グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

アベノミクスは「道半ば」か?

2016年08月19日 | 日記
我々の日々の生活に最も身近な食品類のスーパー店頭価格が前年比で下落に転じたとのことだ。
総務省が発表している消費者物価指数も4カ月連続でマイナスが続いており物価下落が明確になってきた。
現政権はアベノミクスの進捗状況について「道半ば」を繰り返すが少なくとも2%の物価上昇目標に関しては「道半ば」どころかむしろゴールに遠ざかりつつある。
異次元の金融緩和に加え勤労者の所得が増えつつあるというのに消費者物価が下落とはどういうことか。
結局勤労者所得の上昇が津々浦々に浸透していないということか。
それとも所得上昇はあっても子育てや教育コスト、老後不安があって1円でも多く節約しておきたいという表れなのだろうか。
日銀は現在の状況を集中的に検証するといっているが是非予見を持たずにゼロベースで分析してほしい。
原因は金融マターを離れたところにもあると思われるが日銀にそこまで踏み込む器量があるか。
そして場合によっては2%の物価上昇目標撤回も必要だろう。

リオ・オリンピックの運営力を中間評価する

2016年08月17日 | 日記
リオ・オリンピックも折り返し点を越えたので事前に心配されていた大会運営力を中間評価してみたい。
一番心配したのはハコモノやインフラの完成度であったが各スタジアムや地下鉄など交通機関の大きなトラブルはなかったようだ。
しかし会場内の空中に吊下げられていたテレビカメラがワイヤの切断により落下し来場者に怪我をさせたことは大事に至らなかったとはいえ残念な出来事だった。
それに競技に用いられた2カ所のプールで透明であるべき水質の緑変が発見され夜間に入れ替えを行って何とか凌いだ現実はその後キチンとした説明がなかっただけに無用の憶測を招くことになった。
またサッカーの試合前の行われたセレモニーで国歌を取り違え場内に流してしまったことは本当にお粗末としか言いようがない。
とまぁ、細かいことを挙げればいろいろあるが筆者が一番注目したのは治安問題だ。
オリンピック出場選手が出歩いていた先で強盗に襲われ金品を奪われたなどかって聞いたことがない。
その昔モントリオール大会だったか?でイスラエルの選手が政治上の理由で殺害されたことがあってやはり治安対策の欠如を指摘されたケースはあったが
今回の事件は氷山の一角のような気がしてならない。
リオ当局はキチンと対応しないと「世界一危険なオリンピック開催都市」との汚名を抱え込まないとも限らない。
ブラジル全体のイメージ悪化につながりかねないと認識した方がいい。

猛暑日の電力需給状況に思う

2016年08月15日 | 日記
先週の火曜、水曜日辺りは本当に暑かった。
横浜で37.4℃はたしか観測史上初だったと記憶しているが全国でも史上初を記録した地点が多かったようである。
気象庁は朝から熱中症対策のPRに余念がなかったがこれは当然のことだろう。
ところで1つ疑念が・・・。
当日は猛暑だけでなくリオ五輪や高校野球大会が開かれていたのだが電力需給状況は特に心配なかったのだろうか。
もうずいぶん前の話になるが真夏の甲子園大会が始まると節電を呼びかけることがあったのだ、いや強要だったかな?
それがどうしたことだ、この暑さでエアコンは全開、テレビ中継でオリンピックや高校野球に熱中しているのに節電呼びかけなど全くない。
電力を不自由なく使えるということは無論いいことなどだが一体何がそうさせたのだろうか。
電気製品等の省電力化が進んだのか、ソーラー・システムなどエネルギー源の代替が進んだのか、スマホなどの普及によりエネルギー負荷カーブの平準化が進んだのか、・・・今後のエネルギー・ミックスを考える意味で電力消費ピーク日の電力需給状況をキチンと分析した方がいいのではないか。
エネルギー総量だけ考えれば原発はなくてもいいのかも知れない。
とにかく電力消費特異日はエネルギー政策を考えるうえで宝の山なのだ。

給付型奨学金の導入検討に思う

2016年08月15日 | 日記
給付型奨学金制度の導入検討が進んでいるようだ。
給付型は現在でも全くないわけではないが量的には圧倒的に貸与型奨学金が多いため多数の学生は返済の負担を抱えつつ卒業することになる。
理想を言えば授業料など公費で賄い学生の負担を軽減できればいいのだがなかなかそうはいかないのが辛いところだ。
受益者負担の原則もあるし財源上の問題もある・・・。
以前このブログで少子化対策として高校までの授業料フリーに言及したがさすがに大学までの授業料フリーは言いにくい。
ただ今の大学授業料水準はいささかインフレ気味ではないかと思うことがある。
時折我が家近くの2つの大学(市立大と私立大)に通うことがあるが今も施設の増築ラッシュが続いている。
大学の魅力を高めるため投資の継続は必要かもしれないがこんなことも授業料高騰の一因だろう。
大学関係者は入学者が支払うコストと将来得るべきベネフィットをもう一度考えた方がいい。
給付型奨学金の拡充も結構だが一方で授業料そのものの抑制があってもいいように思う。


都政改革本部の旗揚げに思う

2016年08月14日 | 日記
小池東京都知事が定例記者会見で今般新たに設置する都政改革本部のコア・メンバーとして5人の有識者を公表していた。
これは小池新知事が掲げる都政大改革のまさに第一歩になるのだろう。
あの日産自動車を復活させたゴーン社長も数十人のスタッフを引き連れ同社に乗り込んだ。
小池新知事だっていくら志が高いといえども独りではできることも限られる。
氏が志向する大改革にパワフルな実働部隊が必要なことは言うまでもない。
今後さらに改革本部が充実し改革スピードを上げていくことが望まれる。
話は代わるがあの号泣兵庫県議のお蔭で政務調査費のあり方にメスが入るようになった。
今回の都政改革本部はそれ以上に大きなポテンシャルを持っている。
全国の道府県知事、道府県議会が固唾を飲んでこの動静を見守っているのである。
都政大改革は日本の大改革に繋がっていくはずだ。

中日ドラゴンズ谷繁監督の休養に思う

2016年08月12日 | 日記
中日ドラゴンズ谷繁監督の休養が決まったようだ。
「休養」といえば一見一時的に休むというように受け取られそうだがプロ野球の世界では「解任」と同義である。
「解任」を「休養」と呼ぶのは対象者のプライドに配慮した業界特有の思いやりかもしれないが当事者にとって厳しいことに違いはない。
中日はごく最近セリーグの最下位に沈んだが氏が監督になってから2シーズンBクラスに甘んじた上でのこの成績では止むを得まい。
中日は今シーズンのスタートに当たり目立った補強もなかったので先行き悲観的に見ていたがやはり予想通りの展開になってしまった。
監督自身はどんな見通しを持っていたのだろうか。
もしシーズン前に戦力分析しその結果優勝争いに加われないと判断したのであればその時点で球団側と意見交換し然るべき手を打つべきだったのだろうが実際はどうだったのだろうと思う。
当初から(今シーズンは今の陣容で)十分いけると思っていたのなら見込み違いを恥じるしかない。
勝負の世界はいつも非情である。

オりンピック活躍選手の切手作成に思う

2016年08月11日 | 日記
リオ・オリンピック2016も佳境に入ってきた。
日本勢の活躍もなかなかのものだが日本郵政が活躍選手の肖像を取り込んだ切手シートを作成しネットで発売するという。
ウーン、商魂たくましいねぇ。(笑)
ところで選手各人からの肖像権の使用に関する承諾は得ているのだろうね・・・。
いくら新聞やテレビ等で露出されているといっても切手に用いるとなれば話は別だ。
大リーグで今も現役生活を続けるイチロー選手だったら辞退するのではないか、少なくとも現役のうちは。
ところで生存中の人物を題材にした切手の例は過去にあるのだろうか。
故人であれば我が国の郵便制度生みの親である前島密のそれが思い浮かぶが生存者を取り上げた場合はこれから何があるのか、先のことは分からないだけにリスクが伴う。
お祭りムードにに水を差すつもりはないがいささか心配な気もする。

消費不況の真因を考える

2016年08月10日 | 日記
先日たまたま英国出身の知り合いと雑談する機会があった。
そして話が消費税に及んだ。
かの国では付加価値税と呼んでいるのだが現在の税率は非課税商品など例外はあるものの基本的には20%だそうである。
我が国の消費税率が8%から10%にすら上げられないことが嘘のように思えてくる。
ところがかの国では病院はほとんど無料、大学の授業料は日本の約半分と聞いて納得した。
簡単に言えば「高負担高福祉」なのだ。
我が国が消費税率を上げられない理由は未だに8%増税時に生まれた消費不況から脱却できてないためと言われているが本当にそうなのだろうか。
アベノミクス効果とやらで勤労者の収入は増えているはずだから僅か2、3%の税負担などクリアできないはずはないと思うのだが・・。
結局将来への漠然とした不安が(たとえ収入増があっても)消費は抑制する行動に向かわせているのではないか。
大学へ進学するにしろ、させるにしろ、借金を背負わなきゃいけないとなると誰だって財布のヒモは固くなるだろう。
消費不況の真の原因は8%の税率ではなく1100兆円を超す日本の借金や乏しいな社会保障にあるように思えてならないのである。
給料が数%増えても、更なる金融緩和があったとしても、消費不況が解消しデフレから脱出できるわけではないだろう。

企業の首都圏転入最多に思う

2016年08月09日 | 日記
昨日の日経新聞の1面見出しは「企業の首都圏転入最多」で「昨年比13%増」が続く。
全く政府の進める「地方創成」は一体どうなっているのかと言いたい。
国土の均衡ある発展は田中角栄元首相のころから大きな政治テーマだったはずだが一向に進まない。
昨今は人手不足が顕著で労働力を求めて首都圏転入を果たす企業が多いというがこれでは「地方創成」は遠のくばかりか、まさに悪循環に陥っている。
その昔国会をはじめとする首都機能の移転構想が盛り上がりを見せ富士の裾野や宮城県、愛知県が候補地の名乗りを上げたがいつの間にかしぼんでしまった。
今も政府機関の一部移転が検討されているようだが見通しは芳しくない。
世界に目を転じれば「ニューヨークとワシントンDC(米国)」「トロントとオタワ(カナダ)」「シドニーとキャンベラ(豪州)」など経済の中心地とは異なる首都を持つ国が少なくない。
日本もあらためて遷都を検討し直したらどうだろう。
企業も政府機関もよほどの大きな力やインセンティブが働かない限り動くことはないのだ。
自然の摂理に任しておいてはいけない。

退任閣僚の記者会見に思う

2016年08月07日 | 日記
いささか旧聞になってしまったが先日内閣改造に伴って退任することになった閣僚たちの記者会見があった。
その中でサバサバ2人組と悔し涙2人組が本当に好対照だった。
サバサバ2人組とは石破前地方創成担当相と河野前行革担当相だ。
両者とも口を揃えたように「やるべきことは全てやった」と自画自賛の様子だったが心からそう思っているのだろうか。
端的に言って何をやったのか、よく分からない。
政治的影響力を維持するためにああ言わざるを得なかったというのが実態なのだろう。
悔し涙2人組は馳前文科相と中谷前防衛相だ。
前者は前任の引責辞任に伴い急きょ登板となったがほとんど何もやらないまま交代することになってしまった。
スポーツマンとして東京五輪に関わる機会を逃してしまった悔しさは理解できなくもないが在任10ヶ月間にもっと「余人をもって代えがたき」感をアピールすべきだった。
後者は首相の安保法制改定という「ごり押し」に無理やり付き合わされ国会での苦労が絶えなかった。
不運だったかもしれないがこれも巡り合わせだ。
いずれにせよ自分の運命は自分で切り開いていく以外に道はない。
4人の前閣僚は今後どのような政治人生を送られるのだろうか。