後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔761〕「図書館4館閉館する市政は替えるしかない!」こんな原稿をあるミニコミに投稿しました。

2025年01月18日 | 市民運動

              図書館4館閉館する市政は替えるしかない!
                                           福田三津夫(清瀬・憲法九条を守る会)

 清瀬市も参加する最新の「多摩六都 図書館案内」に「中央・下宿・野塩・竹丘・元町こども図書館は、令和7年3月末で閉館します」とあります。清瀬市立図書館は駅前図書館と南部図書館(令和8年2月オープン)の2館のみとなります。つまり6館体制から2館体制に大きく後退することになるのです。しかも南部図書館が完成するまでの9ヶ月間は1館体制なのです。
  ところが市側は市報や「more! KIYOSE」という冊子を緊急発行し、新しい図書館体制の宣伝に躍起となっていますが、元町子ども図書館は廃止ではなくあくまで駅前図書館に移転という立場なのです。「図書館案内」との整合性をどのようにとるつもりなのでしょうか。しかも驚くべきことに、編入された子ども図書館では、「飲み物を飲みながら本を読んだり」「電車の発着など駅周辺の様子を見ること」をウリにしているのです。図書館の存在意義をどう考えているのでしょう。

  この異常事態に、さすがにマスコミも騒ぎ始めました。「4館閉館に反対の声 住民投票目指し署名提出」(毎日新聞、2024年12月27日)、「清瀬市4図書館『見直し』=閉館」(朝日新聞、2024年10月3日)。
 私が40年以上住んできた清瀬市の誇りは、緑豊かな街並みと、充実した市民センター・文化施設・スポーツ施設・保養施設などでした。ところがここ2、3年、立科山荘や学校プールの廃止、消費者センターやきよせボランティア・市民活動センターの生涯学習センターへの統合、地域市民センターの役割縮小など、目に余る後退が続いています。そしてその極めつけは3分の2の図書館の閉館です。   
 このあり得ない文化の後退に、清瀬市民は党派を超えて立ち上がりました。住民投票で市民の民意を問うというものでした。住民投票条例を願う署名は7674筆に達し、定足数の6倍を大きく超えました。この市民の提起を市議会がどう応えるかが問われています(この通信が出る頃にはその結論が出ていることでしょう)。

 新年早々本を借りるため閉館間近の中央図書館を訪れたところ、子どもから若者、年配者まで、多くの来館者で賑わっていました。雑誌を読む人、友だちや親子で絵本を手にする人などほほえましい正月の風情がそこにありました。
 図書館は、本を求めるさまざまな人が出会い、交流し、何かを発見していく場でもあります。そもそも本を借りたり勉強をしたりするだけではなく、日本国憲法に定める基本的人権、知る権利や学習権を保障する存在でもあります(『生活と自治』2024年11月号)。
学校図書館はもとより、そうした貴重な場を充実発展させていかなければならないのです。

 今一番考えなければならないのは、図書館を4館も閉館する市政は替えるしかない!ということです。 

〔付記〕エーリヒ・ケストナーは『エミールと探偵たち』や『飛ぶ教室』などで著名なドイツの児童文学者です。1933年、ブレヒト、トーマス・マン、レマルクらとともに彼らの本が燃やされました。ケストナーはそれにもへこたれずドイツからスイスに作家活動を続けたが2度にわたってゲシュタボに逮捕されました。ならばということで匿名で子どもの本を書き続けましたがまたもやナチスに発見されということです。そうした中で戦後ケストナーの待望の本の出版が続々と続いたのです。こうした焚書の歴史に我々は何を学ぶべきでしょうか。

 

 清瀬・くらしと平和の会の仲間がこんな「市報・きよせ」を「発掘」してくれました。館長さんの原稿でしょうか、実に意欲に満ちたものになっています。昨年は中央図書館開館50年でしたが、市民にはその事実さえ知らされませんでした。ふせ由女議員が市議会で指摘したとおりです。

特集・中央図書館開館40周年記念


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