或いは遺言めいたもの

お盆なので？　　１０年前に亡くなった父を思い出している。

アロマ・テラピー用のインセンスでいいのだろうか？

花の名前、虫や鳥の習性。算数の繰りこし引き算、漢字の書き順・・・
世界の変な宗教・・・エア・メイルの表の書き方。
そのあて先のリオ・デ・ジャネイロが、River of Januaryだと言うこと。



　　　　　　《大事なものは、みな父から教わった》


「どこかで、ものの壊れる音がしたら・・・そういう時には、どうした？や、何を壊した？と言ってはいけない。　　真っ先に怪我はないか？というように」


そうは言っても、なかなかそういうシチュエーションは訪れないものだ。


１０年もたった頃・・・私は大学生で、喫茶店のアルバイトをしていた。

同じバイト仲間の子が・・・店の奥・・・調理場あたりで、派手な音をたてて、
おそらく・・・皿を２～３枚・・・割ったのだ。

小さな店に響いたその音の方向を、客もいっせいに注視する。

ホールでテーブルを片付けていた私は、咄嗟に叫ぶ！


　　　　　　　「怪我は　　なかった？！」


後から聞いた話だが・・・その時カウンターでコーヒーを飲んでいた常連の
客が、「あの時、怪我はなかった？と叫ぶ○○子ちゃんを見て、うちの嫁にしたいと思ったものよ」

そこの嫁になっていたら・・・私の人生は・・・変わっていたかも・・・
ではなく、

顧みるに・・・私は息子に・・・そういう大事な事を伝えられているのだろうか？
たったひとつでも・・・。