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「8万円負担、与野党から異論=武漢からの帰国便-新型肺炎」(1月29日、時事通信)
自民党の二階俊博幹事長は29日、「新型コロナウイルスによる肺炎が広がる中国・武漢からチャーター便で帰国した邦人に、片道分約8万円の負担を求める政府方針。」に付いて、「緊急事態だ。財政的な問題は在る、惜しんで許りではいけない。国を挙げて対応するのは当然だ。」と述べ、見直しを求めた。党本部で、記者団の質問に答えた。
同日の参院予算委員会では、立憲民主党の杉尾秀哉氏が「此れ位は、政府で出しても良いのではないか?」と指摘した。茂木敏充外相は「当事者本人の航空費等は、此れ迄も本人に負担して貰っている。」と理解を求めた。
政府は30日に帰国する第2便のチャーター機の搭乗者からも、約8万円を徴収するとしている。
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7年前の記事「非難されて当然だが・・・」で記した様に、「どういう理由が在るにせよ、“自国民”が生命の危機に陥った際には、国は全力を尽くして救出に当たるのが“義務”で在り、救出に要した費用を『自己責任だから。』等の理由で個人に請求するのは、“基本的には”在ってはならない。」と考えている。
で、「邦人救出に当たり、チャーター便を出した。」という今回の政府の対応は、非常に評価する。「新型肺炎の死者数は、そんなに恐れる程の数では無い。」という指摘も在るけれど、決して少なく無い死者数で在る以上、全力を尽くして自国民の救出に当たるのは、国の義務なので。
次に、「今回、航空費約8万円を、搭乗者から徴収する。」という件だが、個人的には「在り。」だと思っている。こう書くと、「『非難されて当然だが・・・』で主張している事と違うではないか?」と指摘されそうだが、自分は「救出に要した費用を『自己責任だから。』などの理由で個人に請求するのは、“基本的には”在ってはならない。」と記している様に、飽く迄も“基本的には”というスタンス。「救出時の“裏工作”や“護衛”に要した費用等は、個人に請求すべきでは無いけれど、帰国の際の航空費は“適正な額”で在れば、個人に請求するのはおかしくない。」と考えるからだ。約8万円という額自体、適正と思うし。
「愛人の店で飲み食いする代金や“ラブホテル代”を政治資金で支払う等、多額の税金を私的に使っている下劣な政治家が少なく無い。」事を思えば、そういう“無駄金”を彼等から取り上げて、今回の航空費に回せば良いのだろうけれど。
最後に、皆様にズバリ聞きます!「今回の件、国が個人に対して航空費を請求するというのを、貴方はどう考えますか?」。
でも、今回の武漢に滞在してる人はほとんどが社命によって仕事で滞在している人でしょう。
ま、実際は会社が負担することになるのではないですか。
と、なるとその費用は会社のコストにかかり、まわりまわって消費者の負担になります。
最初は「え?」っと思いましたが、最後まで読んで「なるほどね」と。
緊急事態という状況につい目を奪われがちですが、こういう事態が無くても、行った以上は帰るのに費用がかかるわけだから、その分の負担は当然のことでしょうね。
giants-55さんの冷静な判断に感服しました。
此の手の事例では、概して「搭乗者全員に、航空費を請求するのは当然!」という声が大勢を占めるで在ろう自民党で、二階幹事長の様に「国が負担すべき。」という声が上がるのは意外だったし、そういう意味では賛否両論在るのでしょうね。
武漢市という場所を考えると、仰る様に観光というよりも社用で滞在している邦人が多いだろうし、自分も“感情面”では「国が負担しても良いのかなあ。」という思いは在ります。
でも、国の借金が膨大になっている現状では、妥当な金額で在れば、個人に負担して貰うというのは「在り。」な気がしています。
くどい様ですが、国が自国民を救出するのは当然の事で在りますし、帰国させるに当たって掛かったで在ろう航空費以外の費用は、国が負担すべきとは思いますが。
雫石鉄也様宛のレスでも書かせて貰いましたが、自分も“感情面”では「航空費も、国が負担しても良いのかも。」という思いが無い訳では在りません。
でも、国の財政状況を鑑みると、或る部分で“線引き”する必要が在るのかなという思いも。記事でも書いた様に、政治“屋”連中が貪っている無駄金を全て取り上げ、今回の渡航費に充てるのが一番だとは思いますけれど。
で、まず本人に落ち度、責任がある場合には、全額を本人に請求するのは当然でしょう。これは異論がないと思います。
で、今回の場合は本人にはまったく落ち度はありません。現地が危険な状態になったので、政府の判断で帰国命令を出し、半ば強制的に帰国させたわけですから。
似た例で、例えば火山が突然噴火した為、現地の人や観光客を自衛隊ヘリで救出した場合はどうでしょうか。こんな場合も救出にかかった費用を請求するでしょうか。多分しないでしょう。
今回の場合も、噴火や地震と同じく、突発的な災害、と考えれば、救出した人全員一律に帰国費用を請求する、というのは何かちょっと引っ掛かりますね。
公明党の山口代表も「緊急事態でやむを得ず帰国を余儀なくされた方々だ。政府が負担すべきだ」と発言しています。
国民の生命・財産を守るのは国家の役目ですから、そういう点も踏まえて、私の結論としては今回は費用を請求すべきではないと考えます。
それともう一つ気になったのは、8万円という金額です。これはエコノミークラスの正規料金だそうですが、航空運賃には経費以外に、航空会社の利潤分も含まれています。また空席を見越して、その分も上乗せしているでしょう。実費はもっと少ないはずです。
どうしても帰国費用を請求するのなら、時間がかかってもいいですから同乗した医師、看護師等の経費を除いた実費を算出し、それを乗客人数200人で割った金額を請求すればいいのではと思います。それだと幾分かはすっきりします。
今回の件で野党や一部国民に反発があるのは、例の「桜を見る会」問題で多額の税金が安倍首相の地元後援会員を接待する為に使われた事が頭にあるからでしょう。「片方で首相が税金を私物化しているのに、こっちは税金を使わず本人負担か」という国民の不満ももっともです。税金がガラス張りで公平に使われていれば、そんな反発も起きなかったかも知れませんね。
今回のケース、現地の邦人達に落ち度は全く無く、天災に見舞われた様な物で在りますから、そういう意味では「帰国の際の航空費は、本人達が負担。」というのは気の毒な気もします。
又、Kei様が書かれている様に、「抑、航空費約8万円が適正なのか?」という問題も在るでしょうね。
「本人達に航空費を負担させるのは当然。」とする人達の言い分としては、「強制的に帰国させた訳では無く、『帰国しますか?若し帰国したいならチャーター便を用意しますが、其の際には航空費約8万円/人掛かりますが、其れでも良いですか?』という確認を個々人に行い、其れでもOKと答えた人達なのだから。」というのが在ります。確かに強制では無く、任意なのだからというのは判りますが、当事者にとっては“命に関わる様な事態”と考えていただろうし(「感染者数や死者数を勘案すると、インフルエンザの方が遥かに恐ろしい。」という専門家も居られますので、必要以上に騒ぎ立てるのは、自分もどうかとは思っていますけれど。)、そういう状況下で“二者択一”を迫られれば、「自腹を切ってでも帰りたいです。」と言わざるを得ないでしょうね。
他に「政府がチャーター便を用意する以前に、自己判断にて自腹を切って帰国した人達も居る。そういう事を考え合わせると、後からチャーター便で帰った人達の航空費を“無料”にするのは不公平ではないか?」という意見も。此れも判らないでは無いけれど、「事の前後によって、対応が変わる。」というのは良く在る事ですから、“不公平論”を持ち出すのは一寸違う気がしています。
仰る様に「桜を見る会問題」を始めとして、政治家達の“血税私物化”が余りにも酷いので、そういう事への反発も在るでしょうね。