前回の製作記事、その4を書いたのが2016年7月17日ですから、実に二年余りを経ての製作再開となりました、継続高校チームのBT-42です。かくも長きにわたった作業中断の事情については、以前にも度々述べていますので、ここでは繰り返さないことにします。
さて、まずはこのBT-42の製作状況を再確認し、あわせて今後に向けての新たな作業方針を決めておきたいと思います。
上図のように、前回までの作業にて、操縦席から砲塔基部までの内部空間の再現が完了していました。その後、エンジンの再現に進む積りでしたが果たせなかったため、その完全再現は見送りました。完成後に密閉する部分ですから、再現にこだわってもあまり意味が無い、と割り切りまして、内部インテリアの再現工作は、既に仕上がっている上図の範囲にとどめました。
予定では、砲塔内部も作ることにしていたのですが、完成後は砲塔背面扉も固定して内部が殆ど見えなくなるため、その再現工作も省くことにしました。劇中において砲塔のハッチが開いていたシーンは、隊長ミカがパーシング隊との格闘戦にて天蓋のハッチから頭を出していたシーンだけなので、原則として砲塔背面扉の開閉は想定していませんでした。
そうなると、開閉自在にする予定のハッチは、操縦席前面の上下ハッチのみとなるので、そこから見える空間範囲に砲塔内部のそれは含まれません。砲塔内部インテリアを省略しても何の支障もありません。
かくして、内部インテリアの再現工作は、既に仕上がっている範囲で完了とし、今後は外見上のガルパン仕様再現を含めた組み立て工程に進むことにしました。
前回までの作業はステップ6までであったので、再開後の今回はステップ7から取り掛かります。アイドラー基部を組み立てます。続くステップ8では、ステアリングロッドを組み立てます。いずれもBT-7の製作時に同じ工程を経験していますが、ステップ7にて一つだけ、ガルパン仕様への工作を施します。
ステップ7にて組み付けるパーツ類です。
組み立てに先立ち、上図のパーツB27およびB28の黄色円内にてガルパン劇中車に合わせるべく、モールドの強化を行います。パーツには御覧のように薄い突起のモールドがありますが、劇中車ではこれが三角形にきちんと表されています。
劇中車における該当部分です。本当はもっと近くから見えるシーンが欲しかったのですが、劇中ではこれが最もよく分かる図でした。
むしろ、アニメシーンよりも、キットに付属している実車写真集の方が、該当箇所の形状をよく示してくれます。今回はこれを参考にして、全体をブラ板で作り直すことにしました。
修正工作後の状態です。
工作箇所の片方をを拡大しました。パーツB27およびB28をガイド指示通りに組み付けてから、ブラ板での修正工作を行いました。さらにリベット2個ずつを配置しようと考えましたが、劇中車においてもあまり見えませんので、ここでは保留としました。
ステップ8に進みました。
結構複雑な組み合わせですが、BT-7の製作時に同じ箇所の組み立てを経験していますので、間違うことなく綺麗に組み付ける事が出来ました。
ただ、二年前に組み立てたアイドラー軸部の接着剤が薄かったため、ステップ5で取り付けたB15、B16が取れてしまいました。その組み付け直しから始めて、ステップ8のパーツ類を取り付けました。
同じように反対側も組み立てて、ステップ8の工程を終えました。ここに至ってようやく、BT-42製作のモチベーションが取り戻せたように感じました。
外見のみの再現工作に絞って相当の作業予定量を減らしたものの、劇中車がかなりの独自仕様をとっているため、今後の作業でも色々と追加工作や改造が必要になります。BT-7の製作時に改めてBT-42のガルパン仕様ポイントをおさらいしておいたのですが、インテリア作成を省いてもなお、数は少なくありませんでした。やっぱりこのキットも楽ではないな、と思いました。 (続く)