ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

相次ぐ海水浴場の閉鎖

2017年07月28日 | 時事ネタ関連

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「何故?閉鎖相次ぐ海水浴場」(7月27日、NHK NEWS WEB

 

連日猛暑で、水辺が恋しくなるシーズンが遣って来ました。夏を代表するレジャーと言えば海水浴然し今、全国で年間に10ヶ所のペースで海水浴場が閉鎖されています。砂浜での西瓜割りやビーチ・ボール遊びは過去の風物詩になってしまうのでしょうか?

 

 

例年7月中旬から8月中旬、市が更衣室やシャワー室を開設し、監視員を置く等していて、毎年夏には多くの海水浴客が訪れています。

 

ところが、今年6月。雲仙市は、千々石海水浴場を閉鎖する事を決めました。市によりますと、近年砂浜の砂の減少が目立つ様になり、海底の石が露出して、海水浴客が怪我をする恐れが在ると言うのです。砂の減少の原因は判っていません。

 

地元の男性は「小さい子供も浅瀬で遊べる憩いの場で、毎年来ていたので、閉鎖は悲しい。海水浴場として整備し直して、再開して貰いたい。」と話していました。

 

又、千葉県でも砂浜の浸食に、平成22年に匝瑳市堀川浜海水浴場が閉鎖となった他、一宮町東浪見海水浴場も閉鎖されています。

 

何故、海水浴場の砂が減ってしまうのでしょうか?海岸工学が専門の大阪大学大学院青木伸一教授によりますと、海岸の砂が流出し、砂浜が痩せて行く現象は、各地の海水浴場で見られるという事です。

 

砂は山から河川を通じて、長い時間を掛けて海に流れ出ますが、上流部にダムを建設した結果、供給される砂が減ったり、河川の砂利コンクリートの原料として採取した為に、海に流れ出る砂が少なくなったりしている事が考えられるという事です。

 

、海水浴場の砂は波で流されても、再び砂浜に戻って来る事でバランスを保っていますが、砂浜から海に突き出るような防波堤等の構造物を作ると左右からの砂の供給が減る為、砂浜の砂が減ったりするという事です。

 

然し、砂浜の浸食だけが、海水浴場が閉鎖する原因では在りません。新潟市浦浜海水浴場は去年、閉鎖しました。理由は、海水浴客の減少新潟県によりますと、平成27年度の浦浜海水浴場の利用者は5,400人で、ピークだった平成8年度の7万人余りに比べて、10分の1以下に迄激減しています。

 

海水浴客が休憩や食事をする「浜茶屋」も無く、1軒だけ在った旅館も廃業しました。海水浴客が減る一方で、砂浜を清掃する作業や監視員の人件費は大きな負担となり、閉鎖を決めたのです。市の担当者は、「子供も、海水浴よりプールに行く様になって来た。」と話していました。

 

日本生産性本部が発行している「レジャー白書」によりますと、全国の海水浴人口は平成27年は760万人と、平成19年の2,040万人に比べて、半分以下迄減少しています。東日本大震災の後も減少傾向が続いている所を見ると、必ずしも津波の影響だけでは無い様です。

 

海水浴客の減少に合わせる様に、海水浴場の数も減少。日本観光振興協会によりますと、全国の海水浴場の数は平成17年度の1,264ヶ所から、平成27年度には1,111ヶ所迄減りました。1年間で10ヶ所以上の海水浴場が閉鎖している計算になります。

 

若者を中心に進む「海離れ」も、背景に在ると指摘されています。日本財団が今年行った「『海と日本』に関する意識調査」によりますと、50代や60代は「海にとても親しみを感じる。」と答えた人が40%余りだったのに対して、10代は「余り親しみを感じない。」と答えた人が42.5%上りました。

 

又、小学生の頃に、何の位の頻度で海に遊びに行ったか?」という質問に対して、10代や20代は凡そ6割が「年1日以下」となり、他の世代に比べて少ない事が判りました。

 

海水浴と日本人」の著書が在る日本大学畔柳昭雄教授は「携帯ゲームの普及テーマパークの増加等、レジャーの多様化が進んでいる他、子供に日焼けをさせたくないとか、プールや海水浴場での水の事故への懸念から、親が子供を海水浴に連れて行かなくなった事が背景に在るのではないか。更には、近年、が海水浴場の出没した事等も、海水浴の客が減少している原因になっていると考えられる。」と指摘しています。

 

海水浴は、過去の風物詩になってしまうのでしょうか?NPO法人日本ビーチ文化振興協会自治体や地元の住民と連携して、夏の海水浴シーズンだけで無く、1年を通して、海水浴場を多くの人で賑わう場所にし様と取り組んでいます。

 

子供から高齢者迄が参加して、地域の運動会を砂浜で開いたり、ビーチ・ヴァレーボール大会等を行っています。此の他にも、海水浴のシーズンが終わった後の海の家を図書館として活用する事で、夏以外でも砂浜に人が訪れる取り組みも行っているという事です。

 

日本ビーチ文化振興協会は、「夏の海水浴シーズンだけで無く、砂浜で様々なイヴェントを行って、海水浴場を1年を通して人が集まる場所にする事で、全国各地の海水浴場を守って行きたい。」と話しています。

 

毎年夏に、多くの人で賑わって来た海水浴場。其の維持・管理が年々、難しくなっていますが、海に囲まれた日本の代表的なレジャーとして、賑わいを取り戻し、活性化して行って欲しいと思います。

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「『小学生の頃に、何の位の頻度で海に遊びに行ったか?』という質問に対して、10代や20代は凡そ6割が『年1日以下』となり、他の世代に比べて少なかった。」という事だが、“年配”という範疇に在る自分の場合、同じく「年に1日以下」という感じだった。だから、意外な感じは全く無い。

 

そんな感じで、小学生の頃は海水浴に、家族と年に1日以下位の割合で行ってはいたが、中学生になって以降は海自体に行く機会が減った。海に行ったとしても泳がずに、付近を散策する事が専ら。海で最後に泳いだのは恐らく、もう30年以上前だろう。泳ぐのはプールが専らだが、其のプールだって、最後に行ったのは7、8年前。

 

で、話を元記事に戻すが、「近年、全国で年間に10ヶ所のペースで海水浴場が閉鎖している。」という事を知り、「そうなんだ。」という思い。でも、兎に角、海で泳ぐという経験から離れて久しいので、驚きという感じは無い。

 

「砂浜の砂が減少している。」というのは憂慮すべき事態だが、「“趣味の多様化”が原因で客足遠退き、其の結果として海水浴場の閉鎖が相次いでいる。」という事で在れば、寂しいけれど、仕方の無い事なのかも。


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4 コメント

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Unknown (悠々遊)
2017-07-28 10:17:04
「海水浴」に関してはもう記憶にないほどですが、魚釣りが好きなのと浅瀬の生き物と触れ合える「磯遊び」は、今でも楽しいと感じます。
いつまでたっても少年なのですかね(笑)。
ただ、京都は海から遠い(日本海側も太平洋側も自動車で往復約4時間はかかる)、のでそうたびたび行くことはできません。
定年退職後は海の近くに住みたいという夢もありましたが、現実はそれも叶っていません(苦笑)。
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>悠々遊様 (giants-55)
2017-07-28 18:32:54
書き込み有難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

釣り、家族で何度か行きました。針金を細工した釣り針をミシン糸で結び、餌を付けて海水に投じた所、意外や意外、魚が引っ掛かりました。「こんな間抜けな物に、引っ掛かる魚も居るんだな。」と家族で大笑いした事が、印象に残っています。

嘗ては「山の近くに住みたいな。」と思った時期が在りましたけれど、崖崩れとかのニュースを屡々目にして以降、「海の近くの方が良いかも。」と思う様になったのですが、東日本大震災での津波映像を目にしてからは、「海の近くも嫌だなあ。」と思う様に。自然というのは楽しくも在り、怖くも在るんですよね。
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Unknown ()
2017-07-29 18:03:06
花より団子といいますか、イベントのある観光地でも、動員力のある名物なりスポットが無いと、家族連れであっても、客が来ないように思います。ポケモンGOで、虫取りと変わらないというご最もな意見がありましたが、ブームは大人と子供との境界を失くし、全世代的に面白いものや美味しいものが求められているように思います。

例えば、B-1グルメなどの、食のイベントを海水浴などの集客を狙って同時開催などしてはどうかと思います。休日の過ごし方、娯楽の在りようは、文化であり、日々のサイクルでしょう。海水浴に行かない事が常識となっているもので、黙っていても、需要がある、というご時世ではないと思うのです。広告やマーケティングは、既存の事業や観光地にこそ必要とされて来る、と思いました。
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>隆様 (giants-55)
2017-07-29 21:46:27
書き込み有難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

人口僅か2千人余り、高齢者比率47%、総面積の約90%が山林の小さな町という「徳島県上勝町」。過疎化が進み、希望が見えなかった此の町が、山林に生える紅葉の葉っぱを集め、料亭や寿司屋で飾りとして使われる「つまもの」として販売した所、莫大な売り上げを生み出したという話が、以前大きく報じられていました。普通に見られる何でも無い物を、価値在る物へと変え、其の結果として採取する高齢者の懐も潤した。廃墟を観光地化して人を集めるというケースも在ったりと、要はアイデアなんですよね。

とは言え、其のアイデアを生み出すのが難しい訳ですが。
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