「募集をみて!」
今度は自信ありげな女性が現れた。
「社長へ知らせてきます。」
社長は、いつもラスボス的な現れ方をする。
そして、面接がはじまった。
私は、居心地が悪そうに、社長の後ろの方へ座った。
「あなたの得意な分野は?」
「タロットです」
「では、私のことを占って貰えますか?」
社長は座り直した。
「どうでしょう?今の仕事、私のお店は、今後どうなりますか?」
女性はカードを広げた。
「発展性はあるのですが、今のままだと、厳しいかと思います」
「う…ん、そうなんだ。」
社長は複雑な顔をした。
「それと、私は、子どもが欲しいんだけど、どうでしょう?可能かな?」
女性は、タロットを広げた。
「う…ん、もう、無理かと…」
…確かに年齢的には厳しいかも知れないけど、社長はあきらめていない。
「そう…。そうよね。年齢的に厳しいものね。どちらも当たってるかも!では、また、連絡します」
女性が帰ると、社長は渋い顔をした。
「なんかね…嫌な感じ!」
う~ん、今の女性、カードの出たままを素直に読んだのかも知れません。
だけど、もう少し読み方を変えるといいのに…なんて思いつつ、社長はその女性を断ったと女の子から聞きました。