「一子侘助」という花がある。
小さな椿科の花である。
赤、ピンク、白と色は多種ある。
楚々とした可憐な花であり、茶花としても珍重される花である。
侘助
侘助に乗り移ったような楚々とした佇まい
きみの容姿の向こうに
白い小さな花が咲いていた
寒さに震える冬の夜
きみが温めてくれた布団の柔らかな匂いに
酔いしれた若き日々
いつだって夢をみていたのだった
牛乳瓶に一輪挿されていた花は
この季節
決まって侘助だったのだ
どこか近くの生垣から失敬してきたものだった
侘助を眺めながら
きみの輝くからだを抱きしめた日々
あわあわとしたきみの肌に口づけた日々
若き日々の頁(ページ)には
侘助が楚々として咲いていたのだった
侘助は一子を冠にする。
一子侘助である。
“侘助”という変わった名の由来は、千利休の下男の中に花を愛する者がいて、ある日、その下男の育てている椿の中に、美しい椿を利休が見つけ、その椿に下男の名を付けたと言われている。
お茶の席で一輪挿される。
茶室に良く似合うのである。
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荒野人
小さな椿科の花である。
赤、ピンク、白と色は多種ある。
楚々とした可憐な花であり、茶花としても珍重される花である。
侘助
侘助に乗り移ったような楚々とした佇まい
きみの容姿の向こうに
白い小さな花が咲いていた
寒さに震える冬の夜
きみが温めてくれた布団の柔らかな匂いに
酔いしれた若き日々
いつだって夢をみていたのだった
牛乳瓶に一輪挿されていた花は
この季節
決まって侘助だったのだ
どこか近くの生垣から失敬してきたものだった
侘助を眺めながら
きみの輝くからだを抱きしめた日々
あわあわとしたきみの肌に口づけた日々
若き日々の頁(ページ)には
侘助が楚々として咲いていたのだった
侘助は一子を冠にする。
一子侘助である。
“侘助”という変わった名の由来は、千利休の下男の中に花を愛する者がいて、ある日、その下男の育てている椿の中に、美しい椿を利休が見つけ、その椿に下男の名を付けたと言われている。
お茶の席で一輪挿される。
茶室に良く似合うのである。
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