ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

抑制&萎縮社会は真っ平御免

2014年12月08日 | 時事ネタ関連

今日から2日程、頂戴したコメントに対して、レスを付けられないと思う。タブレット等の携帯機器を所有していないアナログ人間なので、ネット環境を確保出来ない可能性が在る2日間は、どうしてもそうなってしまう。既に書き上げた記事を「予約投稿システム」で自動的にアップする予定なので、新記事は途切れないでおけると思うが、レスに関してはネット環境を確保出来次第、付けさせて貰う事を御理解戴きたい。

 

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反戦歌うと『監視』 対象のミュージシャン警鐘」(12月6日付け東京新聞【朝刊】)

 

♪泣きながらあなたの帰りを待っている日々は 今日で終わり すてきなニュースがラジオで流れた(中略)信じられるかい すべての戦場が なくなった 今日なくなった♪

 

宮城県亘理町スーパーマーケット前。自衛隊のイラク派遣間近に迫っていた2003年12月、地元に住むシンガーソングライターの男性(49歳)の歌声とギターの音色が響いた。平和への思いを込めた自作の曲。ライヴ傍らで、知人女性が派遣反対の署名を集めていた。

 

6日で成立から1年となる特定秘密保護法が、10日施行される。男性は自分の経験から、懸念を強める。

 

ライヴから4年後、報道機関から突然、電話が掛かって来た。「貴方が、自衛隊の内部資料に載ってます。」。資料は、共産党が自衛隊員の内部告発に公表した物だった。男性の仕事は福祉団体職員。所属政党も無い。ライヴ活動は芸名だ。其れなのに、勤務先や本名記されていた。

 

陰湿さ、恐ろしさを感じた。」。知らぬ間に、監視対象にされた事に震えた。

 

戦時中憲兵隊や沖縄日本軍遣った様な、国民監視は止めさせねば。。男性は2009年2月、自衛隊の監視差し止めを求める裁判を、仙台地裁に起こした。

 

一方で「自衛隊に監視されていたら、子供が安心して学校に行く事も出来ない。嫌がらせをする人が現れるかも。」という不安も在った。妻も心配した、裁判の記者会見等で名前を出さないと約束した。

 

被告は、一審文書作成の有無回答すら拒み続けたが、一昨年3月の仙台地裁判決は、個人情報コントロールする権利人格権侵害した。」として、自衛隊が男性の個人情報を収集した文書を作ったのは違法と認め、国に賠償命じた。国は控訴したが、控訴審で事実上、情報収集を認めざるをなくなった。

 

秘密保護法は、防衛外交等の情報が幅広く「特定秘密」に指定される恐れが在る。運用基準では、行政機関の違法な行為を秘密に指定する事を禁じているが、行政担当者の判断次第で、情報は秘密保護法の指定対象となる。

 

裁判で男性を支える小野寺義象弁護士「『其れは特定秘密だから、答えない。』という対応が出来る様になり、裁判所が秘密を明らかにする様、命じるハードルが上がる。と指摘する。

 

男性は「今後は、内部告発が在り、裁判になっても、勝てなくなるかも。」と感じている。小野寺弁護士が危惧するのが内部告発の抑制だ。秘密指定情報を漏らし公務員は、最長10の懲役科される。「そんなリスク冒す役人は居るのか。」。

 

男性の個人情報を記載した内部資料には、消費税増税に反対する団体の活動も盛り込まれていた。男性は仙台脱原発デモに参加し乍ら、監視の網が広がる不安を拭えないでいる。「原発稼働集団的自衛権への抗議活動も監視され、参加者を調べているかもしれない。」。

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尤もらしい抗議活動の形を借りて、裏では“明々白々な”違法行為を企てているケースが無いとは言わない。又、だろうがだろうが無関係に、他者殺傷したり、国家転覆図ったりするのは、絶対に許されない。“明らかに”そういった事柄に対してならば、国家から監視の対象になってしまうのを、自分は否定しない。

 

そして、以前にも書いた事だけれど、自分は自衛隊という組織に関して、否定的な思いは無く、寧ろ災害派遣等で、良く頑張ってくれている。」と好意的に見ている。

 

そういった事を踏まえた上で、今回の元記事に付いて書くが、のミュージシャンに対する“国家による監視”(「自衛隊による監視」というよりも、こう書いた方が適切だと思う。)は、どう考えても遣り過ぎだ。こんな事が許されるならば、日本の社会はどんどん抑制&萎縮して行ってしまう。そんなのは、真っ平御免

 

「そんなのは、杞憂に過ぎない。」とか「そんな危険性は在り得ない。」等と言う人も居るだろう。だが、本当に“杞憂”だったり“在り得ない事”と決め付けられるのだろうか?

 

全く根拠も無しに、「在り得ない。」と口にする人が居る。でも、自分から言わせれば、世の中に『在り得ない事』なんて、其れこそ『在り得ない事』。だろう。「1990年の時点で、ソ連が崩壊するなんて考えていた人。」は、先ず居なかったろう。「1988年の時点で、ベルリンの壁が崩壊すると考えていた人。」も、又、同様だろう。「少なくとも自分が生きている間は、ソ連やベルリンの壁が崩壊する事なんて、絶対に在り得ない。」というのが、“世の中の常識”だったと思う。

 

一昨年、「デモはテロ行為。」と与党の幹事長が平然と言い放った此の国では、特定秘密保護法を恣意的に“悪用”し、権力者にとって不都合な対象を封じ込める事なんて、ソ連やベルリンの壁が崩壊する可能性よりも、遥かに高いと思うのだが・・・。


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4 コメント

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別に不思議は無いと思うが (AK)
2014-12-08 17:29:38
それだけ大っぴらに活動していれば、公安の「監視対象」にまではならなくても、一応は地元のおまわりにチェックされて、何らかの名簿に載っていても不思議は無いと思いますが。まあおまわりもその程度の平和的な活動ならチェックはしても、嫌がらせはしてこないと思うけど(やたら自宅訪問が多くなるかもしれないが)。

まあ好い気はしないと思うが、そういう新聞のそういう記事とはいえ、随分「うぶ」な方という気もします。世代の違いなんだろうか、やっぱり学生運動や平和運動が盛んな頃なら、それなりの覚悟や先輩からのレクチャーもありましたし。本当に何も知らずにやっていたのなら、だけど。
管理人氏はデモに行ったことは無いのかもしれないが、デモに行くと必ず公安が熱心に写真撮ってる。今だと正直、もっと良いの使えよと思うような安いコンパクトデジカメだったりするが、とりあえず記録が出来りゃいいんでしょう。(昔はちゃんとしたアサヒペンタックスやニコンの一眼使っている人もいた。当時のほうが監視と記録収集欲は高かったし、危機感もあったのだと思う)

ちなみに同紙の親会社の新聞に私の親類女性が最近「頑張る働くママさん」というフェミニズム記事で取り上げられたそうで、その親類の伯母にあたる人から自慢げに送られてきたのですが、その女性が「働くママさん」になったのは「亭主の給料でさんざん浪費した挙句に(亭主には一切こづかいなし)、亭主がついに我慢ならなくなって追い出されるように離婚」「子供は無理やり旦那の元から強奪し、実家に預けた」から、なんですが、そんなことも離婚したことも一切書いておらず、「実家の両親の助けもあり~」とやたら美談になっていて、唖然としました。しかもその記事送ってきた伯母さん、やたらその子の悪口言いふらしてたのに、新聞に載ったら態度がころっと…。いやはやマスメディアの力は恐ろしい!追い出した旦那(&旦那サイドの人間)、その新聞読んだらどう思うんだろか。
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>AK様 (giants-55)
2014-12-11 00:40:47
書き込み有難う御座いました。そして、レスを付けるのが遅くなりました事、申し訳在りません。

「戦争を知らない子供たち」という歌が大昔に流行りましたが、此の曲名をパクると、自分は「学生運動を知らない子供たち」の世代に当たります。書物や映像等でどういう事が起きていたかは、或る程度理解している積りでは在りますが、リアル・タイムで目にして来られた方々からすると、“実際”を何の程度判っているのかは自信が在りません。

又、デモ活動に参加した事も在りませんので、AK様が書かれている様な“監視”に付いては、体験談等で見聞はしているものの、生で目にした事は無い。

戦禍に見舞われている地域に在って、「戦争は良く無い事。」と主張しても、実際に其処に身を置き続けている人達にとっては、「そんな綺麗事を言った所で、戦禍に見舞われている現実が在るんだ!」と言われてしまう事でしょう。そう言いたくなる、彼等の気持ちというのも理解出来る。

唯、其れ其れの経験や世代の違い等により、「普通」や「常識」というのも異なると思うんです。現実としては、「監視」というのが「普通」なのかもしれない。でも、だからと言って、其れを「普通」と甘受してしまい、何事も無かったかの様に捉えてしまうのは、個人的にどうかと考えています。


「尤もらしい抗議活動の形を借りて、裏では“明々白々な”違法行為を企てているケースが無いとは言わない。又、右だろうが左だろうが無関係に、他者を殺傷したり、国家転覆を図ったりするのは、絶対に許されない。“明らかに”そういった事柄に対してならば、国家から監視の対象になってしまうのを、自分は否定しない。」と書いた様に、監視されて仕方無いケース(時には「当然のケース」)も在ると思っていますが、「御上が決めた事に異論を口にするのは、監視されて仕方無い。」となってしまうと、流石に其れは違うと思うんです。世間知らずと言われ様と、初心だと言われ様と、「おかしい事にはおかしいと言う。」のが、自分としては曲げられない部分。勿論、そういう考え方に対して異論や反論が在っても良いと思っているし、逆に無い方がおかしいとも。

親類の女性の話、そういう事って在るんでしょうね。思わず笑ってしまいました。
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うーん話が噛み合ってないかも (AK)
2014-12-11 13:27:58
まあ「自分は善良な市民である。特に市民の中でも意識の高い平和を愛する、反戦の者である。それに比べて自衛隊や公安の陰湿さ、機動隊の悪事…」という主張は「活動家の主張」に良くあるパターンですので、「またか」と思っただけです。この手の記事ってたまにあるんですよね。逆に産経だと「こういう運動は中核派(などなど)」的な記事になるし。
まあ昔からこれの繰り返しですわ。

隣に居た人がビラ配ってる、ということでこの時点で「まあチェック入るわな」と。地元の右翼が(神社の神主なんかが特にそう)すぐに交番に電話でしょうな。共産党や県教組が来るっていうとあいつら暇だからすぐ動く。
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/156/082156_hanrei.pdf
調べたら、隣に居た人は日本共産党の人ということだった。正直、合法政党を延々と敵視する警察や公安もしつこいなあと感じる。警察官って未だに「警察職員生活協同組合」以外のその辺の生協の利用禁止だったりするらしいし。もし警官か自衛官になりたい子供が居たら生協の利用はやめなきゃいけないらしい。未だそうなのかと驚いた。身辺調査のチェックであるらしい。全部の生協=共産党系ってわけじゃないと思うがなー。うちの地元にあった生協の組合長は社会党の人だったし(社会党もダメなのか?!)。大都市だと創設団体が加藤登紀子さんの亭主の仲間みたいな新左翼系市民グループだったりするかもなのだが…(新左翼と共産党は犬猿の仲)。うちの県にはそのチェックがまだあるらしい。大地を守る会なんかもだめなんだろか…。いまやローソン系だが、警察社会の中ではまだ昭和53年でとまってるのかな。

長くなったが、別に彼が何歌おうが結構。大いにやってもらいたい。
どんな歌か知らないが、こちらの好みかどうかの問題だけです。私はやたらと声を張りすぎる、うたごえ運動系やゆず以降の街頭弾き語りフォークはそれほど好きではないが。
まあ、それでは。
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>AK様 (giants-55)
2014-12-11 22:20:31
書き込み有難う御座いました。

AK様の御主張と重なる(共感する)部分だと思うのですが、自分も「矢鱈と声を張り上げる様なスタンス」は好きじゃないですね。概して此の手の人達は、自分の主義&主張許りを叫び、他者の話を聞こうとしない。此れじゃあ、多くの共感は得られない。

又、言っている事と遣っている事が噛み合っていない連中というのも、信用が出来ないです。「弱者を救え!」と叫び乍ら、結果として其の弱者を苦しめている様なケースも在ったりしますし、そういうのは受け容れられない。どんな崇高な考えが在ろうとも、暴力等、他者を死傷させる様な連中も論外。

「警察官って未だに~」の件、未だそんな感じなんですね。でも、自衛隊でもそういった思想&信条に関する部分では、色々“縛り”が在ると聞きますし、実兄が共産党員だったという女性(高齢者)の話では、「脱党するのが大変だった。」という事ですから、右も左も極端に振れた組織では、考えられない様な縛りが在るのかなあと思ったりします。
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