ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

”信念の政治家”ならば

2006年11月28日 | 政治関連
郵政民営化法案に反対した事で自民党を離党し(させられ)、無所属の立場で昨年9月に行われた衆議院議員総選挙を闘い当選した議員達。所謂「造反組」と呼ばれる彼等の中で、無所属議員のままで居た12人全員が、昨日自民党に復党願を提出した。「兎に角、自民党に戻れれば良い。」といった気持ちが見え見えだった彼等だけに、それこそスキップを踏みながら自民党に向かったのではなかろうか。

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[復党願]

この度の安倍政権発足に伴い、安倍晋三首相の目指す安倍改革を共に推し進め、自民党の更なる発展に寄与したいと思い復党を申請致します。宜しく審議される事を望みます。
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復党の条件として中川秀直幹事長が要求していたのは、復党願と誓約書の提出だった。

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[誓約書]

離党勧告処分の対象となった行為は遺憾で在り重大な責任を認識しております。今後は広く国民の理解が得られる様真摯な取り組みをして参ります。次の事を自民党及び有権者に対し誓約致します。

一、党則を順守し、党員としての義務を忠実に履行すると共に、国民の奉仕者として党活動に尽力する。

一、安倍首相の所信表明を全面支持すると共に、国民に約束し国会で成立した郵政民営化を含む政権公約の実現に邁進し、国民の真の期待に応えるべく努力する。

一、誓約に違反した場合は政治家としての良心に基づき議員辞職する。(一部議員は「身を処する」。)

誓約書が公表されても異議在りません。
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「全て私が悪うございました。これからはどんな御命令にも一切逆らわずに盲従致しますので、自民党に兎に角置いて下さい!」という事か。言っちゃ悪いが、安倍首相が「私の履いている履を舐めろ!」と命令すれば、こんな誓約書に唯々諾々と署名して提出する様な変節者達ならば、喜んで舐めるに違いない。

これも民意、あれも民意、多分民意、きっと民意♪」という記事の中で、「郵政民営化に賛成している自分だが、その主張には相容れないものが在るものの、造反組の中では唯一平沼赳夫氏の姿勢は評価している。」と記した。彼が確固たる信念を持っているというのも然る事乍ら自らの信念を目先の利益の為に放棄するのは、自分の子供達に対して親として示しが付かない。と語っていた事が”人間として”魅力を感じたからだ。”信念の政治家”と称される彼だけに、断固として信念を貫いて欲しいと思っていた。

結果として、平沼氏は復党願は提出したものの誓約書の提出は拒否した。当初、「信念は曲げられない!」と復党願の提出すらも平沼氏は拒んでいたというが、残りの11議員に説得されて復党願だけは提出する事になったとか。平沼氏曰く、「あんな屈辱的な誓約書は書けない。皆さん(造反組)との御付き合いも在るから復党願は出した。私だけ(誓約書が)付いてないから受理されないだろう。」と。

無所属議員の立場では、自身の政策を推し進める上で色々制約が在るのは確かだろう。政党、それもより大きな政党に所属していた方が、その意味では有効なのも事実だ。だが、彼等にそんな高邁な思想や信条が在るのだろうか?「国民の為に身を粉にして働きたい!」という思いでは無く、自分には「寄らば大樹の陰」といった兎に角、自民党に戻れればそれだけでOK!というさもしさしか感じられない。

平沼氏の対応は一見”筋を通した”様には見える。だが本当に”信念の政治家”ならば、周りがどう言おうと何だろうと、として誓約書のみならず復党願をも提出す可きではなかった。自民党内で「中川幹事長の遣り方は厳し過ぎる。」という声が少なからず上がっている中、平沼氏がどんな言い訳をしようとも、「誓約書はこれ迄の言動から提出は出来ないが、復党願だけでも出しておけば、もしかしたら党内の同情論に流されて復党が許されるかも。」といった助平心が在るのではないかと思えてしまう。ホイホイと誓約書に署名し、政治家の魂を自ら捨て去った11議員よりはましだが、期待していただけに平沼氏の対応に幻滅したのも事実だ。

平沼氏を含めた12人の議員達に、「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」で一躍人気者となった”エンペラー吉田”氏の名言を送りたい。

偉くなくとも正しく生きる~!それが私の信念です。こちらで動画が見られます。)

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8 コメント

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残念でなりません。 (toshi16)
2006-11-28 09:10:46
 今回の問題、僕は執行部の判断自体にも問題ありですね。
執行部は否定していますが、今回の決定参議院選挙対策といった声があります。
それは、ある意味それは本当だと思います。
自民党岐阜県連はいま、分裂状態であります。
造反議員がでたところでは、似たような状況ではないでしょうか。

自民党岐阜県連の先日行われた総会(正式な会の名前は忘れた)では、途中退室者が続出したばかりか、同日行われた、野田聖子と旅行会に参加した党員もいたようです。

今回の執行部の決定をいくら民意が批判しようが、新聞報道が批判しようが党員は歓迎者がたくさんいるということでしょうか。

結局、有権者のための選挙ではなく党員のための選挙ということでしょうか。

それでは、いままでの政治と同じではないでしょうか。

有力な支持団体と決別してでも、郵政民営化を達成した前回の選挙の志はなんだったのでしょうか。

いまここで、彼等と決別すればあたらしい政治にまた近づいたのではなのでしょうか。

そうかんがえると、残念な気がしてなりません。


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見苦しい (マヌケ)
2006-11-28 18:03:29
会見のコメントにはあきれました。 平気で嘘をつき人々の信頼を裏切るような面の皮の厚いやつらでなくては政治家にはなれないのでしょうね。 信念とか志を貫くとか政治家としてのポリシーを捨てた者に国政に携わる資格があるのだろうか? 郵政に関しては主張の正しいか正しくないかは別問題であって、彼らを支持した多くの人々の気持ちはどうなるのでしょうか。 まあ、どうせこんなことになるだろうとは思っておりましたが。 バカバカしい。 何が美しい国や?
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Unknown (やま)
2006-11-28 22:37:18
ずばり、政党交付金の為でしょう。
11人復帰で交付金2億5千万円増額です。
年の瀬間際でドタバタする理由が他に無いですよ
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やっぱり自民党 (アラメイン伯)
2006-11-28 22:38:25
いったい去年の選挙は何だったのでしょう?
刺客候補とかマスコミは派手にいいたてたけど、内閣として郵政民営化で選挙にうってでた以上は反対する候補の選挙区に対立候補をたてるのは当然のこと。
その姿勢を有権者は支持して自民党は大勝したのだから、その民意を重いはず。

結局は自民党って政策で結びついてる政党ではない。
利権によって団結している政党なの。
最近、知事の多選が批判されてるけど自民党政権なんてのは、独裁国家クラスの長期政権。
やはり。政権交代がないと利権優先になりますね。
造反組の支持団体が復党を望むのも利権があるからでしょう。
こんなので子供がマトモに育つでしょうか?
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>マヌケ様 (giants-55)
2006-11-29 01:07:28
書き込み有難うございました。

復党願及び誓約書を提出した造反組の11議員。その中の4名が昨日弁明会見を開いていましたね。どんな御為倒しを口にするのだろうかと思っていましたが、もう呆れ果てるを通り越し、余りにも馬鹿馬鹿しくて笑ってしまいました。

「郵政民営化自体に反対していた訳では無く、その進め方が余りにも乱暴だった事に反対していたのだ。」という言い種は未だしも、「私は郵政民営化に反対とは一度も言っていない。郵政民営化には賛成だ。」と言い放った御仁の面の皮の厚さは相当なものと感じました。そうなるとあの御仁の替え玉か、それとも幽体離脱でもして勝手に別人格が反対票を投じたとでも言うのでしょうかね。「郵政民営化には一貫して反対だったが、参院選の結果を鑑みると民意は『賛成』に在る事を思い知らされたので、熟考した結果賛成する事にした。」という方が余程支持出来ます。

あんな嘘を平然と言える輩が、国民の代表とは全く情けない限り。まあ記者会見を開いただけ、未だましと思わなければいけないのでしょうかね。残りの7”匹”はこのまま記者会見も開かずに、幕引きしようとしているみたいですし。

こんな厚顔無恥でポリシーも無い輩が政を司っている国を、まともな国民はどう愛せというのでしょうか?こんな政治”屋”に愛国心云々を口にして欲しくないし、愛国心に纏わる議論に加わって貰いたくないです。
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武士の情けあれど武士の一分はなし (マヌケ)
2006-11-29 09:51:22
記者会見は党から本人たちへのイジメのようにも思えました。 誓約書は踏み絵。 党としては最後は一枚岩でなくてはならないことは理解できます。 しかしそれぞれの政治家の意見や主張が同じ党内で100%一糸乱れず同じ方向にあるというのはむしろ異常なことです。 反対意見賛成意見あれど最終的には党の考え方として出たものにそれでもあえて異を唱えたわけですから屁理屈を並べて元に戻ることは恥です。 その恥をも知らぬ、政治家の一分も持たぬ者だということがこれでわかったわけです。 お情けにすがる弱弱しい者、それでも支持するおかしな地元有権者。   
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>マヌケ様 (giants-55)
2006-11-29 20:38:32
書き込み有難うございました。

他の11議員は別にしても平沼氏が”英雄として”復党する事は、自身の存在意義を低めるだけの中川幹事長にとって、”辱め”というハードルだけは是が非でも外せないものだったのでしょう。個人的には、造反組を復党させる”ならば”、昨年の衆議院議員選挙を「郵政民営化に賛成か反対かを問う選挙」と自民党が位置付けた以上、今回の様な厳しい措置は至極当然と思いますが、如何せん復党を認めるには時期が早過ぎるでしょうね。

それにしても、これ迄自党所属の議員が疑惑を掛けられただけでは無く逮捕された場合でも、野党からの辞任勧告に対して、「政治家は選挙民から選ばれた存在で在り、他者が辞任を要求すべき筋合いのものでは無い!」と只管突っ撥ねていた”筈”の自民党。それが今回は、「言う事聞かない場合は議員を辞めろ!」と通告する矛盾を国民にはどう説明する気なのでしょうか?
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お久しぶりです (自選孝)
2006-11-29 22:38:31
郵政民営化の是非が焦点と言われた選挙からもう1年以上が経つのですね。

単純に造反組は戻らないものという認識があったので、今回の復党話のニュースを初めて聞いた時には素朴な疑問が生まれました。「昨年の離党騒ぎは何だったのだろう」と。

この度の事が結局は選挙に勝つためとか、そういう打算に満ちた意図による決定となると、益々選挙において候補者が何を言おうと希望が見出せなくなります。
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