第3回WBCは、ドミニカ共和国代表チームが世界一に輝いた。「大会史上初の全勝優勝」という事で、世界一になるべくしてなったチームと言えるだろう。侍ジャパンが3連覇を達成出来なかったのは残念だけれど、仮に優勝決定戦に進出し、ドミニカ共和国代表チームと闘ったとしても、九分九厘勝てなかったと思う。其れ程、今回のドミニカ共和国代表チームは強かった。
ドミニカ共和国の野球と言えば、“パワー野球”というイメージ。「投打共に、パワーで相手チームを捻じ伏せる。」というイメージだが、其のパワフルさも然る事乍ら、投手を含めた“守り”が良かったし、加えて“緻密なプレー”が随所に見受けられた。こういうチーム作りが出来るのならば、ドミニカ共和国の野球は益々強化されて行く事だろう。
今大会で感じたのは、「全体的に、野球のレヴェルが上がっているなあ。」という事。特に「野球が強いというイメージが希薄な国」の頑張りが、非常に印象的だった。
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「日本も米国も負けて第4回WBCは在るか」(3月20日、日刊ゲンダイ)
「アメリカ国内では、今回のWBCは過去2回に比べて、盛り上がりに欠けています。テレヴィの平均視聴率は前回が1.3%だったのに対し、今回は0.3%。アメリカ・チームはジョー・トーリという求心力の在る監督を起用、投手はディッキー(最多奪三振)、ゴンザレス(最多勝)、野手はブラウン(本塁打王)、昨季のタイトルホルダーに加え、守備の上手い選手、右打ち、左打ちの打者をバランス良く揃える等、今迄で一番充実したメンバーを揃えた。其れでもアメリカ国内での関心は低く、尚且つ2次ラウンドの敗退。次回は何としても雪辱という雰囲気にはならないでしょう。」。こう言うのはスポーツ・ライターの友成那智氏だ。
1次ラウンドのアメリカ対メキシコ戦の入場者1万9,000人が、不人気を物語っている。3連覇どころか決勝にも進めなかった日本でも、事情は同じだろう。
NPB(日本野球機構)は、国際大会に参加する日本代表を常設化。「侍ジャパン」と冠を付けてスポンサーを募り、長期運営を図った。ところが日本人大リーガーには見放され、スポンサー捜しにも四苦八苦。其れでも日本が3連覇すれば大いにフィーヴァーし、今後に向けて勢いが付く筈だった。4強止まりでは、そんな思惑も吹っ飛ぶ。
其れでなくとも国際大会とは思えない程、運営や大会スケジュールも滅茶苦茶。イタリアやオランダ等の野球新興国や中南米諸国では関心が高まっている様だが、大会の中心となる日本とアメリカが此の調子では、第4回が果たして開催されるのか怪しくなって来た。
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「本気を出したのに・・・。」と、アメリカ代表チームの2次ラウンドでの敗退を面白く思わないアメリカ人も結構居るだろうけれど、だからと言って「面白くないから、じゃあもうWBCは止めよう。」となってしまうならば、余りにも身勝手。
「侍ジャパンが優勝出来なかったのは残念だけれど、WBCは面白かった。」と自分は思っているし、日本には同じ様な思いの人が少なく無いと信じている。
切磋琢磨した結果、各国の野球レヴェルが上がって来たのだから、是非とも第4回大会を行って欲しい。
今時30%はオバケ番組ですから
そのために無理やりプレ大会を作るというのも手なのでしょうが、野球は長年見ている目が肥えたファンが多いのでそうもいかないか…。
日本での視聴率は軒並み高かったけれど、アメリカは可成り低かった様ですから、其れが心配です。戦後一貫して、日本はアメリカの言い成りになって来ている。TPPも、結局はアメリカの意図に沿わされる形で話が進んでいる気がするし・・・。
収益配分でも「アメリカ在りき」というスタンスが変わらないWBCだけに、アメリカが「もう止めた!」と言い出したら、日本も追随する事になりそうで、非常に不安です。
日本に限っては断言出来ます
なんせどこの国でも「失われた栄冠を取り戻せ!」
と言うスローガンが好きですからね
ヒネクレタ言い方をすれば国民が兵士を戦地に送り出す様に選手ををWBCに送り出すでしょう
“分配金”で揉めない限り、日本に関しては「WBCを止めよう。」という感じにはならないと思うのですが、問題はアメリカでしょうね。所謂「中華思想」程の独善性では無いにせよ、アメリカの「自分達の判断は、基本的に全て正しい。」という姿勢に、日本は此れ迄にも振り回されて来ましたし。「アメリカ代表チームが勝てないなら、WBCなんか意味が無い。」なんて、平気で言い出しそうだし。
唯、他国とは異なり、分配金に関しては大半がMLBに入る美味しいシステム故、其れが守られる間は続ける可能性は高い。「アメリカが分配金を“独り占め”している状態は改善させたいけれど、でも改善させるとWBCを止める可能性も高まりそう。」と、悩ましい話では在ります。