さらに、沙友理さんは、不安げに話す。
「彼、お母さんの件もあって、忙しく過ごしているのに、転職も考えてるらしくて。」
「転職?」
「仕事場が一緒だから、週のうちの3日が帰って来なくても安心していたのに、転職をしたら、帰って来ない3日が心配になってしまう…」
沙友理さんは、依存体質のようだ。
「彼、次の仕事、見つけたの?」
「なんでも、スポーツクラブ的なところで働きたいって…」
「スポーツクラブ?インストラクターとか?」
「いいえ、わからないんです。」
…ダイビング関係だろうか…。
「あ、一泊だけど、二人で旅行には行ってきました。その時の写真をフェイスブックに載せたんです」
…え?フェイスブックに?優太さん的には、載せて大丈夫なんだ…?
見せてもらった。
二人の画像が載っていたが、優太さんは逆光で顔が見えにくくなっていた。
もう、絶対、優太さんとの事の進捗状況を聞きたい!
沙友理さんと一緒に暮らす…という状態なら、真央さんに会う時間は少なくなっているはず。
「こんにちは!」
相変わらずキラキラしている。
「いいことあった?」
「いいえ、特にいいことがあったワケではないけど、悪いことも起きていないです」
「いつも、明るくていいね!…仕事も恋愛もうまくいってるのかな?」
さりげなく恋愛の話題に触れた。
「仕事は、思う以上に順調です。それは、恋愛もうまくいってるからかも」
「あ、なるほどね…。」
恋についての悩みが無いのに、そこら辺ばかりを掘り下げて聞くことはできにくい💦
「…でもね、彼、将来のことを考えてるみたいで…、取り立てて問題なく順調って感じかな?」
「将来?!」
少し声が大きくなってしまった。