後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔173〕原発事故から7年、フクシマ3.11行動は東電&原電本店抗議に参加しました!

2018年03月13日 | 市民運動
 東日本大震災からもう7年が過ぎたのですね。でも原発の廃炉は遅々として進まず、未だ自宅に帰れない福島の住民は7万人を超えています。国民の5,6割は原発再稼働反対が明らかなのに、安倍政権は着々と原発を再稼働して、輸出さえ企んでいます。国民の意思を無視して、資本家や企業のために「奉仕」するアベ政治は本当に許せません。集団的自衛権を認めて、戦争への道を突っ走り、自国やアメリカの軍需産業に寄り添う構図とぴったり重なります。
 久しぶりに東京電力本店前行動に連れ合いと参加しました。清瀬からはTさんとKさんの姿が見えていました。春が近いといっても道路に2,3時間立ち尽くすということでダウンを着込み冬場と変わらぬいでたちです。
 まずはJR新橋駅から徒歩5分の東電前に1時半ジャストに到着しました。国会前とは違い狭い道路に参加者がぎっしりです。なるべく本社前に移動したのですが、スピーカーを直接見ることはできませんでした。ただビルのガラスに映される彼らの後ろ姿が若干見えるだけです。
 主催者発表の参加者900人とは控えめに見ての数値です。様々な地域からの参加者が多いとわかるのは林立した幟がそれを示しています。東海第2原発の再稼働反対の意思表示をするため茨城のメンバーがバスで大挙して駆けつけました。頭が下がります。大きな日の丸も1つ、よく見かける反原発の保守系の団体なのでしょう。

 集会の概要を下掲のチラシで見てもらいましょう。

■事故から7年-2018年3月11日(日) 追悼と抗議集会〔チラシより〕
  東電&原電本店抗議に参加して東海第2原発の再稼働を止めよう!

 日本原子力発電は東海第2原発の再稼働へ着々と準備を進め、地元での状況説明会を始めています。東海第2原発は、運転開始から40年を迎える老朽炉で、東日本大震災で被災した日本一危険な原発です。日本原電は「原発には万全の安全性は求められていない」と明言しています。東海村には多くの核施設があり、高濃度核廃棄物が大量に貯蔵されていて、危険性は原発だけに留まりません。半径30km圏内に96万人が住み、首都東京までの距離はたった100kmです。事故が起きれば避難を余儀なくされますが、脱出および長期にわたる避難は、困難であり不可能です。
 原電の大株主である東京電力は、福島の被害者への補償や賠償もなおざりにし、一切責任を取ろうとしていません。公衆被曝限度の年間1m?をはるかに超え、放射線管理区域に匹敵する地域に帰還を迫られている福島県民の境遇は、明日の我が身です。
 再稼働に向けた安全対策費用の1800億円もの借入債務保証を、東電に絶対に引き受けさせないよう強く抗議しましょう。

・3月11日(日)13時30分より15時
・東京電力本店
・呼びかけ:「経産省前テント広場」・「たんぽぽ舎」
・賛同:東電株主代表訴訟、ピースボートなど128団体
・発言者(予定):村上達也【元東海村村長】、落合恵子【作家】、 鎌田 慧【ルポライター】、木村 結【東電株主代表訴訟】、山本太郎【参議院議員】、首都圏の多くの参加の皆様、福島から 鴨下裕也【福島原発被害東京訴訟原告団長】他

・3月11日(日)15時30分より16時30分
・日本原電本店抗議 【千代田区神田美土代町1-1】
・再稼働阻止全国ネットワーク&3.11抗議集会茨城実行委員会
 大石光伸・大名美恵子・荻三枝子・小張佐恵子
 佐藤英一・先崎千尋・村上達也(あいうえお順)


 現地に行かなければわからないのは、発言者以外に様々な歌や演奏が披露されたことです。数団体が入れ替わり立ち替わりというふうでした。そしてひっきりなしにコールが起こりました。コーラーは1人ではなくて、いろいろなグループの方が担っているようです。参加者は手に手に自作のステッカーを持っていました。動員されたのではない、「手作り」集会という感じです。
 集会が始まると、後方からかなり大きなボリュームでがなる声が聞こえてきました。どこでもお馴染みの右翼の妨害スピーカーに違いありません。これが3,40分続くのですが、なぜか警察が注意しているようには見えないのです。
 途中で大音響のデモ隊が東電前を通過していきました。たぶん新左翼系の団体で、10人ほどに警官が3,40人彼らを包囲していました。異様な風景でした。
 
 当日残念ながら駆けつけられなかった山本太郎(参議院議員)は以下のようなメッセージを主催者に送っていました。代読されて参加者の笑いを誘いました。

■たんぽぽ舎のブログより
●1.3/11「第54回東京電力本店合同抗議行動」に
   寄せられた山本太郎氏のメッセージの紹介

山本太郎です。7年目の3月11日が訪れました。
今から政治家、らしからぬ言葉を使い、メッセージします。

おい東電!

 世界最悪の核惨事、スリーメルトダウンをおこしておきながら、その収束方法
もわからず、最終的には汚染水も海で希釈しようと思ってるだろ?
 30年で廃炉にできる訳ないだろ?
 何で、フクイチの廃炉の期間が、事故を起こしていない原発と同じ廃炉期間な
んだよ。いい加減、嘘はやめてくれ。
 汚染水のタンクのコストをケチった結果、汚染水が漏れ出して、そのケチった
タンクの解体処理を担当する作業員の瞳の水晶体が、過去最高の被曝だなんてど
ういうことだ?
 その作業、ここ2年で水晶体の被曝限度を超えてるのがすべて、下請けの人た
ちだなんて、随分、派手なことヤリまくってるな。
 作業員の皆さんの生涯に渡る責任を、東電がちゃんと負えよ。
こっちは収束作業員のみなさんに公務員と同等の地位と処遇を求めて行くからな。

おい東電!

 事故の真相究明もできてないのに、再稼働したい、だなんて何の冗談だ?
頭が沸騰している、としか思えないぞ。
その熱を利用してタービン回して発電した方が環境に優しいんじゃねーか?
事故加害者の東電が、地震国でまた原発やりたいだなんて、よく言えたもんだ。
東電はガス部門が優秀なんだから、そっちで儲けろ。
そっちで、がっつり儲けて、値切った、打ち切った賠償、もう一回再開しろや。

おい、東電。

 ここまで汚染をばらまいても、誰も逮捕されないなんて、そうは問屋が卸さな
いからな。
何年かかっても、東電と国家ぐるみの犯罪にケジメつけるからな。
東電がばら撒いた、汚物から逃れるために多くの人々が人生を狂わされた。
半端な賠償じゃ許さないぞ、そろそろ打ち切りなんて認めないからな。

いいか、東電。

 未来永劫、人々の健康と失われた暮らしの責任を、東電が負う社会を作ってい
くからな。覚悟しておけ。

以上のような趣旨で、国権の最高機関にふさわしい言葉使いのもと、国会におい
て、全力で求めて参ることを誓います。
山本太郎でした!一緒にがんばりましょう。


 さて、この集会の様子を、珍しくNHKがニュースで流しました。

■原発事故7年 東電前で抗議集会(NHKニュース)3月11日 17時32分
 福島第一原子力発電所の事故から7年となる11日、東京電力の本社の前で原発に反対する人たちが集会を開き、すべての原発を直ちに廃炉にするよう訴えました。
 東京電力の本社の前で開かれた原発に反対する集会では、主催した団体の発表でおよそ900人が参加し、「原発はいらない」とか「福島を返せ」などと書かれた横断幕やのぼりを掲げました。
 参加者は追悼の意を込めて1分間の黙とうを捧げたあと、「被災者の支援が不十分なままで原発を再稼働すべきではない」とか、「こどもたちの未来に原発を残さないでほしい」などと述べ、すべての原発を直ちに廃炉にするよう訴えました。
 福島県双葉町から都内に避難しているという73歳の女性は「東京電力には、昔の双葉町を返してほしい。福島県民と同じ苦しみを経験させないためにも、原発の再稼働には絶対反対です」と話していました。
 また、横浜市から参加した65歳の男性は「東京電力や国はもう一度、事故のときの原点に帰って、原発は人に制御できるものではないことを考えてほしい」と話していました。


 東電前集会は予定より20分遅くまで展開されました。みんな慌てて日本原電本店前に地下鉄を乗り継いで移動です。500人の参加ですが、NHKニュースはなぜかこちらは伝えませんでした。
 私が受け取ったチラシは約30種類でした。まだまだ心ある市民は誰もくたばっていないな、と嬉しくなりました。私の出身大学同世代のTさんに日本原電本店前で今回も会うことができました。

 最後に、私たち市民グループも清瀬の地で反原発の運動を地道に進めています。単なるお笑い芸人ではないマコ&ケンの「原発講座」を企画したのですが、彼らの事情で会が中止になりました。またいずれそうした会を企画したいと思います。期待していた皆さん、ごめんなさい。

 

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