浮気 32

2022-07-27 09:22:56 | 日記
「関心がある…

まるで告白だ。

笑子は、戸惑った。

「ごめん、変な事になっちゃったね。」

「いいえ。この展開だと、仕方ないです。」

「いや、最後の自分の気持ちは、本当だけど。」

「…でも、私には…」

「彼がいるんだよね。知ってる。だから、関心を持つ程度なら、邪魔にならないでしょ。」

「……。」

「それより、町田さんと気まずいかな?」

「大丈夫。もともと彼女とは、上手く関われる間柄じゃなかったから。神田さんに会わせて欲しいって、強引に頼まれて…」

「まぁ、お陰で、こうして気持ちを伝えられて良かった。」

「……」

「あ、自分勝手でごめん。」

思いがけず神田の気持ちを知ってしまった。

しかし、ここのところ、勇一との関係も悪くない。

神田の言葉は、聞き流そう。