「反対する人たちを柔和に教え導きなさい。神は、彼らに悔い改めの心を与えて、真理を悟らせてくださるかもしれません。」(Ⅱテモテ2:25新改訳)
パウロの指示で任地に残ったテモテであったが、務めは決して楽でなかった。多くの反対者がおり、若い彼のいうことをすなおに聞き入れない人々もいた。だがパウロは言う。テモテよ、決して争ったり、口角泡(こうかくあわ)を飛ばして激論などしてはいけない。それは悪魔のおもうつぼにはまるだけだ。▼主に仕える教師は、どのようなときも怒らず、キリストの愛と忍耐をもって、やさしく教え諭し、真理を説き続けなければならない。「すべてを耐え、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを忍びます」と、私はかつてコリント教会に書き送ったが、それを思い出しなさい。そうしているなら、神はご自身の力をもって人々の心を変え、逆らっていた罪深さを自覚して悔い改めに導かれるであろう。▼テモテが人知れず流す涙を、パウロはわがことのように知っていた。二人は親子以上の親子として宣教に従事していたからである。「涙とともに種を蒔く者は 喜び叫びながら刈り取る。種入れを抱え 泣きながら出て行く者は 束を抱え 喜び叫びながら帰って来る。」(詩篇126:5,6同)