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カメオ出演:俳優や歌手、監督、漫画や小説等の原作者、時には政治家やスポーツ選手等どが、ゲストとしてとても短い時間、映画やドラマ、アニメ、舞台に出演する事。遠目からでもはっきりと判る装飾品のカメオから、そう呼ばれる様になった。
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アニメ「ルパン三世(第1シリーズ)」【動画】が好き。哀愁を帯びたストーリーや主題歌も然る事乍ら、彼の絵柄が堪らなく好きなのだ。第2シリーズ以降も見てはいたが、第1シリーズには及ばないと思っている。特に“アメコミ調の絵柄”に変わってからは、全く駄目。好きな方には申し訳無いけれど、所謂“アメコミ調の絵柄”がどうにも苦手なのだ。
「コラム『手塚を知りたい放送作家』第50話:休載と手術とバンパイヤ」では、放送作家・藤原ちぼり氏が入院中に“マーヴェル映画”を見る捲った事に触れている。マーヴェル映画とは、「アメコミの『マーヴェル・コミック』を原作としたスーパーヒーローの実写映画。」を意味するが、自分は上記した様にアメコミ自体が苦手なので、マーヴェル映画も余り観た事は無い。
で、藤原氏は、何作品か見ていて気付いた事が在る。「何か、毎回、同じ顔の御爺ちゃんが出ていない?」という事を。時間にすると毎回僅か数秒の出演だが、明らかに同一人物で、気になった彼が調べた所、彼は「マーヴェル・コミック」の原作者スタン・リー氏という事が判明。2019年公開の「アベンジャーズ/エンドゲーム」迄、彼は殆どのマーヴェル映画にカメオ出演していたそうだ。
手塚治虫氏は自身の漫画の中でカメオ出演する事が多かったけれど、映画が大好きだった彼なので、恐らくは「自身がカメオ出演する事で有名だった映画監督アルフレッド・ヒッチコック氏【動画】の影響を受けた。」物と思われる。カメオ出演と言えば自分の場合、アルフレッド・ヒッチコック監督の事が真っ先に思い浮かぶし、古い映画が好きな方ならば同様だろう。
洋画で言えば、スティーヴン・スピルバーグ監督も6作品にカメオ出演【動画】している。
邦画だと作家・横溝正史氏は自身の4作品【写真】に、作家・小松左京氏は自身の「日本沈没」【動画】に、そして漫画家の永井豪氏は自身の「デビルマン」【写真】や「キューティーハニー」にカメオ出演していたのが印象深い。
漫画家の石ノ森章太郎氏も映画だけでは無く、「仮面ライダー」や「イナズマン」、「怪傑ズバット」等、自身の作品に良くカメオ出演【動画】していたっけ。
マーベル・コミック作品はよく見ますので、スタン・リーが出ていた事も知ってます。ファンの間では有名な話です。リーは2018年に亡くなったので、以後カメオ出演が見られなくなったのが残念ですね。
カメオ出演と言えば、市川雷蔵がカメオ出演してる映画が3本程あるのです。
いずれも、出演作で助監督をしていた方が監督昇進した第1作に、お祝いとしてノンクレジットでちょっとだけ出演しています。
1本目は1958年12月公開の、田中徳三監督昇進第1作「化け猫御用だ」。最初は顔を隠してるので誰だか判らず、最後にひょいと顔を見せます。ポスターにもクレジットにも名前がないので、見た観客はびっくりしたでしょうね。ただその後田中監督は撮影所長から「大スターを断わりもなくなんちゅう使い方するんや」と叱られたそうです(笑)。
2本目は1960年4月の井上昭監督昇進作「幽霊小判」。こちらでもラスト近く、駕篭かき役で出ています。
3本目は同年12月の池広一夫監督デビュー作「薔薇大名」。ある宿屋の一室で小林勝彦扮する若様がちょっと騒ぎを起こした時、隣室の泊まり客が闖入し、若様に説教をたれますが、その泊まり客が雷蔵です。こちらではかなり長いセリフがあるのですがクレジットに名前はありません。
こんな事を新人監督の為にやってくれる映画スターなんて、市川雷蔵以外に誰もおりません。そういう点でも、信義に厚い、人間的にも素晴らしい方だったと思います。早逝したのが惜しまれますね。
Kei様はマーヴェル作品が御好きなのですね。失礼な文章になってしまった事、申し訳在りません。
今回頂戴した書き込みで一番驚いたのは、市川雷蔵氏が3本もカメオ出演されていたという事実です。時代劇は然程見ていない自分でも、市川雷蔵氏が何れだけ大スターだったか存じ上げております。そんな彼がカメオ出演、其れも3本もというのは驚きです。
逸話を読ませて貰いましたが、実に人間味が溢れ、人との関係を大事にされていたかが伝わって来ますね。あんな大スターがちょい役で出演だなんて、普通じゃ考えられない。
何時の頃からか、TVドラマや映画のクレジットで「特別出演」とか「友情出演」なんて表記が見受けられる様になりました。中には主演の俳優と“犬猿の仲”なのが有名なのに、「友情出演」という表記がされている場合も在って、正直興醒めです。
こういう表記が“大人の事情”、即ち「主演俳優よりも大物、又は肩を並べるランクの俳優だけれど、主演俳優の立場(思い)を考えると、主役級の扱いは出来ない。と言って、そんな人に臍を曲げられても困るので、仕方無く『特別出演』とか『友情出演』という表記で御茶を濁している。」というのは知る人ぞ知る事情ですが、泉下の市川雷蔵氏がこんな状況を知ったら、屹度「馬鹿らしいな。」と苦笑する事でしょう。