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「返還されたのはレプリカ県議会議員バッジ14金製の本物は『紛失した。』(福井県)」(9月27日、FBC)
「県議会議員に貸し出され、引退したり亡くなったりした際に返却される事になっている14金製の議員バッジ。」に付いて、議会局で保管している69個の内、11個が金鍍製のレプリカだった事が判った。
金の価格が高騰している事から、議会局の職員が保管しているバッジを調べた所、レプリカが紛れ込んでいるのに気付いたと言う。レプリカは議員互助会の県政会が用意していて、紛失の恐れが在る為、議員其れ其れが、自費で購入して使っている。価格は14金製が7万1,500円で在るのに対し、レプリカは3,650円。
レプリカ11個の内、6個に付いては誰から返却されたものか判っていて、本人や遺族に確認した所、5個に付いては「紛失した。」という回答が在り、残り1個に付いては捜している所だと言う。
議会局は、紛失したバッジの弁償は求めない考えで、現職の議員への確認は検討中としている。
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今回の件、「議会局で保管している県議会議員バッジ69個の内、11個が金鍍製のレプリカだった。」という事は、“偽物率”が約15.9%という事だ。7個に1個以上の偽物率って、結構高いと思う。
先ず、話を整理したい。「レプリカ品は、議員其れ其れが自費で購入している。」という事だが、「本物は県民の血税で購入された物で在り、議員個々の資産では無い。」訳だ。だからこそ、議員が引退したり亡くなった場合、本物は返却しなければいけないという流れ。
そして、元記事を読む限り、議会局の職員による管理体制が非常に杜撰な様で、「此れ迄は県議会議員バッジが返却された際、確りと本物かどうか確認して来なかった(様だ)。」という現実が在る。詰まり、「69個の内、11個がレプリカだった。」という事だけれど、此の11個が必ずしも直近で返却された際に、レプリカと入れ替わっていたかどうかは判らないとも言える。(もっと以前に、入れ替わっていた可能性も。)
「レプリカを本物と勘違いし、誤って返却してしまった。」という可能性は零では無いだろうけれど、現実問題としては「レプリカと判っていて、本物の代わりに返却した。」というのが本当の所だろう。「レプリカ11個の内、6個に付いては誰から返却されたものか判っていて、本人や遺族に確認した所、5個に付いては『紛失した。』という回答が在り、残り1個に付いては捜している所だと言う。」というのだから、少なくとも5個に関しては、「本物で無いのを判っていて、レプリカを代わりに返却した。」という事だ。
11個のレプリカを返却した元議員達、恐らくは「レプリカを代わりに返却して、14金製の本物をがめた。」というのが実際だろう。「レプリカ5個に付いては、本物を紛失したと言っているのだから、紛失したのが事実だとしても、『ばれなきゃ良いや。』と黙りを決め込んだ。」としか思えない。真面な人間ならば、紛失したのが事実で在ればきちんと謝罪し、そして弁償するだろう。そんな当たり前の事も出来ない人間が県議会議員を務めていたというのは、申し訳無いけれど“福井県の恥”と言って良い。
「『大企業の場合、一定期間社長を務めると、国から勲章が授与される。』という“暗黙の了解”が在り、だからこそ“無駄に”社長の座に居座るケースが結構在る。以前、自分が勤務していた会社の社長もそんな感じで、組織が硬直化する等、弊害が多かった。抑、『何でこんな人に、勲章が授与されるの?」と疑問に感じる事も少なく無いし、血税を投入する勲章制度なんか不要!」といった趣旨の記事を、大昔に書いた。其の思いは今も全く変わらないが、「身分証明書を提示すれば済む話なのだから、議員バッジなんかも不要。どうしても必要というので在れば、血税を投入する以上、出来るだけ安く済ませるべき。」と考える。
これは福井県議会だけの話ではないように思いますね。
というのも。記憶違いでなければ京都市議会だったか府議会だったかでも、以前に似たような新聞記事を見た覚えがあるから。
議員で無くなった時(現職中に亡くなった、辞職した、引退した)に返却すべき議員バッチを返さない議員がいたり、レプリカを返す議員がいると。
そもそも議員バッチはステータスシンボルなのだろうが、高価高額品である必然性などなくて、偽造されにくい物であれば十分なはず。
全国の都道府県議会。市区町村議会をくまなく調査すれば、ネコババしている元議員がゴロゴロ出てくるのではないでしょうか。
「海外視察の名目で、実際には“プライヴェート旅行”をしていたのではないか?」と、自民党所属の国会議員がもうバッシングを受けました。「プライヴェート旅行にしか思えない様な写真を撮り、其れを多くの人が目にする場所にアップした。」からこそ大騒ぎになっただけで、こんなのは大昔から在った事。なのに、全く改まらないのは、与野党共に同様の事をしている国会議員が少なく無かったからではないかと思っています。実際、某週刊誌が「今夏、海外視察を行った国会議員達の名前を列挙していました。」が、与党だけでは無く、野党の国会議員の名前もぞろぞろ。中には共産党の国会議員の名前も在り、「政権を担っては欲しく無いけれど、権力の監視役として共産党は必要。」と考えている自分にとっては、非常に残念な事実でした。
勿論、全ての海外視察が“遊び”では無いのだろうけれど、視察先を見ると「遊びとしか思えない場所」が余りにも多い。
今回の一件は地方議会での事(悠々遊様が書かれている様に、福井県だけの不祥事では無いと自分も思います。)ですが、国会が腐っているからこそ、末端の地方議会も腐敗する。そんな気がしてなりません。
そんな腐った組織を許しているのは、我々国民。“熱し易く冷め易い国民性”の日本人だからこそ、不祥事が起こっても、徹底追及しないで終わらせてしまう。だから、駄目なんでしょうね。