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「ヴァラエティ番組の罰ゲームが『粉を浴びる』→『冷却噴射ガスを浴びる』に変化した訳とは?」(7月14日、日刊サイゾー)
最近、ヴァラエティ番組のドッキリ企画や罰ゲームに於て、タレントや芸人がプシューッと白い何かを浴びせられ、「冷たっ!」、「ヒャッ!?ビックリしたあ~。」というリアクションを目にする機会が沢山在る。
ドッキリ企画や罰ゲームでは、嘗ては粉を浴びる→咳き込むというのが一般的だったと思うのだが、其れが何時からか、粉では無く冷却噴射ガスを浴びるケースが一般的になっている気がする。
こうした変化は何時頃から、何故起こったのだろうか。衣装のクリーニング代等の関係なのか。
多数のヴァラエティ番組を始め、テレヴィ・舞台の美術プロデュースを手掛ける株式会社ヴァンダライズ代表の佐藤研英さんに聞いた。
「ドッキリ等の企画で使用される物が、粉から冷却噴射ガスに切り替わったと認識した時期は、4~5年前だと思います。」。
・粉の場合、汚れる為、美術会社的には設置・撤収が面倒。
・タレントが粉を浴びた後、着替え、シャワーの為に収録が中断になってしまう。
・タレントの着衣が借り物だった場合、買い取りになってしまう。
・呼吸困難の可能性。
・CO2噴射機の技術向上(人体に無害とか軽量化、料金とか。)。
「唯、一番の理由は番組制作の予算の減少だと思います。先述の様な理由で収録時間が遅くなり、スタッフのタクシー代が掛かってしまったり、出費が多くなってしまったりする事が大きな理由だと感じています。」。
確かに、粉を浴びるケースと違い、冷却噴射ガスの場合は、瞬時に消えて行くだけに、後片付けも楽そうだし、時間の短縮になるというのも頷ける。
良い事尽くめには思えるが、実際、こうしたドッキリ等で、事故が起こった等という事は在るのだろうか。
「事故が在ったりした事例は聞いていません。唯、何時か起こるという意識が余り無いというのも、否定出来ません。」。
粉→冷却噴射ガスの変化は、技術的向上による部分が在るだろう。だが、「予算の縮小」許りに拘ってしまうと、危険性等に付いて充分な検証が為されていない可能性も出て来る。
「節約という事で言うと、専門的なテレヴィ美術会社や技術会社を予算削減の為に局内のスタジオ収録から締め出しているという現状も在ります。其の結果、決まった人間との付き合いが多くなり、事故が起きても『なあなあ』で済ましてしまう事も少なくないんです。資金力の低下が、隠蔽体質に繋がっていると言えるのではないでしょうか。」。
本来は笑いを提供する筈のドッキリ企画や罰ゲームで、事故等という笑えない結果にならない事を願う許りだ。
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「ドッキリ企画や罰ゲームで、粉を浴びる演出から冷却噴射ガスを浴びる演出へと切り替わって行った理由。」に行いて、深く考えた事は無かったが、煎じ詰めれば「番組制作の予算の減少」に在るというのは、「成る程。」と思わざるを得ない。
予算が減少しても、スタッフが知恵を絞る事で、番組のクオリティーを下げない事は可能。唯、其れが上記の様に、「出演者に対する危険性等を軽んじる。」事に繋がっているとしたら、大きな問題だろう。
先日、御笑いタレントの春一番氏が、47歳の若さで亡くなった。「度を越した飲酒により、死期を早めてしまった。」という感は在るが、コラムニストの吉田豪氏の「死期を早めてしまったのは、酒だけが原因では無かった。」という指摘は、考えさせられる物が在った。当該部分を抜粋する。
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世界一のアントニオ猪木芸人・春一番死去。親交が在った殆どの人が「春ちゃんは飲み過ぎだったから・・・。」とコメントしていて、確かに「こんな飲み方を続けていたら、10年持つ人生が、3年や4年で終わってしまうかもしれない。」って位の飲みっ振りだったのは事実なんですけど、「お笑いウルトラクイズ」【動画】でカレー粉塗れになったのを切っ掛けに乾癬という皮膚病になり、治療の為、免疫抑制剤を飲む様になったら副作用で腎不全&肺腫瘍になり、其れで医者が見放す位迄ボロボロになった事を思うと、酒だけじゃ無くて、昭和の出鱈目な番組の被害者でも在ったたって気がします。
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此の話が事実だとしたら、「笑いを取る代償として、1人の人間の命を縮めた。」という事になる。「(春一番氏)自らが遣った事なのだから、自己責任だ。」と言う人も居るだろうが、売れっ子でない限り、「スタッフの言い成りにならないと、仕事が貰えない。」という面は在ろうし、「自己責任」の一言で済ませてしまうのは気の毒な気がする。況んや、其の結果として大怪我をしたり、人生が狂ってしまったとしたら・・・。
「ヴァラエティ番組の無謀な演出により、出演者が大怪我をしてしまった。」というのは、昔から在ったりする。大昔だが、「猛獣の入った檻に近付けられて大怪我をした。」なんて事が在ったと記憶しているし、其れ程昔で無くても、「無謀な冬山ロケで凍傷を負い、指4本を切断。」とか「水上スキー用のゴムボートに乗り、ゲレンデを滑り降りてタイムを競うゲームで腰骨を折ってしまい、一時は全身麻痺により、身体が動かせなくなってしまった。」というのも。何れも“被害者”は若手の御笑いタレントで、彼等が苦しんだり怖がったりしている姿を見て、ヴェテランの御笑いタレントが大笑いするという内容。
「水上スキー用のゴムボートに乗り~」という事故を起こした番組では、最近もドッキリ企画で「無防備な御笑いタレント達を、背後から跳び蹴りして、プールの中に蹴り落とす。」というのが在った。「同じドッキリを2回行い、2回目は被害者も遣られる事を判った上でのドッキリ。」という内容。実際には2回共、遣られる内容を判っていたのかもしれないが、もし判っていたとしても、あんなに強烈な跳び蹴りを背後からされたら、大怪我の可能性だって在るだろう。