400m湿原
10:20~25 吹き通し(作業あり)
10:50 夕張岳頂上
<下り>
11:07 下山開始
11:45 蛇紋岩崩壊地
12:00 前岳湿原
12:52 分岐(馬の背コースへ)
13:40 ヒュッテ
新しく建て替えられた新・夕張岳ヒュッテと炊事棟(右側)・・写真は2018年6月
★ 新型コロナの影響大・・・
6月13日の山開きと同日に登山口までの林道が解放され、待ち兼ねたように多くの登山
者が訪れた。しかし、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により山開きとヒュッテ
開きのセレモニーは中止となり寂しいスタートになった事は止む負えなかっただろう。
そして、ヒュッテの運営にも影響があり一般登山者の「今シーズン宿泊自粛」が夕張市と
の協議で決まり、すべてのイベント開催も中止になってしまった。
※ 詳しくは、夕張市のHPまたはユウパリコザクラの会HPをご覧下さい。
更に14日早朝に発生した、林道法面の崩落により14日夕方より車両通行止めという追
い打ちもあったが、早々復旧作業が行われ19日夕方より開通となった。シーズン初めか
ら波乱のスタートになったかも知れないが、夕張岳の自然は変わらず確実に春の訪れを伝
え、花の夕張岳として訪れる登山者の期待に応えてくれたと思う。
夕張岳ヒュッテは、避難小屋としての機能はそのままです。
管理人の常駐はありませんが、小屋(母屋)の施錠はせず、止む負えない緊急時は利用する
事は可能です。また、トイレや水(沢水)の利用も出来るので活用して欲しいと言う事です。
★ エンドレスな作業・・・
夕張岳ヒュッテと炊事棟はほぼ完成と言っても過言ではないようだが、手直しや管理運営
面ではその作業は山積みでエンドレス・・と言う。現在、母屋の薪ストーブ用のエントツ
を新たにレンガ造りにするための工事が始まりスタッフは頭を悩めているようだ・・。
薪そのものは、会長が地元業者などから譲られた原木をコツコツと運びヒュッテで薪割り
している。その作業も膨大だがすでに10年分の薪は確保したと言うから凄い!
他にも遊び心いっぱいに物を作るアイデアもエンドレスでバイオトイレや五右衛門風呂、
ソーラーパネル、クーラーボックスシステム、囲炉裏等々・・北海道ではここだけかも知
れない珍しいアイテムが揃っている小屋である。
ユウパリコザクラの会は、夕張市より小屋の運営管理の委託を受け、夕張岳の自然保護活
動に取り組むボランティア団体だが、次の世代へ繋げていく取り組みもしっかり行いなが
らすでに創立30年を超えるレジェンド団体だから尊敬するところだ・・・。
特に創立時から関わっている会長の藤井さんは、日本の南極観測隊としてこれまで3度に
渡り南極観測船に乗り込み活動を行って来た。その経験と知識がコザクラの会活動に大い
に役立てられマルチな才能が幾多にも生かされている。
今回のは、エンドレスな作業の一端をお手伝い出来ればという思いと、夕張生まれと言う
職場の後輩が「夕張岳に登りたい」依頼を受けての参加だった。
「石原平」のシラネアオイの群生地
満開のシラネアオイが見事に咲き揃った・・・
大花のシラネアオイが見事だった・・・
例年以上に咲く「ツバメオモト」
★ パトロールに参加・・・
出発時は、7名の参加だったが途中から1名が体調を崩しリタイヤ、以降6名となった。
職場の後輩のRくんは、24歳。
2年前にも夕張岳に登ったらしいが、頂上手前で「熊」と遭遇し撤退。
リベンジしたいと今回私に同行の依頼があり受けた形だった。高校時代山岳部に所属して
いたらしく体力だけはありそうな若者だ!無理を言ってボランティア活動のお手伝いを同
行の条件にしたが、前日から一生懸命働いてくれた好青年である。
今日の第2回パトロールの目的は2点、高山植物の盗掘防止と鹿による食害調査のため定
点カメラを取付ける事だった。足の揃ったコザクラのメンバーに私とRくんが付いて行け
るか不安だったが、リーダーがゆっくり登ってくれて助けられた。
コースの中間付近となる「石原平(せきげんだいら)」には、1時間40分程で着き、満開
のシラネアオイに目を見張る感動だった。これまで何度も来ているがこれほど咲き揃った
シラネアオイの群落は始めて見たような気がする。
定点カメラは2箇所に設置。一つは前岳湿原だった。早々準備した機材を湿原内に設置し
たが、私とRくんの出番は無かった・・。もう一つは、吹き通しだったがここもリーダー
ひとりで設置、他のメンバーは頂上を目指した。
パトロールとしては早過ぎる4時間丁度で登頂し、密接が気になる程大勢が頂上で賑わっ
ていた。
憩いの沢付近から見え始めた「エゾノリュウキンカ」
「エゾイチゲ」
「前岳湿原」の手前の登山道・・・
「ショウジョウバカマ」
今日の活動のひとつ・・・鹿定点観察用カメラの設置作業中(設置許可済み)
「ミネザクラ」
固有種「ユウパリコザクラ」・・僅かしか見られませんでした
「シソバキスミレ」
「ハクサンイチゲ」
「キバナノコマノツメ」
「1400m湿原」の木道と残雪
「吹き通し」手前から晴れ渡った夕張岳を望む
固有種「ユウバリソウ」
「ミヤマアズマギク」・・・ユウバリアズマギクと呼ばれるものもある
固有種「ユウパリキンバイ」
「タカネグンバイ」
「ミヤマクワガタ」
山頂直下にある「夕張岳神社」
パトロールに参加したメンバー全員で・・・
★ Rくん、リベンジ成功の初登頂・・・
彼にとっては遅過ぎたのかも知れないほど元気だった。山岳部の現役を卒業してまだ6年
24歳の若さはパワーの塊だ。気温の低い涼し気な朝のスタートから半袖のまま最後まで
その姿で通した。先頭を歩くリーダーにぴったり付いて涼しげな顔で初ピークを踏んだ。
最後に登った私と初登頂の握手はコロナ禍で割愛したが、好天にも恵まれ記念の登頂だっ
たと思う。今後も機会があれば他の山にも登れたらと期待するところだ。
初登頂した後輩のRくんとツーショット
「ミヤマカタバミ」
下山時吹き通しで再会した恩師Kさんのグループとスライドする・・・
ネギ坊主と呼んでいる「シロウマアサツキ」の蕾・・・湿原でこれから真っ盛りでネギの香りが漂う
一株・一輪だけ咲いていた「シナノキンバイ」は夏の花だ!
「ケエゾキスミレ」
「ハクサンチドリ」
「エンレイソウ」
「サンカヨウ」
「シラネアオイ」の白花
芦別岳を望む
★ 掲載した花々・・・
1.シラネアオイ 2.ツバメオモト 3.エゾノリュウキンカ 4.エゾイチゲ
5.ショウジョウバカマ 6.ミネザクラ 7.ユウパリコザクラ 8.シソバキスミレ
9.ハクサンイチゲ 10.キバナノコマノツメ 11.ユウバリソウ
12.ミヤマアズマギク 13.ミヤマクワガタ 14.ユウバリキンバイ
15.タカネグンバイ 16.ミヤマカタバミ 17.シロウマアサツキ
18.ケエゾキスミレ 19.エンレイソウ 20.サンカヨウ 21.ハクサンチドリ
22.シラネアオイ白花
※ 咲いている花のほんの一部です・・・
★ 少しずつ・・・
私自身、ユウパリコザクラの会活動に参加したのは、2年ぶりとなるが、それもたった一
度で終わっていた。その以前は数年間の活動ブランクがありすっかりご無沙汰だったのだ。
会の役員も一新され会長以外の役員はほとんど変わっていたし、新ヒュッテはほぼ完成し
ていて敷居が高かった・・。
これまでに色々なことがあったにせよ、これからは少しずつ会の活動に参加していければ
と願っている。
やっぱり夕張岳は自分にとって「特別の山」、関わって来たヒュッテでの活動は時間(とき)
を忘れる癒しの場所で、遠ざかってしまった事を今更に後悔している・・・。
信頼できる新スタッフには、今後もよろしく・・・とお願いしながら、自分の場所を探し
ていきたいと思っている。そんなスタート地点の思いで参加したボランティアだった。