「あの人、苦手~」
面接にやって来たのは、なんと、例のマジシャン💦
向かうところ敵なしの社長も、このマジシャン相手には戦意ゼロ。
「社長がいないとはじまりませんよ💦」
…なんとか説得して、面接の席に座ってもらった。
「こんにちは」
「はじめまして…、というのも変ですよね。何度も来てますから」
今まで無口かと思っていたマジシャンは、なかなか饒舌のようだ。
社長が私の方を向いて、しかめっ面をした。
マジシャンのこんな話し方も苦手なようだ。
「占い方法は?」
「霊感です。」
おぉ❗キタッ❗
大きめな黒い鞄の中から、中程度の大きさの水晶を出した。
水晶を使っての占いとは…王道なのか、TVの見すぎなのか…。
「私のお店は、今後どうなりますか?」
社長は、気を取り直して、まずいつもの質問をしてみた。
「10年以内には、新しいお店を持つと思います」
うん?これは、社長が願っている今後のイメージだ❗
社長の顔が少し明るくなった。
「新しいお店というのは、どこに出しますか?」
「都心部だと思います」
おぉ!これまた、社長の思っているイメージ!
このマジシャン、意外に出来るかも❗