「最近、彼と上手くいってますか?」
「まぁまぁかな…」
可もなく不可もない返事をして言葉を濁す。
「今日、一緒にランチしませんか?」
ランチにほぼ強引に莉沙がついてきた。
「田辺さん、優しそうですよね。」
「…うん…まぁ…」
「私、実は、山下先輩と話がしたかったんです。」
「……」
「先輩、前の恋愛はいつ頃ですか?」
「…記憶にない…。学生時代かな?」
「え~?そんなに昔?」
「……💧」
「それじゃ、田辺さんとのお付き合いが久しぶり過ぎて、恋の仕方、忘れてしまったんじゃないてすか?」
笑えない…。
「あなたは?」
「私?今は後輩の浜田くんとちょっと付き合ってます。実は浜田くんの大学の先輩の神田さんを狙ってるんです。」
「神田くん?私の同期だった?…どうして?」
「神田さん、会社立ち上げるために、去年辞めちゃいましたけど、彼の会社、すごく上手くいってるらしいんですよ。今も浜田くんは、神田さんと仲良くしているようなので、チャンスを狙ってます」
本命を狙うために、後輩と付き合う…とか、あり得ない…。