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没収試合:スポーツの試合に於て、一方のチームに起因する何等かの事情により、試合の開始又は続行が困難となった場合、或いは試合の結果に影響を及ぼす様な重大な違反行為が在った場合に、起因となった側のチームを自動的且つ強制的に敗戦扱いとする試合の事。「試合の開始・続行を、一方のチームが放棄した。として、“放棄試合”と称する事も在る。トーナメント戦の場合、試合を行わずに勝敗を決する事から、“不戦勝(又は不戦敗)”と称する事も。
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滅茶苦茶興味深い内容の本を、現在読んでいる。プロ野球に関する本なのだが、其のタイトルを目にした瞬間、ぐっと心を鷲掴みされてしまった。又、扱われているテーマが何とも魅惑的で、「是非読まなければ!」と思い続けていた。読み終えたら直ぐにレヴューを書く予定だが、其の本の中で取り上げられていたのが「没収試合」に付いて。
野球に於ける没収試合の具体的な規定に関しては、此方に詳しく記されている。興味が在れば、読んで戴きたい。
そして、日本のプロ野球リーグに関して言えば、没収試合は過去に「10試合」在るそうだ。詳細は此方を読んで戴きたいが、簡単に纏めると次の通り。赤太字のチームが、敗戦チームとなった方だ。
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「日本のプロ野球リーグに於ける没収試合」
① 1946年5月20日「パシフィックvs.セネタース」(西宮球場)
② 1946年5月23日「パシフィックvs.グレートリング」(西宮球場)
③ 1946年5月24日「パシフィックvs.阪急軍」(西宮球場)
④ 1946年5月26日「パシフィックvs.グレートリング」(西宮球場)
パシフィックの“ルール違反”により、4試合が“遡って”没収試合となった。(5月26日の試合は、パシフィックが勝利していたが。)
⑤ 1946年9月27日「セネタースvs.ゴールドスター」(西宮球場)
試合当日、セネタースの選手達は「今日の試合は雨で中止。」と“勝手に”判断し、外出してしまった為、挙行可能となった試合に(最低人数の)9人が揃わなかった事で、没収試合となった。
⑥ 1947年6月6日「阪急ブレーブスvs.南海ホークス」(後楽園球場)
試合当日、後楽園球場に確認する事無く、「今日の試合は雨で中止。」と阪急ブレーブス側が判断してしまい、挙行可能となった試合に(最低人数の)9人が揃わなかった事で、没収試合となった。
⑦ 1950年8月14日「南海ホークスvs.大映スターズ」(県営富山野球場)
塁審の判定に納得しない南海ホークスの選手達が守備に就く事を拒否した為、没収試合となった。
⑧ 1954年7月25日「大阪タイガースvs.ドラゴンズ」(大阪球場)
球審の判定を不服とした大阪タイガースの選手1名及び監督が、球審に対して手を出し、両者は退場宣告を受けるも、当該選手が其の儘試合に出続け様とした(退場宣告が、良く伝わていなかったらしい。)事で、観客がグラウンドに乱入し、収拾が付かなくなった事から、「此の責任はタイガース側に在る。」と判断され、没収試合となった。
⑨ 1967年9月23日「タイガースvs.大洋ホエールズ」(甲子園球場)
球審の判定に抗議した際、タイガースの監督が球審に手を出し、退場宣告を受けるも、此の宣告を不服としたタイガース側が試合続行を拒否した為、没収試合となった。
⑩ 1971年7月13日「阪急ブレーブスvs.ロッテオリオンズ」(西宮球場)
球審の判定を不服とし、手を出したロッテオリオンズのコーチが退場宣告を受けるも、ロッテオリオンズ側が納得せず、試合続行を拒否した為、没収試合となった。
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1971年7月13日の試合を最後に、没収試合は約53年間発生していない事になる。