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どれくらいの愛情 (文春文庫) |
白石 一文 | |
文藝春秋 |


白石一文 著 : どれくらいの愛情
を、読みました。
4つの物語が詰まった本。
2作目以外は、福岡市内が舞台の物語で、
やっぱり、その辺が物語の中に出てくると、
とても気分が上がります。
表題作の“どのくらいの愛情”は、
中洲のぜんざい屋の2代目と、元カノの物語。
一見おとなしそうな正平は、実は負けん気が強い博多っ子。
5年前に手痛く振られた、元カノの過去が
少しずつ浮かび上がる中で、
自分の知らなかった、幼い頃の病気の秘密も知ります。
いろんな自分が明らかになって行き、
そんな自分と向き合い、あらたなステージの始まりを感じる物語。
いろんな人の意見を、心の目を開いて聞き入れる事はとても大事。
でも、人の意見に振り回されて、盲目になることも結構多い気がします。
どんな時でも、ニュートラルな自分でいることが大切だなと
感じた物語でした。