さて、私の請願・趣旨説明説明の時間がようやくやってきました。3分程度で話せと指示されてはいるのですが、ついつい長くなってしまいます。おおよそこんなことを話しました。
昨年から今年にかけて3回の陳情・請願をしました。
・2014年9月市議会 道徳の教科化に反対する陳情
・2015年6月市議会 国歌・国旗に関する国立大学への要請に反対する請願
・2015年9月市議会 教員の政治的中立「違反に罰則」に反対決議を求める請願
ここ2,3年の教育行政側の傾向がこの請願などに顕著に現れていると思います。それは文部科学省であったり、安倍首相や自民党の教育に対する強い思いが示唆されているようです。もっといえば、安倍氏の唱える、教育における「戦後レジームからの脱却」の一端が実現してきていると見ることも可能でしょう。
戦後しばらくして復活した道徳は、教科ではありませんでした。教科書の使用義務もなく、評価をする必要もありませんでした。この道徳を2018年から教科にしようというのです。戦前の道徳は修身という名称で、国定教科書を学び、「甲乙丙丁」の評価がありました。内容的には家父長制の下で、天皇主権体制=国体を維持するための最も重要な教科の1つに位置づけられていたのです。
そして、学習指導要領がない国立大学への国旗・国歌要請は大学の自治や研究の自由を踏みにじるものです。戦前に起こった滝川事件・矢内原事件・天皇機関説事件などは日本が軍国主義の道をひた走った契機になったものです。
さらに、今回の“教員の政治的中立「違反に罰則」に反対決議を求める請願”は、戦前の教育システムをいやがうえにも想起させられます。教師(訓導)たちは教育内容や方法、進度までも細かく視学官に管理され、その指示に忠実に従っていたのです。
教育の政治的中立ということでいえば、本来、求められるのは権力者や為政者ではないのでしょうか。一定の基準はあるものの、教育内容・方法・進度などは専門的力量を持った教師や教師集団に委ねられるというのが先進国の教育システムでなくてはならないのです。日本国憲法の三本柱に教育を加えて、4本柱にすることも考えられます。時の権力者に左右される教育では困るのです。
3つの陳情・請願体験から明らかになったのは、どう考えても教育の戦前回帰ということでした。教育における「戦後レジームからの脱却」とは教育の戦前回帰に他ならなったのです。
*かつて、ブックオフの100円コーナーで買った『美しい国へ』(安倍晋三、文藝春秋新書)には「教育の再生」とあり、「誇りを回復させたサッチャーの挙育改革」「ダメ教師には辞めていただく」などの目次が踊っていました。
昨年から今年にかけて3回の陳情・請願をしました。
・2014年9月市議会 道徳の教科化に反対する陳情
・2015年6月市議会 国歌・国旗に関する国立大学への要請に反対する請願
・2015年9月市議会 教員の政治的中立「違反に罰則」に反対決議を求める請願
ここ2,3年の教育行政側の傾向がこの請願などに顕著に現れていると思います。それは文部科学省であったり、安倍首相や自民党の教育に対する強い思いが示唆されているようです。もっといえば、安倍氏の唱える、教育における「戦後レジームからの脱却」の一端が実現してきていると見ることも可能でしょう。
戦後しばらくして復活した道徳は、教科ではありませんでした。教科書の使用義務もなく、評価をする必要もありませんでした。この道徳を2018年から教科にしようというのです。戦前の道徳は修身という名称で、国定教科書を学び、「甲乙丙丁」の評価がありました。内容的には家父長制の下で、天皇主権体制=国体を維持するための最も重要な教科の1つに位置づけられていたのです。
そして、学習指導要領がない国立大学への国旗・国歌要請は大学の自治や研究の自由を踏みにじるものです。戦前に起こった滝川事件・矢内原事件・天皇機関説事件などは日本が軍国主義の道をひた走った契機になったものです。
さらに、今回の“教員の政治的中立「違反に罰則」に反対決議を求める請願”は、戦前の教育システムをいやがうえにも想起させられます。教師(訓導)たちは教育内容や方法、進度までも細かく視学官に管理され、その指示に忠実に従っていたのです。
教育の政治的中立ということでいえば、本来、求められるのは権力者や為政者ではないのでしょうか。一定の基準はあるものの、教育内容・方法・進度などは専門的力量を持った教師や教師集団に委ねられるというのが先進国の教育システムでなくてはならないのです。日本国憲法の三本柱に教育を加えて、4本柱にすることも考えられます。時の権力者に左右される教育では困るのです。
3つの陳情・請願体験から明らかになったのは、どう考えても教育の戦前回帰ということでした。教育における「戦後レジームからの脱却」とは教育の戦前回帰に他ならなったのです。
*かつて、ブックオフの100円コーナーで買った『美しい国へ』(安倍晋三、文藝春秋新書)には「教育の再生」とあり、「誇りを回復させたサッチャーの挙育改革」「ダメ教師には辞めていただく」などの目次が踊っていました。