エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

抱き地蔵と無縁仏

2012年02月13日 | ポエム
以前に紹介した寺院であるけれど、春浅き日に再訪した。
川口市安行にある興禅院である。

この日、空は鮮やかであった。



ぼくは空を愛で、かつ心の大きな人を愛でた。
美しい日であった。



空と雲は遊弋し、流れている。




       興禅院「抱き地蔵」の前で

      春が萌え人変われども地蔵かな       野 人




抱き地蔵である。
この禅寺には巨木があって、その数本の巨木では石を抱いたまま時間が過ぎているのである。




       興禅院「抱き地蔵」へ捧ぐ

      木に抱かれ時空に抱かれ涅槃かな      野 人




長い長い時間は無為に過ぎ去ったのではないと思う。
人の営みの雄大さもまた、時間の経緯を必然とするのである。



無縁仏の最前列と二列目の地蔵に、丁寧に赤い前掛けがかけられているのである。
その人の営みすら、美しい。




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     荒 野人


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6 コメント

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Unknown (ripple)
2012-02-13 09:54:28
高尾山の
蛸スギは
今にも
動き出しそう
根っこだった
返信する
抱き地蔵 (立花)
2012-02-14 14:48:56
野人さんは毎日どこかへ出かけているんですね、財力は勿論ですが体力があるんですね、
若いから出来ることでしょう。私には真似出来ません。
温もりの木に抱かれし地蔵尊  立花
無縁仏紅き前掛け春隣り    立花
返信する
rippleさんへ! (荒野人)
2012-02-14 18:13:09
高尾山の蛸スギ、見た事ありません。
そんな根っこがあるんですね。
機会があったら見たいと思います。

ここ興禅院の抱き地蔵も、なかなかですよ。
機会があったら是非お出で下さい。
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立花さんへ! (荒野人)
2012-02-14 18:16:09
財力体力は、とうの昔の物語。
それほど若くもなく、体力には陰りあり。
それほど豊かでもなく、財力に羽限界があり。

そんな日々です。
素晴らしい句が二つ。

またデジブックにします。
ぼくの句と合わせてになりますが、宜しいでしょうか?
返信する
抱き地蔵 (立花)
2012-02-14 20:45:12
有り難うございます。野人さんと御一緒で勿論嬉しいですが私の拙い句恥ずかしくおもいます。本当によろしいんでしょうか?
それに和服の似合う女性のブログ見まして私も和服には興味がありますので2句ばかり作ってみました。
春浅しほつれ毛はらり野点の女   立花
梅が香や眼に鮮やかな野点傘    立花
拙い句申し訳ありません・・・・・
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立花さんへ! (荒野人)
2012-02-15 12:24:28
もうデジブック作りました。
明日アップします。

野点の場は良い雰囲気でした。
春ですね。
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