青空の使者

よく撮影直前に曇られたりすると
｢どうやら日頃の行いが悪いのがおる様ですな！｣とか揶揄したり
｢俺が雨男だ｣とあっさり自己批判して周りに詫びたりと
露出の暗い憂さを笑いに変える会話が交わされる光景を目にする｡
一方逆の場合もあって､これがどうかというと
どっかに神様がいたんじゃないかと囁きあったり
｢朕は晴れ男也､有難く感謝せよ｣と偉ぶってみせる奴がいたりする｡
とどのつまりは撮れればいいんで､どっちにしろ笑いが起きる訳だが
この時は…通過ギリッギリの所にやってきたから
その時居合わせた他の連中にはどんな風に映ったのやら｡

11月30日の撮影もいよいよ大詰めというか
午前中の貨物列車もいよいよ残す所は3086ﾚだけ｡
3064ﾚの時とは反対に天気はドン曇りになり､露出も駄々下がり状態｡
時おり陽が差したりしてもすぐ低い雲に遮られてしまう｡
いっそのこと曇るなら曇ったままの方が
露出が変わらなくて却って良かったりするのだが
雲の動きが速いもんだから｢ウン｣がなけりゃあMANDARAKEという案配｡
牽引の当該がEH500-５との報せは既に皆が知っていたので
3064ﾚから居た連中は誰も帰ることなくそのまま｡
通過５分くらい前になって､ヒガハスは大きな晴れ間に入った｡
見た感じ10分くらいはもちそうな感じ｡
振り返って蓮田の方をみたら､彼と彼女の二人連れが
息をハァハァゼェゼェ言わせながら駆けてくる｡

二人：｢間に合ったぁ！｣

なんちゅうタイミング｡
3086ﾚが来るのが見えてたら罵声が飛んでた所だ｡
けれども金５が先頭に立ってるのをみて急いできただけあって
何かもってるのがあったのだろう｡
その晴れ間の中を3086ﾚはゆっくりと通過していった｡

通過後に一度ドメった(←しぞーか弁で｢曇る｣の意)から
流石に誰も｢朕は(ry｣などと偉ぶるのは居なかったが
それでも通過した時には晴れてたから
あの二人が｢晴れ間を連れてきた｣のは間違いないかも｡
いやいや､いいのが撮れた｡
あなた方二人が､多分｢ネ申｣か誰かが遣わした使いに見えましたぞ｡
大変､感謝いたしまする｡