証券取引法違反(偽計取引と風説の流布)の容疑で、堀江貴文容疑者を始めとするライブドア・グループの4人が逮捕された。同グループには、マネーロンダリングや粉飾決算の疑惑も取り沙汰されている。堀江氏等の逮捕に関しては、来るべきものが来たという思いしかない。*1
古くからこのブログを覗いて下さっている方にとっては今更説明する必要も無い事なのだろうが、堀江氏逮捕で巻き起こっているバッシングの尻馬に乗っていると思われるのは非常に不本意なので改めて説明すると、自分は一昨年にプロ野球再編問題が起こり堀江氏が登場した頃より一貫して、彼及び彼の会社で在るライブドアを疑問視して来た。ハッキリ言えば、疑問視という生易しいレベルではない。堀江氏の人間性や思想に相容れる部分が全く無いし、ライブドアという会社自体も実体が感じられない”砂上の楼閣”といった感じしかなかった。マネーゲームに奔走し、実業という仮面を被った虚業。それが堀江氏とライブドアへの変わらぬ印象。
堀江氏の逮捕によって、マスメディアは一斉に彼への糾弾を始めている。糾弾されて致し方無いとは思っているが、これ迄に「時代の寵児だ。」、「新しいビジネス・モデルの具現者だ。」等と散々持ち上げて来たのは一体誰だったのか?と聞きたくなる。*2バラエティー番組のみならずニュース番組ですら、ライブドア関係者をあたかもアイドルの様に下にも置かない扱いを、つい先だって迄してはいなかったか?全く以って無責任な連中だと思う。
自民党上層部も同様だ。昨年の衆議院議員総選挙では、堀江氏は自民党の公認候補ではなかったものの、連日の様に自民党の上層部が応援に駆け付けるという、”実質的な”公認候補扱いだった。それなのに、「自民党が堀江氏の選挙応援をしたのと、今回の問題とは無関係だ。」と片付ける小泉首相。*3ライブドアの実態を全て把握出来る訳もなく、その意味では選挙応援と今回の問題は無関係と言えるのかもしれないが、党を挙げて応援した人物が、”結果として”逮捕されたという事実の前には、この言葉は虚しい言い訳としか聞こえない。ましてや、党の要で在る武部幹事長が選挙応援で、「堀江さんは私の弟、いや息子です。」と迄言っていたのだ。
以前にも書いたが、有名人が詐欺商法の広告塔になっていた際、その釈明会見で必ずの様に、「私は一切実態を知らなかった。騙された私も被害者だ!」と口にする。あれ程卑怯な発言はないだろう。直接的、又は間接的にを問わず、利益を得ていた(得る可能性が在った)からには無関係と言うのは許されないと思う。自民党の場合も、堀江氏が当選すれば党籍を与えるつもりだったろうし、そもそも亀井静香氏への刺客として期待していた訳だから、党利が其処には在ったのだ。それを無関係で逃げるのは無責任極まりないだろう。
ライブドアの潤沢な資金に目を付け、経団連への加盟を承認したとしか思えないのに、今更「非常にミスった。」等と口にしている輩もやはり無責任だろうし、判決どころか起訴すらもされていないとはいえ、逮捕された現在でも「堀江氏万歳!」を叫ぶ人間も又無責任ではないか?「バッシングに転じろ!等」と言う気は毛頭無いが、「どんな状況下でも堀江氏は正しい!」というのでは、麻原彰晃被告を未だに信奉するのと同じ盲目的な思いしか感じられない。
好きな番組の一つ「ザ・ノンフィクション」。先週は「僕がホストになった理由~大阪・ミナミ青春物語~」というタイトルで、ホスト達の生の姿が描かれていた。中でも印象に残ったのが、一人のホスト・クラブ経営者。ホストと言うと御多分に漏れず、チャラチャラして好い加減な連中という印象を持っていたのだが、この若き経営者(元ホスト。年齢は確か30歳だったと思うが。)はそんな印象を持っていたのが恥ずかしくなる様な人物だった。
自分の店のホストが問題を起こした際には、その相手に対して土下座をして謝り、家族の反対からホストを辞めるか否か悩んでいるホストが居れば、その家族の元を訪ねて説得に当たる。こう書くと、「単に店の利益の為に動いているだけではないか。」と思われるだろうが、画面からは彼の誠心誠意な気持ばかりが伝わって来た。ホストを我が肉親の様に考えて行動している。そんな感じを自分は受けた。 勿論、この番組内で報じられた事が全てでは無いだろうし、実際にはもっとえげつない事も在るやもしれない。しかし、この経営者からは無責任さが感じられなかったのも、又事実なのだ。
「法に触れさえしなければ何をしても構わない。」とか、「自分さえ良ければ他人の事はどうでも良い。」という風潮も、或る意味無責任さとリンクしてはいまいか?又、そういう世の中は誰が何と言おうとまともだと思えないのだ。
*1 昨年の3月25日の「中島みゆきは傲慢か?」という記事の中で、「光クラブ事件」の中心人物で在る山崎晃嗣氏と堀江氏の共通点の多さに触れた。詳細は当該記事を読んで戴きたいが、「私は法律は守るがモラル、正義の実在は否定している。合法と非合法のスレスレの線を辿って行き、合法の極限を極めたい。」と豪語していたと言われる山崎氏。だが彼は、間もなくして闇金融営業の容疑で検挙され、挙句に青酸カリで服毒自殺を遂げる。
共通点の多さを懸念していたのだが、今回の事件でも死者が出てしまったのは何とも遣り切れないものが在る。(本当に自殺なのだろうか?疑問を感じずにはいられない。)だが、この事を以ってして事件への追及を有耶無耶にしてはならない。”死屍に鞭打たない”美学が、不正の温床を残し続けていると思うからだ。
*2 堀江氏に阿る有名人が多い中で、一貫して堀江氏及びライブドアへの不信感を訴えていたデーブ・スペクター氏を、個人的に評価している。
*3 質問を投げられても、「それがどうした?何が悪い!」といった切り返しが目立つ小泉首相。其処には深い思慮が感じられないし、他者とコミュニケーションを図ろうという意思も感じられない。堀江氏にも同じ匂いを感じてしまう。
一方的に自らの思いを吐き出すだけで、他者との距離感を計れない様に思える。逮捕前に「悪い事は一切してない!」とまくし立てていたが、悪い事は一切していないので在れば、どうして大量の社内メールが不自然な形で消去される必要が在ったというのだろうか?他者との距離感が計れ、普通にコミュニケーションを図れる人ならば、その矛盾に気付きそうなのものなのだが・・・。
古くからこのブログを覗いて下さっている方にとっては今更説明する必要も無い事なのだろうが、堀江氏逮捕で巻き起こっているバッシングの尻馬に乗っていると思われるのは非常に不本意なので改めて説明すると、自分は一昨年にプロ野球再編問題が起こり堀江氏が登場した頃より一貫して、彼及び彼の会社で在るライブドアを疑問視して来た。ハッキリ言えば、疑問視という生易しいレベルではない。堀江氏の人間性や思想に相容れる部分が全く無いし、ライブドアという会社自体も実体が感じられない”砂上の楼閣”といった感じしかなかった。マネーゲームに奔走し、実業という仮面を被った虚業。それが堀江氏とライブドアへの変わらぬ印象。
堀江氏の逮捕によって、マスメディアは一斉に彼への糾弾を始めている。糾弾されて致し方無いとは思っているが、これ迄に「時代の寵児だ。」、「新しいビジネス・モデルの具現者だ。」等と散々持ち上げて来たのは一体誰だったのか?と聞きたくなる。*2バラエティー番組のみならずニュース番組ですら、ライブドア関係者をあたかもアイドルの様に下にも置かない扱いを、つい先だって迄してはいなかったか?全く以って無責任な連中だと思う。
自民党上層部も同様だ。昨年の衆議院議員総選挙では、堀江氏は自民党の公認候補ではなかったものの、連日の様に自民党の上層部が応援に駆け付けるという、”実質的な”公認候補扱いだった。それなのに、「自民党が堀江氏の選挙応援をしたのと、今回の問題とは無関係だ。」と片付ける小泉首相。*3ライブドアの実態を全て把握出来る訳もなく、その意味では選挙応援と今回の問題は無関係と言えるのかもしれないが、党を挙げて応援した人物が、”結果として”逮捕されたという事実の前には、この言葉は虚しい言い訳としか聞こえない。ましてや、党の要で在る武部幹事長が選挙応援で、「堀江さんは私の弟、いや息子です。」と迄言っていたのだ。
以前にも書いたが、有名人が詐欺商法の広告塔になっていた際、その釈明会見で必ずの様に、「私は一切実態を知らなかった。騙された私も被害者だ!」と口にする。あれ程卑怯な発言はないだろう。直接的、又は間接的にを問わず、利益を得ていた(得る可能性が在った)からには無関係と言うのは許されないと思う。自民党の場合も、堀江氏が当選すれば党籍を与えるつもりだったろうし、そもそも亀井静香氏への刺客として期待していた訳だから、党利が其処には在ったのだ。それを無関係で逃げるのは無責任極まりないだろう。
ライブドアの潤沢な資金に目を付け、経団連への加盟を承認したとしか思えないのに、今更「非常にミスった。」等と口にしている輩もやはり無責任だろうし、判決どころか起訴すらもされていないとはいえ、逮捕された現在でも「堀江氏万歳!」を叫ぶ人間も又無責任ではないか?「バッシングに転じろ!等」と言う気は毛頭無いが、「どんな状況下でも堀江氏は正しい!」というのでは、麻原彰晃被告を未だに信奉するのと同じ盲目的な思いしか感じられない。
好きな番組の一つ「ザ・ノンフィクション」。先週は「僕がホストになった理由~大阪・ミナミ青春物語~」というタイトルで、ホスト達の生の姿が描かれていた。中でも印象に残ったのが、一人のホスト・クラブ経営者。ホストと言うと御多分に漏れず、チャラチャラして好い加減な連中という印象を持っていたのだが、この若き経営者(元ホスト。年齢は確か30歳だったと思うが。)はそんな印象を持っていたのが恥ずかしくなる様な人物だった。
自分の店のホストが問題を起こした際には、その相手に対して土下座をして謝り、家族の反対からホストを辞めるか否か悩んでいるホストが居れば、その家族の元を訪ねて説得に当たる。こう書くと、「単に店の利益の為に動いているだけではないか。」と思われるだろうが、画面からは彼の誠心誠意な気持ばかりが伝わって来た。ホストを我が肉親の様に考えて行動している。そんな感じを自分は受けた。 勿論、この番組内で報じられた事が全てでは無いだろうし、実際にはもっとえげつない事も在るやもしれない。しかし、この経営者からは無責任さが感じられなかったのも、又事実なのだ。
「法に触れさえしなければ何をしても構わない。」とか、「自分さえ良ければ他人の事はどうでも良い。」という風潮も、或る意味無責任さとリンクしてはいまいか?又、そういう世の中は誰が何と言おうとまともだと思えないのだ。
*1 昨年の3月25日の「中島みゆきは傲慢か?」という記事の中で、「光クラブ事件」の中心人物で在る山崎晃嗣氏と堀江氏の共通点の多さに触れた。詳細は当該記事を読んで戴きたいが、「私は法律は守るがモラル、正義の実在は否定している。合法と非合法のスレスレの線を辿って行き、合法の極限を極めたい。」と豪語していたと言われる山崎氏。だが彼は、間もなくして闇金融営業の容疑で検挙され、挙句に青酸カリで服毒自殺を遂げる。
共通点の多さを懸念していたのだが、今回の事件でも死者が出てしまったのは何とも遣り切れないものが在る。(本当に自殺なのだろうか?疑問を感じずにはいられない。)だが、この事を以ってして事件への追及を有耶無耶にしてはならない。”死屍に鞭打たない”美学が、不正の温床を残し続けていると思うからだ。
*2 堀江氏に阿る有名人が多い中で、一貫して堀江氏及びライブドアへの不信感を訴えていたデーブ・スペクター氏を、個人的に評価している。
*3 質問を投げられても、「それがどうした?何が悪い!」といった切り返しが目立つ小泉首相。其処には深い思慮が感じられないし、他者とコミュニケーションを図ろうという意思も感じられない。堀江氏にも同じ匂いを感じてしまう。
一方的に自らの思いを吐き出すだけで、他者との距離感を計れない様に思える。逮捕前に「悪い事は一切してない!」とまくし立てていたが、悪い事は一切していないので在れば、どうして大量の社内メールが不自然な形で消去される必要が在ったというのだろうか?他者との距離感が計れ、普通にコミュニケーションを図れる人ならば、その矛盾に気付きそうなのものなのだが・・・。
きっこさんのネタだったもので…
数日前の、ホリエモン逮捕ネタは、見ておられないのか、尋ねようと思ったんですけど…
彼女?の情報収集力はすごいですね。
また、文章も上手い。
う~ん、やはりパクってばかりではダメなようです。orz
そうそう、光クラブと比較されますが…
やはり、最後は…ということになるのでしょうかねぇ?
純ちゃんとホリエモンが同じにおいがするのは、噂通りの同じ出自かと思ったりも…
ところで、私も周りの対応の無責任さに腹立たしくてなりませんでした。勿論、堀江さんは以前からなんだか胡散臭い感じがして、好きではなかったのですが、それを今までアイドル同様に持ち上げて、テレビでもさんざん登場させていたマスコミが、逮捕されたとたんに「容疑者」として、一気に突き放す・・。ちやほやしていたのは、お前達だろう?といいたい。これほどちやほやされていなければ、堀江さんももう少しまともであったかも?なんて、思ってしまいます。
昨夜はテレビでずっと拘置所までの中継をやっておりましたね。どこのテレビ局でも・・・。そんなことに血道をあげるのならば、昨年起こった小学生の女の子殺害事件にもっと力を注いで欲しい・・なんて、変なところまで怒りが増してしまいます。
こうやって手の平返されたのが人情に厚く、仁義を重んじるような人だったのだとしたら「かわいそう」と思ったり、憤りの感情も湧き出てくるかもしれませんが、堀江さん自体が打算や利害関係、損得勘定で動く人ですからねえ。
「自業自得」ってのは言い過ぎかもしれませんが、堀江さんがそういう人だから似たような連中を引き寄せた、そう思います。
デーブ・スペクター、確かに前々から一貫してライブドアに対して否定的な見方をしていましたが、日曜朝10時からのTBSの番組での偉そうな物言いは聞いてて気分悪かったですね・・。
まああの番組他にも聞き苦しい面々が多いですが・・
って言うかTBSは「そういう連中」ばっかり取り上げている気がします。
毒舌叩く奴なら誰でもいいってもんじゃないでしょうが・・
と少し話が逸れましたが(笑)、私のところからgooブログにトラバ送れないので、名前のリンクを今回の記事のものにしておきました。
というわけでよろしくお願いします(笑)。
それはそうと、報道ステーションで紹介されたライブドアの社内メール文化。全てのコミュニケーションをメールで済ますなんて、僕からすると最低ですね。仕事をする上で、相手とのコミュニケーションを重視しますので、くだらない話をしながら仕事の話をするのがすきですね。後は、メールよりもFAXよりも電話ですね。相手の顔を見ながら、それができないなら声を聞きたいです。同じ内容を伝えるのに、メールのほうが効率的かもしれませんが、どんなにがんばっても、直接会って話して伝わる情報量には敵いませんからね。giants-55さんとも直接会って話をしてみたいですねぇ(笑)
起業したときは少なかれ悪いことしてる会社も多いのかも知れないと思いますが、奢ってしまったのでしょうね。躍らせるだけ躍らせて、思惑と外れてしまったから、彼を切り捨てた裏の誰かがいるとは思いますが。
彼がここで何を学ぶかですね。
情報の伝達手段が移り変わるのは世の常。一昔前は固定電話、江戸時代は飛脚が危急を要する時の主な伝達手段でした。メールの一つのメリットは「文章」を相手に送れるという事ですね。電話ではこれはできません。メール=手紙。日本でも江戸時代迄は伝達手段は「手紙」でした。顔が見えずとも文面から相手の人柄を推し量れるのも手紙。文通の魅力はそこにもあったのではないでしょうか。一見新しい様でメールとは実は古典的な伝達手段なのかもしれません。その「手紙」が逮捕の際に証拠の一つとなったこの事件。
一言で言えば彼は“破壊者”であったと思います。“建設者”ではなくて。そういう意味では小泉総理とある種共通しているかもしれません。彼は「勝ち組」の象徴でした。構造改革や規制緩和が進み貧富の差が拡大した世の中で勝利した人間のモデル。小泉総理もそうですがどうも“建設者”よりも“破壊者”の方が人気を集め易いようです。織田信長も“破壊者”の顔のイメージが強いです。既存のものを打ち壊す人は魅力的と言えば魅力的でしょう。堀江容疑者に関しては世代でもやや評価が分かれるでしょうか。自ら会社を興し中年や老人達が支配する会社を買収する。全ての、とは言いませんが世代間で彼の印象は大きく異なるように思います。
彼を実質支援した自民党も責任を問われて然るべきでしょう。ですが当選して「自民党国会議員」や落選しても「自民党公認」で立候補していたらはっきりと責任を追及できたかもしれませんが自民党の大物が応援演説したとは言え「無所属」でしたからうやむやで終わってしまうでしょうか。先の衆院選では20代の若い有権者、インターネット世代が自民党に多く投票しそれが与党のあれ程までの圧勝に繋がった、との分析が以前出ていました。ここ数日のメディアではそれに堀江容疑者が貢献した事を指摘する向きもあります。与党の圧勝が堀江容疑者が出馬したからだ、とは断言できないでしょうが、又全く無関係だったとも言えないのではないでしょうか。少なくとも彼を支援した自民党執行部には一定の責任がある筈です。小泉総理だって彼を持ち上げました。総理は「メディアが彼を持ち上げた」と堀江氏を支援した責任を記者に問われ、逆にこう非難しました。それはそうですし、メディア(特にテレビ)は自戒すべきでしょう。でも。持ち上げたばかりでなく、担ぎだしたのは誰だったでしょうか。
彼の立候補には「カープ買収」の為、という噂がかなり流れました。カープファンの中には拒否反応を露わにする人がいる一方、是非買収して欲しいといった人もいました。曰く、「お金がなければダメ。貧乏じゃダメだ」。貧乏球団なばかりに主力が次々とFAでジャイアンツやタイガースに移籍し移籍先で優勝し歓喜を味わい、そのチームの顔になった事の悔しさ。それは同じカープファンとして痛い程分かります。唯、個人的には今のままのカープの方が良いのですが。どちらにしろ、これで『カープ買収』は完全になくなりましたね。良かったのか、悪かったのか。複雑な心境です。
今朝の新聞やテレビで「リクルート事件」と対比して取り上げる局や新聞もありました。朝日新聞に載っていた元リクルート社員の話です。「新興企業には『成長の強迫観念』がある」。その彼が会議の席で何度も聞いたと言う当時のリクルートの江副会長の発言。「立ち止まることは死を意味する」。堀江容疑者も『成長の罠』に嵌ったのでしょうか。
球界、放送界、政界。既存のものを壊して、壊そうとして世間に波紋を巻き起こした彼、堀江容疑者。“破壊者”の辿り着いた先は「監獄」だったのでしょうか。
長文、誠に失礼しました。
堀江氏が逮捕される迄のマスメディアの報道スタンスですが、新聞は確かに概して否定的なニュアンスだったと思います。TVのニュース番組に関しては、普段は「面白ければ何でも在り。」というフジテレビが、積年の恨み(?)からか珍しく真っ当な取り上げ方をしていたと思うのですが、日テレは時折面白おかしく取り上げている所が在った様に思います。アイドルにする様な、そして挑発して堀江氏を怒らせる様な、どうでも良いQ&Aをしていた事がネットで大きく取り上げられたりしていました。
自分は妙に古臭い所が在って、相手の表情が見えない電話やメールよりも、実際に顔を合わせてコミュニケーションを図る方が好きだったりします。でも、確かにhigu様が書かれておられる様に古くは「手紙」というツールでも充分心を通い合わせていた訳ですよね。唯、それも書き手と読み手の間に、充分な意思の疎通が図れる程の関係が、それ以前に実際に面と向かってコミュニケーションを図ったりして構築されていたのではないかと。
有名な「一筆啓上 火の用心 おせん泣かすな 馬肥やせ」等は、短文ながらも書き手の気持ちが切々と伝わってくる名文。これも、書き手と読み手の間にしっかりとした関係が構築されていたからこそ、伝わり方も一層深いものが在る様に感じます。
メールって便利ですが、字面からしか相手を判断出来ないという面も在りますよね。新入社員時代の自分が先輩から注意されたのは、「『!』や『?』を余り多用しない方が良い。使っている本人は何の気無しに使っているのだろうが、送り手の人間性等を良く理解していない受け手だと、『!』や『?』を文末に置かれる事で、『早く答えろ!』とか『こんな事も判らないの?』といった、強圧的だったり小馬鹿にされた様な印象を受けるかもしれないから。」というものでした。これは今でも、自分の中で肝に銘じている事でも在ります。
堀江氏や小泉首相が「破壊者」というのは頷ける所です。田中真紀子さんも含まれると思うのですが、創造主ではなく”破壊の神”シヴァと同じかと(笑)。結構真剣に考えている事なのですが、真紀子さんなんかは「破壊担当大臣」みたいなポストに就けて、腐り切った組織を徹底的に破壊させる役目を担わせたら良い様に思っています。
以前から書いている様に、カープは非常に良く頑張っているチームと好感を持っていますので、個人的には堀江氏に買収されていなくて良かったと思います。合併問題の際、世論は堀江氏の後押しをしていましたが、当該球団の近鉄の選手達は、様々な伝から堀江氏の人となりを知り、「買収されて12球団を堅持してくれるのはOKだが、ライブドアは一寸・・・。」と否定的な考えの者が少なくなかったとも聞きます。もしカープがライブドアに買収されていたら、今頃は(逮捕が無かったとしても)チームはガタガタになっていた様に思います。
朝日新聞の記事により、「一般の読者に、地道に事業に専念せず、虚業を推し進めていたと受け取られる。」として、リクルート元会長の江副浩正氏が損害賠償を求める訴訟を起こした様ですね。「ライブドアと同一視するな!」という事なのでしょうが、頭の悪い自分には何処が違うのか良く判りません(笑)。
トラックバックをありがとうございます!!
以前、堀江さんの本を読んだ時に、「メールだけで1日5000件のやり取りがあり、営業やコミュニケーションのために大いに役に立っている」という記述ありましたが、本当に大事な相手・商談の際には、実際に会って話すべきであり、オフィスでの何気ない会話でも態度で心を伝える姿勢が大事なんでしょう。
堀江さんは、非常に合理的な考えを持った経営者だと思いますが、基本的な部分がまだ足りなかった気がします。
「破壊者」というご意見も至言だと思います。
政策・経営戦略に革新的手法を用いるタイプは個人的に好きなのですが、現状が良くなる事を説明できる再生事業の提示も大事であり、合法的にコンセンサスを得れるか・誠意を見せて説得できるか?によって「破壊者」か「改革者」の評価が分かれると思います。
堀江さんの手法は明らかに前者であり、そういう人も必要だとは思いますが、「破壊」をカッコいいものと勘違いするのは考えものだと思います。
TBSの有名キャスターも言っていましたが、「堀江氏の評価は世代によって分かれる」というのも、彼の若者人気は、反骨精神を満たしてくれる一面にあったと思います。
逆に、中年・お年寄りはそういう面を嫌い過ぎる傾向がありますし、今回のマスコミの堀江さん叩きには非常に感情的なものを感じています。
まとまりがない文章で申し訳ありません(汗)