先代のワンのときは、散歩コースで蕗の薹を見つけたりしたけど、
もう見かけなくなりました。
1時間コースを歩くと、里山のようなところも歩くので
むかーしのお百姓さんのお家が竹林の脇に立ってたりして
ちょっとだけタイムスリップしたような錯覚に陥ります。
そんな風景を見て、いつも思い出すのが
小さい頃読んだ「安寿と厨子王」という幼年童話です。
安寿恋しや、ほうやれほう
厨子王恋しや、ほうやれほう
苦労して盲目になった年老いた母親が
自分の娘の安寿と息子の厨子王を想って歌っています。
百姓家の庭先に座り、藁の上に干した麦?か何かに寄ってくるスズメを
小枝で追い払いながら、生き別れになった子どもを呼んでいるのです。
そこへ、母を訪ね歩いてきた姉と弟がきて、母親のその声を聞き、
涙の再会となるのでした~
どうして幼い頃読んだ本の中身を
かくも鮮明に覚えているのか、わかりませんが。
その挿絵さえも思い出せるから、農家を見かけると
この盲目の母親の歌が浮かんでくるんだと思います。
最後の場面が、苦労が報われる場面が心に残ったのでしようか。
こんな風に幼い頃を思い出せる、そんな環境で育ててくれた両親が
ありがたいと思える今日この頃です。