ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

社員旅行が好きなんて・・・

2004年11月11日 | 其の他
AERA(11月8日号)」で「社員旅行が好き 若手社員の増殖」という特集が組まれていた。

自分はずっと海外畑の仕事をして来た。御粗末な英語力なので苦労も多く、海外の仕事をしていて良かったと思える事は殆ど無かったのだが、「盆暮れの付け届けの習慣が無い事」と「社員旅行が無い事」が数少ない良い事だった。自分達が入社する以前には、社員旅行が行なわれていたらしいのだが、長期出張が多くなり、日程調整が難しくなった事や、「休みの日に迄上司の顔を見たくない。」という若手社員の抵抗等も在って、何時の間にか立ち消えになったらしい。一度、昔を懐かしむ上司の提案で、社員旅行復活の提案がされた事が在ったのだが、「賛成者=上司、反対者=中堅&若手社員」という見事な結果と相成って、反対者圧倒的多数で御破算となった。かく言う自分も、”当然ながら”反対票を投じた。

その様な経験をして来ているだけに、「本当に社員旅行が好きな若手社員が増えてるの?」という驚きの気持ちを禁じ得なかった。

旅行会社の人間のコメントが載っていたのだが、社員旅行を実施する企業数の減少に歯止めがかかっているのは事実らしい。参加者を増やす為に「自由行動の時間を増やしたり、女性でも楽しめる様に宴会をパーティー形式にする。」等、会社側の工夫による部分も多いのだが、それにも増して「社内コミュニケーションの場として見直されて来ているのではないか。」という事。

社員旅行が楽しいと思っている若手社員に、その理由を尋ねた所、「仕事を覚えるにつれて、上司や先輩社員に仲間意識を感じる様になり、社員旅行が楽しくなったから。」、「社員旅行では、職場では窺い知れなかった上司や同僚の新たな一面が見られ親密感が増した。又、自分が周囲にどう見られていたか判って良かったから。」、「社員旅行は、上司や同僚に仕事の問題点や将来的な方向性を聞いたり、自分がやりたい仕事の内容やアイデアをアピールする絶好の機会だから。」というコメントが載っていた。

又、記事では、社員旅行を始め、社内行事に積極的に参加したいと考える若手社員が増えて来た背景に、「若手社員の孤立化」が在るのではとしている。

不況で企業が新卒の採用を手控えた事で、今の若手社員には”少し年上”の先輩や同僚が居ない人が多い。一昔前では、2、3歳年上の先輩社員に飲んだ席で聞いたりして、簡単に解決した様な問題(社会&社内常識等)でも、年が近くて相談し易い相手が居ない事で、一人悩みを抱え込んで孤立化してしまう若手社員が多いのではないかと。リストラによる社員減少や、成果主義の導入で業務負担が増大した上司や先輩社員には、若手社員の面倒をじっくり見る余裕もなく、年が近い人間であっても派遣社員やアルバイト等、勤務形態が違う場合が有り、気軽に相談したり、愚痴をこぼせる対象にはならない事も、孤立化に拍車を掛けているのではないかと。こういった孤立化が、若者の離職率の高さの一因にもなっているのだという。

孤立感や不安感を少しでも払拭しようと、上司や先輩社員と落ち着いて話せる社員旅行で、自分の居場所を見付けたい若手社員が多いのではないかと結論付けている。

確かに、自分が若手社員の頃は、酒の席等で判らない事を気軽に相談したり、愚痴をこぼせる先輩社員が居た。年が近い先輩社員がそれなりに居たので、話易かったのも事実だ。でも、それよりも上の世代とも”気軽”にではないものの、色々相談したりしていた。社員旅行という存在がなくてもだ。

決して積極性に富む自分ではないが、相談する機会が無ければ無いで、自ら作り出すしかないと思っていた。社員旅行という”上から与えられた”機会に期待しなくても良いのに・・・と、社員旅行嫌いの自分などは思ってしまうのだが・・・。
コメント (4)    この記事についてブログを書く
« 堀内監督だけ一方的に責めら... | トップ | 今年の”このミス”で、「追憶... »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (redsox2004)
2004-11-11 14:21:05
まあマスコミのことですから、一部の現象をあたかもすべての人の現象とみなしている感がありますが・・・。

ただ若い人がなんだかんだ言いながら他の人(より上の年代)との交流を望みつつも実際にはその望みがかなえられてないことは確かでしょう。マジメな子ほど変な「自己啓発セミナー」にはまったり・・・。わけのわからん宗教的ノリの怪しいベンチャー企業に入ってしまったり・・・。
返信する
ふと気付けば、 (nene)
2004-11-11 21:33:24
フレックスタイムというものが導入されて、

定時後に飲みに行く、という習慣もなくなり、

酒の席そのものが減っている気もしますね~。



確かに「すぐ上の先輩がいない」というのは気の毒かもしれませんが、

giants-55さんの仰るとおり「機会を作ってもらわないとコミュニケーションできない」というのも。。。
返信する
>redsox2004様 (giants-55)
2004-11-11 23:47:46
初めまして。書き込み有難うございました。



基本的に、書き込みして下さった方のブログへ、直接レスを付けさせて戴く形を取っているのですが、貴ブログが見当たりませんでしたので、こちらに書き込む失礼の段を御許し下さい。



一部の現象を以ってして、須らく主流である様な書き方をマスメディアがする事は確かに有りますね。「客が大絶賛する美味しい御店」といった類の記事も、得てして大して美味くなったりするものです(笑)。



社員旅行に”好んで”参加する若手社員が増えているのかどうかは、個人的にも本当かなあ?と思ってしまいますが、自己啓発セミナーや新興宗教にはまってしまう若者が決して少なくないのは事実。仰る様に、「誰かと関わりたい。」、「誰かに悩みを聞いて欲しい。」と感じながらも、身近な場所でそういった機会を見出せないんでしょうね。



記事でも書きましたが、それならばそれで、自ら社内でそういう機会を作り出せば良いのにとも思いますが、「傷付くのを極端に恐れる」嫌いが見受けられる若い世代にとっては、社内ではなく、悩みを抱えた者が集う場所に参加する方が精神的に楽なのかも・・・。



これからも宜しく御願い致します。
返信する
確かにそういう傾向ですね (やまさわかつまさ)
2004-11-12 09:11:01
私も転職前の会社では

会社全体での社員旅行は廃止されました。

変わりに個々の部署でイベントを行っていました。

私はいわゆる「宴会部長」(部長ではなかったですが…)でして幹事役を毎回勤めていました。

そこで1番腐心したのは若手社員に参加を促す事でした。

「休みを潰してまで行きたくない」

「上司にいらん気を使いたくない」

等言われたものです。

言われている私自身も同様の考えでしたので、内容を考えるのに苦心しました。



「居場所を見つけたいから参加したい」

というのはgiants-55様同様「??」ですね。

まあ、居場所があっても無くてもあんなしち面倒くさい物は私はごめんですが…。

返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。