ズデッズデッ、ズデッズデッ、ズデッズデッ、ズデッズデッ…
見た目の台枠のスリムさと違って腹に堪えるような重低音を響かせるコキ104、106、107。それがコンテナ満載で20両も連なる。カメラを携え見守るギャラリーは15、6人というとこか。
「速かったねえ・・・」
「この列車って、コンテナ満載してる時ってないよねぇ?」
「ないない、(撮る時は)いつもスカってる。」
「いや、今日はいいものを見た。」
青空の下、ため息混じりの声があがる。EF65 2121牽引の2071レを撮り終わった同業らは、これから蜘蛛の子、蜘蛛の子で次の撮影地に散るところ。俺は何時もの通り何時ものごとく、ミツワさんのお世話になって次はオカフカ陸橋に移動、EF64 1041牽引の2082レを迎撃に向かう。
オカポン…岡部~本庄間、榛沓(はんくつ)橋の土手は食わず嫌いも手伝ってあまり行くことがなかった所。況してナナゴやパーイチ牽引の貨レを追うようになってからは顧みることすらなかった。再び通うようになったのは今年になってからで、今年の夏に、同じ国鉄特急色のEF65 2119牽引の2071レこれを撮りに行ったのがきっかけだった。
久しぶりの訪問で実感したのはこんな長編成の列車が撮りづらい所だったけか、ということ。地べたから普通にアイレベルで撮ると脚回りの一部がバラスに隠れて見えなくなるが、逆に脚立(馬、とも言う)に上がって撮ると、脚回りは確かに見えるのだが今度はいまいち格好がつかない。
それもその筈、ここオカポンの線形はカメラ目線が合わせづらい下り勾配。しかも岡部方でゆるいSカーヴになっている。短編成のジョイトレにばかり目がいきがちで解らなかったが、遠目から撮ることが多いからその点は盲点だった。それで今回は先日のEF64 1016牽引の2085レの反省を踏まえてカメラ位置を低めにして構えてみる。下り坂は下り坂らしくみせたほうがいい、と思ったからだ。他はみなフルにハイアングルで撮っているが俺と同じカメラレベルで撮っているのも2、3人いて、同じ考えの人間がいるなと思うと嬉しかったりした。
散々撮り尽くされてしまって、もう誰が撮っても似たような写真になってしまう所だが、長編成での見本みたいな作品は案外見てなかったので、今回は色々試してみて考えながら撮っただけに
、この作品は久しぶりに「撮った」と実感できる一枚になったと思う。
31.07.'17修正
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