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吉野間道名古屋帯 藤山千春

名物裂の一つ吉野間道(よしのかんとう)は、江戸時代初めの豪商灰屋紹益が

夫人となった吉野太夫に贈り、愛用した裂と伝えられています。

この名古屋帯の作者の藤山千春氏は、東京品川に生まれ、母方の実の八丈島で

織物に触れて育ちました。女子美大に進学後、民芸運動を起した柳宗悦の甥

柳悦孝氏に師事し織物の技術を習得しました。

独立後、藤山氏は地元の品川に工房を構え、吉野間道の織物に長年取り組んで

います。藤山氏の織物は化学染料は一切使用せず、草木と動物染料を用いて

製作されます。茶系は鬼胡桃、黄から茶は揚梅、水色から青磁は臭木、黄茶

からグレーは矢車附子、赤と紫はコチニールで染織をします。

ここでは紫の型染小紋(上)と銀鼠のナチュラルタッサーの無地着尺(下)に

コーディネイトしてみました。

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