年金は65歳から受給できることが基本ですが、繰り下げ受給すると、1ケ月受給を遅らせるたびに、
本来受け取る年金額に0.7%の増額率が適用される‥・66歳0ケ月であれば0.7×12ケ月で8.4%・・
70歳であれば0.7%×60ケ月で42.0%ノ増額率となります・・・・・
一括受給とは‥・年金を繰り下げている間でも、家のリフォ-ムや子供への援助・介護費用などでまとまった、
お金が必要となることもあるでしょう・・そのような時は、5年前までさかのぼり、それまでの年金額を
一括受給できます…ただし、一括受給した場合には、それまでに待っていた分の増額分は反映されません。
2023年4月から70歳以降の一括受給が有利に!…これまでは繰り下げている間の分を一括受給した際には、
増額分が反映されなかったが2023年4月からは老齢年金の繰り下げ制度の一部が変更されています・・・
変更により、70歳の誕生日から80歳の誕生日の前々目までに一括受給を請求すると、請求の5年前の日時点で、
繰り下げ受給の申し出あったとみなされ、増額された年金を一括で受給できるようになりました。
一括受給の金額を試算・・・・73歳0ケ月で過去の年金を一括受給した場合の制度改正による違いを見ると、
基準とする65歳での年金額は、厚労省が公表の平均的な収入の会社員が受け取る年金額である、・・・
月額15万8232円の12ケ月分で189万8784円としますと、受け取れる年金額は189万8784円の5年分で
949万3920円です‥また、一括受給した後に月額で貰える年金額も、繰り下げ受給の倍額率は適用されず、
15万8232円となります・・・受け取れる年金額は73歳0ケ月の5年前である68歳0ケ月時点で申し込みが
遇ったとみなされるため、0.7%×36ケ月で増額率は25.2%カ゛適用されます…そのため額は次の通りです。
189万8784円×125.2%×1188万6388円となります・・・・・
一括受給した後に月額で貰える年金額も68歳0ケ月時点の倍額率が適用され・・19万8106円となります。
一括受給の注意点は…まとまったお金が手に入る一括受給ですが、まずは、税金です、年金を5年分一括受給の場合
5年分過去にさかのぼって所得税の修正申告をしなければならず、その場合は数千円程度ですが延滞金が課せられます。
本来、毎月受け取れたはずの年金を一括で受け取っているだけであり、お得なわけではありません・・一括受給すると
68歳迄の増額率で19万8106円だった年金も、一括受給せずに受け取ると73歳の増額で26万4564円となります。
一括受給は慎重に検討しましょう‥以前より有利にはなっているものの税金面や今後の年金額を考えると他の手段で工面
したほうがよい場合もあるかもしれません・・自身にどちらが有利かを慎重に考えましょう・・・