絹糸のしらべ

一絃の琴、きもの、文学etc…日本人のDNAが目を覚ます・・・

もともとは男性が弾いていた

2006年01月06日 14時36分34秒 | 一絃琴
坂本竜馬の好きな人や、幕末の歴史に興味のある方なら
ご存知だと思いますが、一絃琴はもともと男性の間で
広まりました。(いわゆる文人墨客)
もっと時代をさかのぼると長いお話になります。

江戸末期から明治にかけて隆盛をきわめたと
言われていて、坂本竜馬も、三つ折の一絃琴を
風呂敷きに巻いて背中にしょって上京したそうです。

思想的に幕末の王政復古主義に利用されたという説も
ありますが、わたしは、どちらかというと
一本しか弦がなくて、無骨な武士たちにも扱いやすい
歌の伴奏の楽器だったのではないかと
勝手に考えています。

お酒を飲んで、ほろ酔い気分で和歌を口ずさみ
即興で伴奏をつけたりしたのではないかと
想像するのは面白いです。(作曲者不詳の曲も多い)
こういう解釈をすると、一絃琴の研究者の方から
たぶんお叱りを受けると思います・・・。

そののち、時代が下って、
この琴の精神性云々が強くいわれるようになり
一般の感覚から遠ざかったものになっていった
ようです。
この琴のもつ、魂の傷を癒すような特性を思うと
実に残念なことです。

今演奏するのは高齢の女性が圧倒的に多く
男性の方は本当に少ないです。
もともと作詞作曲演奏と、皆男性だったわけで
現代でも、男性の方にぜひ習ってもらいたいなと
思ったりします。
なよなよ、きらびやかではなく、
朴訥な琴の雰囲気が、男性によく合うような
気がするのです。

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