39番 西芳寺
各宗派の重鎮が次々に入山した寺院 そして夢窓疎石が中興した
京都市西京区松尾神ヶ谷町56
山号 洪隠山
宗派 臨済宗
開基 行基 中興 夢窓疎石
本尊 阿弥陀如来
別称 苔寺
ここからは西京から右京の寺院を巡る。言うまでもなく名勝嵐山を中心とした人気スポットを中心に古刹を散策したい。
西芳寺は、阪急桂線の松尾大社駅から徒歩15分ほどである。御神体である松尾山を背景に桂川の支流の橋を渡って入山する。事前予約の参詣者のみの限定でる。開山は奈良時代の行基となっているので相当古いが、有名なのは中興開山である夢窓疎石だ。当初は、聖武天皇の勅願により行基が法相宗の「西方寺」という名で創建した。平安時代になって真言宗の宗祖空海が当寺の黄金池で放生会を行ったという記録が残っている。さらに、鎌倉時代になって浄土宗の法然が入り、弟子で浄土真宗の親鸞も滞在している。そして、室町時代初期、臨済宗の夢窓疎石が再建したのである。現代では、世界遺産に認定された庭園が何よりも有名だ。金閣寺の庭園はこれを手本に作庭され、さらにそれを参考に銀閣寺の庭園も造られているので、日本の中世の庭園文化の原点である。
特別名勝庭園の庭園を巡る
本堂で(お勤め)写経を行う事が条件で、その後庭園に案内される。100種類以上の様々な苔が足元に広がる。踏まないよう注意して慎重に歩みを進める。苔は、夢窓疎石の時代にはなく江戸時代も末期になってからの事のようだ。京都は市内を脈々と流れる地下水があり、特にこの辺りは水脈が浅く、苔むすには適した環境らしい。
上段の枯山水の庭には、洪隠山石組が残っていて頂上では桂川を望めたと言われる。下段の池泉回遊式庭園が苔むす庭園である。黄金池という池の周りを巡って行く。途中、千少庵(利休の次男)再興の「湘南亭」がある。幕末、岩倉具視がここに身を隠したことでも有名だ。一周小一時間ほどかけて歩くが、他の寺では味わえない得も言われぬ神秘的な空間を楽しめる。
京都はやはり庭が良い。
京都観光のおすすめコースを考えます。
希望地域・日数・人数と年齢層など教えてください。
勿論 匿名でも結構です。
akifa@aria.ocn.ne.jp アチャコちゃんへ