エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

石蕗の花

2013年11月10日 | ポエム
葉は艶ややかな光沢を持つ。
その艶やかさは、作り物のようである。



石蕗の花は黄色く丸く円を描いて咲く。
その咲き方は、潔く見える。







「石蕗の花艶やかなりし葉に載れる」







石蕗の花は、それほど陽があたらなくても駄々をこねない。
我儘を云わない。

ただ季節になれば咲く。
季節を告げるように咲いてくれるのである。



群れるように咲き、しかし一つ一つの花は断固として独立しているのである。
その様が、良いのだ。

加えて、石蕗の花には秋の蝶が飛んでくる。
この秋涸れの季節、蝶にとっては貴重な蜜の在処なのだろぷ。



淡い命の炎が、一息継ぐ。
ゆっくりと翅を閉じ開く。

何の風も起こさない。
だがしかし、命が揺らいでいる。



       荒 野人


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