*********************************
「エッ、こんな事で不審者扱い!?『左様ならと挨拶』、『自転車で追い抜き』・・・」(3月24日、J-CASTテレビウォッチ)
昼下がりの公園で子供達が遊んでいた所、40代の痩せ型の男が「左様なら。」と声を掛けた。唯、其れだけの事だったが、警視庁の不審者情報の1つとして、ホームページに掲載された。今月11日(2015年3月)午後3時50分頃、東京都北区での出来事だった。公園で子供に挨拶する事も出来ない時代なのか、賛否が在る様だ。
リポーターの原元美紀が街で聞くと、「僕も偶に『御早う。』とか『バイバイ。』とか言ったりします。其れも不審者に入っちゃうんですかね。」と訝る男性も居れば、「色々事件が在るので、声を掛けられると危ないと受け止めるかもしれない。」と心配する母親も居た。
北区で子供達への「挨拶運動」を続けている町会長は、「挨拶運動の一環として声を掛けているが、変に捉えられると困るので、言い辛い事も在る。」と困惑気味だった。
警察の不審者情報には、「左様なら。」の他にも在る。東京では「生徒が下校中に、男から『おー。』と声を掛けられた。」、大阪では「小学生の男子児童が歩いていたら、見知らぬ男が後方から無言で、早足で歩いて来た。」、京都では「夜、女子中学生が自転車で帰宅中に、自転車の男が付いて来て、追い抜き、立ち去った。」という物だった。
スタジオでは「えっ。」、「其れだけの事!?」と驚きの声が上がった。
コメンテーターの岩上安身(ジャーナリスト):「こんな情報を発信している警察はおかしいですよ。こんな事をのべつ幕無しに発信されていたら、親だってナーヴァスになりますよ。今は声を出し合う事で、地域の中でより安全を高める方が重要です。」。
司会の羽鳥慎一「とは言え、内の子供には『気を付ける様に。』という事ではないでしょうか。難しい所ですね。」。
*********************************
近年、子供を狙った卑劣な事件が少なく無いし、子供を取り巻く環境の変化というのも在るので、親達がナーヴァスになってしまうのも理解は出来る。
警察だって本音で言えば、“何でも彼んでも不審者的な情報発信”はしたく無いのだろうが、万が一「子供を狙った事件が発生した際、其の犯人に関する不審者情報が事前に寄せられていたにも拘らず、警察サイドが『こんな情報は取るに足りない。』として発信していなかった。」ならば、警察に対する猛バッシングが起こる事を懸念し、取り敢えずは全てを発信している面が在るのではないだろうか。
とは言え、「左様なら。」とか「御早う。」等と挨拶しただけで、不審者として通報されてしまうのは、「何だかなあ。」という感じ。「小学生の男子児童が歩いていたら、見知らぬ男が後方から無言で、早足で歩いて来た。」や、「夜、女子中学生が自転車で帰宅中に、自転車の男が付いて来て、追い抜き、立ち去った。」というのが不審者と判定されてしまうならば、大声で歌でも口遊み乍らとか、「私は不審者じゃ在りませんよ。」と連呼し乍ら、追い抜いて行ったりしないといけないのか?其の方が余程、不審者っぽいけれど。
ギスギスした世の中に、どんどん変わって行っている様な気がする。