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「『忘れない。』本気のSMAP義捐金」(3月11日、日刊スポーツ)
東日本大震災から、丸3年が経過した。SMAPがフジテレビ「SMAP×SMAP」で続けて来た義捐金告知も、丸3年を迎えた。震災当時、TVを通じて「息の長い支援が必要。」と訴えた芸能人は多いけれど、番組で3年間休まず実践して来たのは彼等だけだ。
SMAPが義援金の御願いをしているのは、番組のエンディング。東日本大震災復興支援財団の振込先を記した画面に5人で並び、「復興の為には、未だ未だ皆さんからの支援が必要です。引き続き支援金の受付を行っております。宜しく御願いします。」と一礼する。フジによると、映像は使い回しでは無く、収録で5人集まる際に必ず撮り直している。此の3年間、常に最新の思いで呼び掛けて来たのだ。
同局では「メンバー5人の強い思いで始まった物で、番組全体でずっと続けています。」。震災3年の節目を翌日に控えた10日の放送では、被災地を訪問した当時の映像を振り返り乍ら、「此れからも僕等SMAPは、復興を願い続けています。」と、4年目の決意を語った。
当たり前の様に遣っているけれど、様々な人の損得勘定と番組カラーが交錯するヴァラエティー番組では、先ず実現しない事だ。タレントが本気でなければ続かないし、スタッフ、スポンサーが志を共有している一体感に、放送18年の重みを感じるので在る。
何をしても斜めに見る人は居る。彼等も悩んだ筈だが、木村拓哉は震災後から1年後にゲスト出演した「東日本大震災復興支援財団」の報告会で「忘れ無いという事を、1つのモチヴェーションとして保ちたい。義捐金の告知は、絶対無くさない様にしたい。」と揺るぎ無かった。
10日に行った主演ドラマ「宮本武蔵」(テレビ朝日、15日、16日午後9時)のPR会見でも、此の3年に付いて「同じ歳月だが、被災者の方には長い時間だと思います。今後、御互いに共に前に進むに当たり、其のずれ、時差を解消出来れば。」。被災地を訪れて受けた衝撃と思いを、5人で持ち続けている。毎週の呼び掛けに「忘れられていない。」と励まされている人も多いと思う。
(後略)
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以前にも書いた事だが、「ヴォランティア活動やチャリティー活動(全てを自身の利益にする様な物は論外だが。)をしている人に対して、『偽善だ何だ。』と批判する“だけ”の人よりは、仮令偽善的な面が在ろうとも、実際に行動している人の方が尊い。」と自分は思っている。「SMAPXSMAP」は見ていないけれど、番組内でずっと義捐金告知を続けて来たSMAPのメンバーやスタッフ達には、心から敬意を表す。
「言うは易く行うは難し」と言うけれど、「志を持って継続する。」というのは本当に難しい事。3年間継続し続けて来たというのも凄いが、もっと長期間、或る事を継続して来た方も。
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「卒業オルゴール:匿名女性の50回目プレゼント 甲府」(3月11日、毎日新聞)
甲府市の山梨県立盲学校で11日に卒業式が在り、記念のオルゴールが卒業・修了生8人に1つずつ手渡された。オルゴールは匿名女性から毎年寄付され、今年が50回目となった。
生徒がクラリネットを紛失した事が新聞で報じられたのが切っ掛け。新品の楽器が届き、其の後、オルゴールが送られる様に。今年も「神様の御守りを祈ります。」との点字のメッセージが添えられていた。
オルゴールから流れる曲は、卒業シーズンに歌われる、いきものがかりの「YELL」【動画】。生徒達は「苦しいと思った時に、耳を傾けたい。」と、半世紀のエールに感謝を語った。
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オルゴールから流れる曲が「YELL」という事を考えると、最初にオルゴールを送っていた方から肉親等に“代替わり”されている可能性も在るが、仮に同じ方が送り続けているとしたら、1回目の時に20歳としても70歳を迎えられている訳だ。こんなにも長期間、優しい思いを持ち続けておられるというのは、本当に頭が下がる思い。
3年前に報じられ、今も忘れられないニュースが在る。此方に詳細が記されているが、山口県下関市の福祉施設施設に、「三太郎」という差出人名で、寄付金を送り続けて来られた方が居た。1970年1月、300円という金額で始まり、以降は毎月一定の額が送られて来て、其の金額は徐々に増えて行き、1万円が送られて来た月も。本名は明かさず、住所も記されていないが、其の代わりに毎回、気持ちの籠った丁寧な手紙が添えられていたと言う。
しかし、2009年12月28日に届いた手紙には「此の便りを最後にする事にしました。初めが在れば、必ず終わりが在ります。何時迄とか随分考えましたが、私の人生の1つのけじめにしました。」等と記され、其れが最後となったという事だった。40年間に亘って、其れも毎月、寄付金を送り続けて来たというのは、生半可な気持ちで出来る事では無いだろう。
「寛容さを無くし、バッシングする相手を四六時中捜し求めている様な人間が増殖している昨今。」だからこそ、こういったニュースにはホッとさせられる。
最悪のケースに陥った時、本当の“友”が判るって言いますよね。
「猿、狐、兎の3匹が、山の中で力尽きて倒れているみすぼらしい老人に出逢い、彼等は老人を助け様とする。猿は木の実を集め、狐は川から魚を捕り、其れ其れ老人に食料として与えるも、兎だけは結果的に何も取って来る事が出来なかった。其処で兎は、猿と狐に頼んで火を焚いて貰い、自らの身を食料として捧げるべく、火の中へ飛び込んだ。」という有名な話が在りますが、決して裕福では無い、寧ろ貧しい環境下に在るのに、「何とか助けて上げたい。」と、被災した人達に寄付をしてくれた人達が居る。こういう“友”は、絶対に裏切ってはいけないし、大事にしないといけない。
ハリウッド・スターは結構政治的な言動を見せる人が少なく無いですが、日本の場合は余り見受けられないですね。個人的には、「日本のスター達が、政治的な言動をもっとしても良いのでは。」と思っていますが、でも、宗教色が極めて強かったり、自身の主張を他者に強いたり、相容れない相手を愚弄する様なのは論外。某大物俳優(亡くなられた実兄も有名俳優でしたが。)なんぞは、主張が異なる人達に対する批判が余りにも野卑で、「悪い意味でネット右翼と全く変わらない。もっと真面な人だと思っていたので、凄く残念。」と感じましたし。