国産のこの会社も、今はモンゴルのセールスマンで成り立っている。やや乱暴な販売手法は時に問題視されたが、実績はダントツにモンゴル勢が抜き出ている。
最近の4代くらいは、トップセールスの称号はモンゴル勢で占めている。先日やっと日本人のトップセールスが出たが、
販売努力が行き過ぎて、大きなトラブルを抱えてしまった。日本人経営者と株主の期待を一身に背負い無理したのだ。気の毒に、
営業現場にも出れなくなっている。現在トップを長く維持しているモンゴルの中心人物は、白鳳という男だ。若いころは正統派だったが、最近は営業力の衰えを隠すように、強引な販売が目立っている。
先日も、あろうことか販売商品である石鹸の品質にクレームを付けた。
商品への意見は、各部署の長が行うと決まっている。白鳳に意見があるのならばその上司が意見具申を行うのが筋だ。
それをトップセールスとは言え、一営業マンがクレームを言った。前代未聞の大事件だ。
しかし、実績に遠く及ばない四角社長は、白鳳に物が言えなかった。遂に、スモン石鹸は、秩序の無い無政府状態になってしまった。
そして決定的な事が判明した。白鳳が、高根の花専務の下では、営業出来ないと言い出したのだ。
続く