女優の岡江久美子さんが今日、新型コロナウイルス感染症による肺炎の為、63歳で亡くなられた。岡江さんは今月3日に発熱し、「4~5日様子を見る様に。」と言われていたが、6日朝に容体が急変。緊急入院した大学病院でICUに入り、人工呼吸器の治療を受けていたと言う。「昨年末に初期の乳癌手術をし、1月末から2月半ば迄放射線治療を受けていた事で、免疫力が低下していたのが重症化した原因と思われる。」と、所属事務所は発表。「容態が激変する。」というのが新型コロナウイルス感染症の特徴と言われているが、先月の志村けん氏同様、岡江さんの死は余りにも衝撃的だし、「誰にでも、こういう可能性が在るのだ。」という事を、改めて思い知らされた。合掌。
朝日新聞の情報によると、「4月22日23時30分時点で、我が国の新型コロナウイルス感染者数は11,993人、其の内亡くなられた人数は299人。」との事。致死率は「約2.49%」という事になる。先日、「イギリスでは、新型コロナウイルス感染者の致死率が非常に高い。」と報じられていた。環境の違い(医療体制や衛生状況、感染検査の実施状況等。)が大きく影響しているとは思うけれど、「国によって、新型コロナウイルス感染者の致死率が大きくばらついている。」のは確かだ。
少し古いデータになってしまうが、4月7日の東亜日報によると、「6日時点で感染者が5,000人を超える国の内、イタリアの致死率が12.3%と最も高く、続いてイギリス(10.3%)、オランダ(9.9%)、スペイン(9.6%)、フランス(8.7%)等、欧州諸国の致死率が高かった。イスラエル(0.6%)、オーストラリア(0.7%)、ロシア(0.8%)、ドイツ(1.6%)等は低く、アメリカは2.9%、韓国は1.8%。」との事。
先日ネット検索中、辛坊治郎氏が医者へのインタビューで、日本の高齢者は年間100万人以上、毎日300人近く死亡し、そのうち40%は肺炎で亡くなっているが、という発言をしている記事を見かけました。
どういう意図での発言だったか途中まで読んで止めたのでわかりませんが、この数字と日本の現状から推測すると、感染が疑われる人のPCR検査さえままならない状況で、病死者のPCR検査がどこまでなされているのか疑問に感じます。
別の病気が悪化しての死亡だとしても、検査がなされないなら新型コロナ感染の可能性だってあるわけで、特に高齢者の場合は直接の死因の40%が肺炎というのなら尚更に。
また感染していても80%が無症状といわれているとき、無作為の大量検査をしない=母集団の数字が分からない、中での感染者数や死亡者数から感染率、死亡率を算出して何の意味があるのかと思います。
安倍応援団の某政治評論家がTV番組で、「安倍政権はずっと以前から、病死者のPCR検査を全て行っている!」と大見えを切っていましたけれど、全くの事実無根だった事が明らかになりました。ずっと前より感じていたのですが、「安倍政権のしている事は全て正しい!」という論調(其の逆も問題とは思いますけれど。)許りする人間を、何故メディアは有難がって重用するのだろうか?メディアの責任というのも、非常に大きいと思います。
「母集団の数字が判らない。」、確かに此れは重要な事ですね。遅きに失した感が在りますけれど、献血の際に本人の同意が得られた場合、一定数に対し「コロナウイルスの抗体検査」を行い出したとか。「検査キットの性能評価と共に、感染している人や過去に感染した人の血液に現れる抗体の保有率を調べ、特定の地域で何の程度、感染が広がっているかを把握するのが目的。」だそうです。
ニューヨーク州では「州内で無作為に選んだ3千人に対し、新型コロナウイルスの抗体検査を行った結果、14%近くの人が抗体を持っている事が明らかになった。」とか。中には、特に症状が出ない儘に治癒してしまった人も多そう。軽症だったのに、数日で激変してしまう人が居る一方、無症状の儘治癒してしまっている人が少なくないとしたら・・・此のウイルス、思っている以上に謎が多いです。