グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

降って湧いたような衆院解散気運に思う

2017年09月18日 | 日記
「解散権は首相の伝家の宝刀」とはよく言われるがこんなに前広に衆院解散が喧伝されるなど珍しいことだ。
ここまで話が広がればもう9分9厘、10月22日投開票で「決まり」だろう。
残念ながら今回の解散に関して大義はほぼゼロ、100%自民党の党利党略によるものだ。
無論この後もっともらしい大義はつけるだろうが・・・。(笑)
それにしても野党三党の党首会談が急遽中止になったと聞いてその慌てぶりが気になった。
政治の世界は「常在戦場」、こんなことでオタオタしてはいけない。
自民党だって決して盤石ではない。
与野党ともに条件はイーブンだ。
ゆえに勝負はこれからの選挙対策にかかっている。
首相はひとまず憲法改正発議を封印したようである。
何やら「皮を切らせて肉を切る、肉を切らせて骨を切る」戦術を思い起こさせる。
もしかしたらこれが最後の大勝負になるのかも知れない・・・。



100歳以上の高齢者数の推移に思う

2017年09月17日 | 日記
厚労省の発表によれば100歳以上の高齢者が6万7千人となり増加の一途を続けているとのことだ。
この数字を多いとみるか、少ないとみるか、意見が分かれるところだが国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば今後も100歳以上の高齢者者数は着実に増えていくようである。
政府内に「人生100年時代構想会議」が生まれたのもむべなるかな、である。
一つ気になるのは100歳以上の高齢者の暮らし向きだ。
たしか直近の健康寿命は70歳台だったと記憶しているが100歳以上の高齢者の自立度はどうなんだろう。
多くの超高齢者が認知症にも無縁で介護・介助も不要だ、という生活が送れていればいいのだが。
それに経済力も気がかりである。
100歳以上であれば労働で対価を得るという境遇ではない。
果たして年金と蓄えの取り崩しで満たされた生活を送っているのは全体の何%ぐらいだろうか。
生活レベルの満足度については多分に主観的な面もあろうがそれでも自分が長生きするのであれば最低限上記の2条件がある程度確保されないと、と思う。
衣食足って何とか・・・・、「生きがい」などは二の次だ。(笑)

「プレミアム・フライディ」の行方に思う(その2)

2017年09月16日 | 日記
数日前このブログで経団連会長の「プレミアム・フライディ」に関する言及を取り上げたところだがこれにはまさかの展開が待っていた。
経団連会長は「プレミアム・フライディ」の月末から月初へのシフト検討を示唆していたのだが今度は経産相が記者会見で現行の企画が思い通りに浸透していないことを認めつつも「消費喚起の観点から給料日後の月末開催を推する声もある」と応戦していた。
やはり旗振り官庁トップとしての意地なのだろうか・・・。(笑)
結論は官民で構成されるプレミアム・フライディ(以下PF)推進協議会まで持ち越されることになるようだがさてさてどうなることか。
筆者は従来から今回のPF消費喚起の王道は労働分配率の維持・向上であると考えている。
現下のように労働分配率が長期低落傾向にある中でPFプランは所詮小手先の政策でしかない。
積みあがる一方の企業内部留保に手を付けるほうが消費喚起の早道だと思うのだが・・・。
企業経営側にとっても内部留保をうまく活用する感覚が必要だ。




北朝鮮のミサイル再発射に思う

2017年09月15日 | 日記
今朝北朝鮮がまたしてもミサイルを発射、前回とほぼ同じコースを辿って襟裳岬より2000㎞ほど離れた海上に落下した模様だ。
北朝鮮の発射意図は知る由もないが想像するに先般の国連安保理の制裁決議と制裁履行の監視体制に対する抗議、牽制といったところだろう。
ただ残念ながらグアムではなく襟裳岬沖では米国に対しては大した脅しにはなっていない、上空を侵犯される日本には迷惑千万な話なのだが。
結局あの国連の制裁案というのは当初案に比べ随分緩められたものになったのだがそれでも北朝鮮にとってどうにも我慢できないものなんだろう。
それはそうとして今日のニュースにあった首相の「日本政府は北朝鮮のミサイル発射行動について完全に把握していた(把握している)」発言にはいささか違和感を感じた。
というのもその後の官房長官、防衛相の発言は「○○地点に落下したものと推定している」「発射ミサイルの種類については確認中」など「完全に把握していた」とはほど遠い。
首相は国民の不安を払拭するためにあのような表現を使ったのかもしれないがその後の政府の対応を鑑みるに余計に不安が増幅してしまう。
Jアラートのあり方や防御体制についてももう少し丁寧な説明が必要だし「できていないところはできていない」として正直に理解を求めたほうが国民はむしろ信頼できるのではないか。



JPモルガンCEOのビットコイン批判に思う

2017年09月13日 | 日記
米銀大手JPモルガンのCEOが仮想通貨ビットコインについてその価格高騰を痛烈に批判、悪用が目立てば政府が締め出すだろうと述べた。
筆者はもともと発行者の顔が見えない仮想通貨の信頼性について疑問視してきたがJPモルガンのCEOはビットコインを「詐欺」とまで言い切っていたようだ。
そういえば中国政府はいち早く仮想通貨の芽を摘み取っていた。
果たして日本政府は今後仮想通貨に対しどんなスタンスで臨むのだろうか。
少なくとも現時点であらゆる仮想通貨をキチンとコントロールできているとは言えない。
中央銀行としてのデジタル通貨の検討も開始されたと聞く。
雨後のタケノコのように生まれている仮想通貨の将来性はやっぱり「危なっかしい」と見たほうがよさそうだ。
コンピュータを操作して「富」が生まれると言ってもねぇ・・・。

「プレミアム・フライディ」の行方に思う

2017年09月12日 | 日記
この2月から月末の金曜日を早期退社日として消費を喚起しようとする「プレミアム・フライディ」の取り組みがスタートしたがその効果や浸透度はイマイチである。
どうも月末は業務が集中し簡単に職場を後にしづらいということが理由の一つにあるらしい。
なるほど、なるほど・・・。
もしそういうことなら今般経団連会長が記者会見で意見を述べたように月初にもっていくのも一案かもしれない。
ただ「プレミアム・フライディ」が当初期待したほどの効果を生まなかったのは時期だけのせいだろうか。
元々「プレミアム・フライディ」の恩恵を享受できるのはホワイトカラーや一部の研究職など時間に縛られない、あるいは顧客対応の少ない職種に限られる。
さらに勤労者全般の実質所得はこのところあまり伸びてはいない。
労働分配率は低下の一途なのである。
という訳で「プレミアム・フライディ」を月初に移せば相応の効果を見込めるかどうか、についてはいささかの不安をなしとしない。
経団連会長も「プレミアム・フライディ」の時期シフトなど些末な話ではなく労働分配率を重視した賃金政策のあり方などを提言したらどうだろうか。
経営者団体のトップとしてではなく日本経済の好循環に向けた旗振り役として・・・。

「人生100年時代構想推進」の前にやらねばならないことは?

2017年09月11日 | 日記
先日内閣官房に「人生100年時代構想推進室」が発足し看板掛けが行われていた。
当推進室は人づくり政策の一環ということだからその中身は若年層の教育費負担軽減や中高年社会人に対する新たな教育プログラムの開発などが柱になっているようだ。
しかしそのまで日本の財政が耐えられるのか、いささか心配だ。
介護関連だけをとってみても要介護認定者数は2040年ごろまで大幅増が続く。
その間介護コストは放置しておけばどこまで膨張するのかわからないようである。
「人生100年時代」の備えは重要だが日本の財政事情を併行して考える必要があるだろう。
一部には消費税増税の再々延期や2020年のPB(プライマリーバランス)を放棄する構想も持ち上がっているようだが借金を積み増ししてまで人生100年時代を演出しなければならないものだろうか。
「不健康で貧しい長生きより健康で適度な寿命がいい」と考える国民も多いのではないかとついつい考えてしまうのである。

人生100年時代構想推進室の立ち上げに思う

2017年09月10日 | 日記
政府が内閣官房に人生100年構想推進室を設置、この度本格稼働したとのことだ。
人生100年時代とは・・・、随分たいそうな名をつけたものだ。(笑)
100年とはいかにも切りがいいので採用したのであろうがちょっと飛躍しすぎではなかろうか。
日本人の平均寿命はたしか男性が80歳ちょっと、女性が80歳台半ばと記憶しているがそれ以前に一つの関門が立ちはだかる。
言うまでもなく「健康寿命」というやつでこれは男性が71歳、女性は・・・? 正確なデータは失念したが。(笑)
誤解されることを恐れずに言えば今の健康寿命を平均寿命に近づけることが急務だ。
介護生活体制を維持していくには相当のコストと人手を要する。
その介護生活総量を減らしていくことについては様々な分野で努力がなされているが残念ながら今の高齢化スピードに追いついていっていない。
ゆえに平均寿命を延ばすよりは健康寿命を延ばすことが肝要だ。
無論この上で「人生100年構想推進」も結構だが看板倒れになってしまわないか、心配だ。
何せ「一億総活躍」も何が何だか・・・?(笑)
政治はもう少し足元を注視したほうがいいのでは。

「各国中央銀行でデジタル通貨検討開始」に思う

2017年09月08日 | 日記
本日の日本経済新聞が「英国、中国などの中央銀行で法的な裏付けを有するデジタル通貨の発行検討が始まっている」旨のニュースを報じていた。
洋の東西を問わず発行体の顔が見えない仮想通貨が存在感を高めているが氏素性が明確でない通貨が増えていくのは如何なものかと思う。
というわけで各国の中央銀行がお墨付きのデジタル通貨発行を検討していることについてはもろ手を挙げて歓迎だ。
ただいくつか心配な点もある。
一つはセキュリティ対策である。
サイバーの世界でハッカーの存在は付き物だが通貨の世界で万が一にも消滅があったりサイバー偽札が流通することがあってはならない。
サイバーセキュリティの分野はよく「イタチごっこ」といわれるが中央銀行のシステムにこんなことがあってはまさに国家的威信にかかわるだろう。
もう一つは乱高下対策だ。
既存の仮想通貨の世界では相場が乱高下して市場が混乱したが通貨が「投資」ならまだしも「投機」の対象になってはいけない。
少なくともリアル通貨と同様のコントロールを効かすことが必定だ。
デジタル通貨の登場は世の趨勢だがその昔習ったグレシャムの法則という「悪貨が良貨を駆逐する」ことがないように・・・。



19回目の日ロ首脳会談に思う

2017年09月08日 | 日記
先日ウラジオストックで日ロ首脳会談が行われた。
なんでも19回目というからこの回数はすごいねぇ。
今回の主要テーマは北朝鮮対応だ。
しかし首相のお好きな「完全な意見の一致」は核・ミサイル開発に関する深刻な脅威についてであってこれからの対応についてではない。
首相はロシア大統領に異次元の制裁強化を求めたのだが大統領はあくまで対話重視なのだからこれは右と左の違いといってもいいくらいなのだ。
お互いにファーストネームで呼び合う間柄といってもなかなか思い通りに行かないのが近隣外交だ。
残念ながら北方四島返還問題は兆しさえ見えない。
経済協力の美名のもとで美味しいところだけをロシアにもっていかれかねないところである。
近隣外交といえば中国、韓国、むろん北朝鮮ともうまくいっていない。
「外交」が現政権の数少ないセールスポイント、などとも言っておれないようだ。