笑子さんは、ふと気づくと、勇一のことを考えていた。
一時的には、楽しい時間ばかりで、身を乗り出して笑子さんの話しを聞いてくれる彼の対応がとてもうれしかった。
だけど、最近は"忙しい"を理由に、会話も減ったし、たまに会ってもさほどドキドキもしない。
彼のことを考える時間が、マイナスな思いばかりで頭がいっぱいになっている。
こんな気分になるなら、付き合うんじゃなかった。
「先輩~!神田さんからお誘いのLINEが来ました!」
莉沙が小走りに駆け寄ってきた。
「食事に行きましょう!って、誘ってたんだけど、なかなか返事が来なくて…、やっと来ました!」
「そうなの。良かったね。」
…そういえば、莉沙は、浜田とも縁が続いている…と、噂に聞いた。
そこのところ、どうなっているんだろう…。
神田が本命のようだし、彼とうまく行けば、浜田はお払い箱?
…かわいそうに。