笑子さんは、莉沙に拝み倒されて、会社のイメージ動画を撮りたいという神田の会社に来ていた。
「山下さん、久しぶり!君に会えるとは思わなかったよ」
「久しぶりね。活躍は聞いています。急にお邪魔してごめんね。後輩に誘われて…。」
「いいよ、いいよ!会社のイメージ動画を撮りたいんだけど、ちゃんとしたモデルを使うより、空気感が理解できる知り合いがいいと思って、浜田に頼んだんだ。よろしくね」
「あ、私は付き添いなの。後輩がひとりで来れないっていうから。」
「よろしくお願いします!町田莉沙です。神田さんとお知り合いの先輩、山下さんに無理言って付き合って貰いました」
莉沙は、いつも以上に声のトーンを上げて、可愛い上目遣いで神田を見た。
「あ、君は、浜田の彼女?」
「いいえ!違うんです!友人です!」
…あんな事言って…。浜田くんが聞いたらがっかりするだろう…。
「それじゃ、町田さん、モデルをお願いします。」
「莉沙と呼んでください!撮影は、慣れてませんが、よろしくお願いします。」