41番 法輪寺
山号 智福山
宗旨 古義真言宗
開基 行基・元明天皇
本尊 虚空蔵菩薩
別称 嵯峨の虚空蔵さん
京都の子供の知恵と芸事を司っている。
そして、エジソンも神様になっている。
筆者はよく遠来の観光客には最初にここ法輪寺に案内し本堂横の見晴らし台へお連れする。嵐山中腹から東の方を眺めると、遠く比叡まで見渡せて市内の地形や歴史をまず語るのである。
法輪寺は京都の子供たちには知恵を授かる重要な寺院である。開基は、奈良時代の行基だ。それにしても行基は空海と共に古代宗教界のスーパースターである。日本各地で土木工事に関わり、実に多くの寺院の開基となっている。法輪寺の本尊は虚空蔵菩薩だが秘仏である為、文化財指定は受けていないが、日本三大虚空蔵菩薩の一つになっている。残念ながらあと二つは京都以外なので筆者には興味はない。その虚空蔵菩薩は知恵や芸事の上達の守り仏である。興味深いのは寺域内にある「電電宮」だ。昭和31年に電気と電波の時代が来るとの事から、それらに貢献した学者や関係者を祀る神社を建立した。なんと、電気関係ではエジソン、電波関係からはヘルツが主祭神扱いされている。京都ではエジソンも立派な神様なのだ。
さて、平安時代の初期幼くして皇位についた清和天皇は、13歳の時にこちらにお参りし知恵を授かったという事から「十三詣り」という風習が広まった。そして現代にも続く日本の良き風習だ。
大人になる為の「躾(しつけ)」十三詣り
法輪寺で知恵を授かった13歳の子供たちは一つの決まり事が伝えられる。それは帰り道、大堰川にかかる渡月橋を渡りきるまで振り返ってはならない。法輪寺境内から橋を渡るまで子供の足では15分以上かかる道のりである。自由に振舞いたい盛りの年頃の子どには過酷なルールであろう。意地悪な親戚の人たちが、後ろから「〇〇ちゃん・・・・。」と呼びかける。思わず振り返ると、「もらった知恵が逃げて行った。」と茶化す。子供は騙されたと泣く。そんな光景が昔はよく見られたと言う。
何故、そんな理不尽なルールを課すのか。「夜口笛を吹いたら蛇が出る。」とか、「鍋を頭にかぶると背が伸びない。」とかの類であり、意味はないが子供に躾ける為の「教え」の一つなのだ。13歳になったのなら、もう大人だ「ならぬことはならぬ」と、しっかり人が決めたことは守る事を教えるという京都人の矜持でもあろう。
京都観光のおすすめコースを考えます。
希望地域・日数・人数と年齢層など教えてください。
勿論 匿名でも結構です。
akifa@aria.ocn.ne.jp アチャコちゃんへ