38番 穴太寺
亀岡市曽我部町穴太東辻46
山号 菩提山
宗派 天台宗
開基 文武天皇(勅願)
本尊 薬師如来
亀岡の里にひっそりと佇む古刹 武家屋敷の名残が窺える。
今回は、ちょっと足を伸ばして亀岡の古刹に行く。JR亀岡駅から車で15分、京都縦貫道亀岡インターから10分ほどで穴太寺がある。創建は奈良時代文武天皇の時だ。
狭い境内は出入り自由だが、本堂と庭園には拝観料がいる。早速本堂に上がり身代わり観音の前に立つ。秘仏なので前立を拝む。本尊の薬師如来も秘仏でこちらは公開の予定もない完全秘仏である。正面右奥には、明治になって発見された寝姿の釈迦如来の木造がある。北枕で横になり布団まで掛けられていて、いわば仏像の涅槃図であり大変貴重なものである。自分の悪い所を撫でて自分のそこに当てるとよくなるらしい。発見されるまで屋根裏に隠されていたものを、信者の霊夢に従って発見された。
方丈の庭も手入れが大変行き届いている。武家屋敷を転用したもので、隠し部屋があるなど手の込んだ構造である。山門横の多宝塔を借景にした池泉回遊式の庭園は亀岡屈指の名勝となっている。
ちょうど梅の満開の時で、境内にはアマチュア写真家が多く三脚を建てていた。完成度の高い古刹である。
「身代わり観音」悪人も改心させる観音様の慈悲
見たかったのは、「身代わり観音」である。今昔物語集に以下の話が伝わる。昔(室町時代か)強欲な宇治宮成と言う人が信心深い妻の勧めで金色の観音像を京の仏師に彫らせた。お礼に愛馬を渡すが急に惜しくなり、帰り道待ち伏せしてその仏師を射殺した。ところが帰って見るとくだんの観音様の胸に自分の矢が刺さり血が滴り、観音様の目には血の涙が出ていた。仏師と、罪びとになる自分の両方を助ける為に身代わりになったのだった。罪を悔いた宮成は、このお寺の薬師如来のそばにこの観音様を安置した。秘仏で33年に一回の御開帳があるらしいが、本当に胸に矢傷が残っているとの事である。
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