ここのところ、勇一さんの仕事が忙しくなり、会えない時間が続いていたので、久しぶりのデートだ。
「忙しそうね」
「うん、そうなんだ」
「しばらく忙しいの?」
「うん。ちょっと先が読めなくてね。たぶん来月くらいから、少し暇になりそうだよ。」
「よかった。」
「ごめんね。暇になったら、旅行しようか?」
「そうね。だけど、無理しないで」
久しぶりにゆっくりと話が出来た。
「ちょっと、ごめんね…」
急ぎの連絡らしく、彼はLINEの返信をしている。
今日は2度目だ…。
まぁ、本当に忙しいのだから仕方ない。
「返信、後でもいいんだけど、溜まっちゃうと困るから…」
「そうね。」
「旅行は、どこへ行こうか?」
なんとなく、素っ気なさを感じた。