エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

蝉、空蝉、そうだ邯鄲が鳴いている

2012年09月14日 | ポエム
蝉時雨が一段落して、草叢の気配が濃くなってきている。
コオロギが鳴き始めた草叢。

主役の交代の時が近い。
だがしかし、昨日の暑さは異常だ。

完全交代までは、もう少しだ。







「木石や蝉の命を抱えたり」







ミンミンと鳴いている。
ミンミン蝉だ。







「空蝉や色香の名残惜しみなく」







空蝉が多く見られるのである。
この夏は空蝉を良く詠った。

源氏物語に思いを馳せながら。







「邯鄲や紡ぐ夜毎の淡き夢」







邯鄲の棲家である。
日が暮れて、鳴き始めるのだけれど耳を澄ませて聴いて欲しい。

甘やかな、良く転がる声で鳴いている。
コロラチューラ・ソプラノのような良く転がる声である。

思わず、胸がツーンとするような声である。



     荒 野人


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