グリフォンの日記

時事のニュースについて書いていきます

中国の策略に乗るな

2008-04-02 23:12:07 | 中国

<MSN産経ニュースより> 
 
 中国が北京五輪開会式に、天皇、皇后両陛下をはじめとする皇族方の出席を要請していた問題で、日本政府は1日、この要請を受諾しない方針を固めた。中国製ギョーザ中毒事件や膠着(こうちやく)状態の東シナ海のガス田共同開発問題に加え、チベット騒乱など不安定要因が多く、時期尚早と判断した。開会式への出席では欧州各国に参加を辞退する動きがある。日本政府から開会式に誰を派遣するかは「全くの白紙状態だ」(外務省幹部)という。

 この問題には、宮内庁と外務省はもともと消極的で「2月のギョーザ事件以前から、皇族方にはご出席を要請しない方向だった。国際的に注目されるチベット騒乱が起きた今はなおさらだ」(政府関係者)としている。

 一方、首相官邸は態度表明を保留していたが、3月27日の参院内閣委員会で、岩城光英官房副長官が、自民党の有村治子氏の質問に「諸般の事情を踏まえつつ慎重に検討する」と慎重姿勢を明らかにしている。

 中国は昨年1月、当時の王毅駐日大使(現外務次官)らを通じ、政府・与党に、非公式に皇太子ご夫妻の開会式出席を要請。また同年4月には、訪日し、陛下と会談した温家宝首相が「ぜひ、陛下と皇族の方々においでいただきたい」と要請していた。これに対して陛下は通常通り「自分の外国訪問は政府で検討することになっています」と話されていた。

 北京五輪で中国側は「アテネ五輪の時に(集まった)各国の指導者、元首は六十数人だったが、北京はこの数を超える」などとして、元首招聘(しようへい)を進めている。

 両陛下は平成4年、天安門事件で国際社会から孤立していた中国を訪問された。これには「日中関係を非常にしっかりした盤石なものにした」(河野洋平衆院議長)との評価はあるが、中国の銭其●元外相が回想録で「中国が西側の制裁を打ち破る最も適切な突破口となった」と記したように、「ご訪問が中国に利用された」(閣僚経験者)側面は否定できない。
さらに江沢民前国家主席は、両陛下ご訪問後も「反日教育」を強化し、反日デモが繰り返されてきた。

 北京五輪開会式では、ドイツやチェコ、ポーランドなどの首脳が欠席を表明しているほか、英国のチャールズ皇太子も不参加を明らかにしている。
 
●=「深」のさんずいを「おうへん」に
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080402/plc0804020108000-n2.htm
 
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昨日、この「天皇を利用する中国」を書きましたが、少しほっとしたような気もします。宮内庁と外務省はどうやら陛下の中国招聘は、否定的だったようですね。ただ、昨日の論説にもあった通り、元首相 宮沢喜一が仕出かした失敗の如く、福田総理が、裏で内密に事を運ばないか、常に監視する必要があると思います。


天皇を利用する中国という国

2008-04-02 00:28:00 | 中国

4月に入り、暫定税率廃止に伴い、ガソリン価格が25円程安くなった昨日。相も変わらない”国民を舐めた”福田自民党と”駄々っ子論理”の小沢民主党は、全くと言ってよい程噛みあわない。まともな議論が出来ないのであれば、さっさと辞めて欲しいものだ。
 
今年のオリンピック開催国の温家宝たる人物が、5月に来日するらしい。その狙いは、”チベットの虐殺”によって欧米諸国の反感を買っている、その非難を避ける狙いがあるものと思われる。以下、正論からの転載であるが、非常に的を得た論説であると思うので、紹介しておきたい。
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<「改めて皇室外交を考える」:産経MSN 正論より抜粋(一部略)>
 
≪政治的な利用の事実≫
 
 去る2月25日、衝撃的なニュースが伝えられた。天皇陛下が前立腺がんのホルモン治療による副作用のために骨密度が低下し、このまま放置すれば骨粗鬆(こつそしょう)症になる可能性があるので、新たに運動療法を始められることになり、また、ご高齢であることも考慮してご公務の日程の見直しを進めることになったと宮内庁が発表したからである。
 
 陛下のご療養が順調に進むことを心より願うが、ご公務が過密であることはかねて知られていたところ、その中でもまず取り組まねばならないのは、最もご負担が大きく、ご即位になってから14回(23カ国)にも及ぶ外国ご訪問の大幅な削減であろう。
  
 これまで“皇室外交”が多大な成果を挙げてきたことは内外で高く評価されているが、一方、それは時の政権によって国際政治の方策として政治的に「利用」される危険が常に潜在する。その危惧(きぐ)が現実のものとなって大きな禍根を残したのが平成4年秋に行われた天皇皇后両陛下の中国ご訪問である。
 
 ≪「最も弱い部分」照準≫
 
 当時、日中間には古くは教科書記述・靖国神社参拝問題、近くはPKO法案への反対・尖閣諸島の領土編入・東シナ海での油田採掘問題など両国が対立する懸案が山積し、ぎすぎすした空気が満ち満ちており、政府はまずこのような政治的課題をきちんと処理することが先決だとする慎重論ないし反対論が国民各層に広がっていた。
 
 とりわけ、その3年前に起こった天安門事件に対して欧米の世論は極めて厳しく、日本が突出して高いレベルの相互訪問を再開することに強い懸念が寄せられていたのである。
 
 しかるに、宮沢喜一首相は表面的な「日中友好」というお題目を唱えるだけで、国論を二分した熾烈(しれつ)な論争を収拾して国民的合意を得るという努力を全くせず、隠密に計画を進め、強引に実現してしまった。
 
 その結果、日中両国の関係はどうなったか。友好的な雰囲気が醸成されるどころか、逆に、これまでの未解決の課題に加え、サッカーアジア杯での反日騒動、瀋陽総領事館への中国官憲の乱入、日本の国連常任理事国入りへの反対、さらには偽造商品の氾濫(はんらん)から大気・海洋の汚染や食品の安全性に至るまで両国間には新たな問題が続出、しかも、その大半は中国側の身勝手で傲慢(ごうまん)な対応によって解決の目途もたっていない。
 
 その上、平成15年秋にはもう一つ驚愕(きょうがく)すべき事実が判明した。先のご訪中は中国が天安門事件による孤立化の打破を狙って進めたものであると当時の銭其●外相が回顧録で明言したからである。「中国に制裁を科した西側の連合戦線の中で最も弱い部分」である日本の「天皇訪中は西側の対中制裁を打破する上で積極的な効果」があった、と。
 
 ≪温家宝首相の招待報道≫
 
 当時の我々もそのような意図があるのではないかと憂慮していた。しかし、何よりも恐ろしいのは、このようなことを平然と書かれながら、なお黙ったままでいる我が国の不甲斐(ふがい)なさである。少なくとも、この点のけじめがついていない限り、皇室による中国ご訪問は当面控えられるべきではないか。二度と16年前の過ちを繰り返さないために。
 
 気にかかるのは、昨年4月に来日した温家宝中国首相が北京五輪の開会式に天皇陛下のご出席を求めたという一部の報道である。また、陛下ではなく皇太子殿下をご招待するとのニュースもある。陛下のご健康状態から考えて陛下ご自身のご訪中はないとしても、皇太子殿下の場合でも形は陛下のご名代である。同様に慎重な配慮が望まれよう。
 
 時あたかもチベットで流血事件が起こり、スーダンのダルフールでなお続いている住民虐殺への抗議とも重なって、欧米諸国では北京五輪をボイコットしようとする動きが激化。チベット問題に関心の深い英国のチャールズ皇太子は既に出席しないことを明らかにされたという。
 
 このような中で人権弾圧国家・中国がその包囲網打破のために「最も弱い部分」である日本を再び利用することは十分考えられる。
 
 早々と「靖国神社には参拝しない」と発言し、毒入りギョーザ事件をうやむやにしようとする中国政府を「非常に前向きですね」と評価する首相が健在である限りは…。 
 ●=王へんに探のつくり
 
http://sankei.jp.msn.com/culture/imperial/080401/imp0804010301000-n1.htm